まず明日よりLA MUSEUMの特別なエキシビション“LA MUSEUM SHIBUYA 1970s-2000s History of Modern Fashion Design”が開催されますこと、御報告させてください。
ヴィンテージの文化を現代に着るもの・楽しむものとして御提案する店舗部門とは異なりヴィンテージの文化やファッションそのものを保管・記録して後世に受け継ぐと共に現代のクリエイションの重要な要素として訴求する部門,
LA MUSEUMが、先日の“Margiela at Villa in. the Forest”に続くフィジカルエキシビションを明日6/14(土)から6/29(日)の二週間限定で行います。普段はLA MUSEUMのアプリ内で展示しているアーカイヴピースをフィジカル(物理的な現実)で360度自由な角度で御鑑賞頂ける会場です。他にも2006年にParisのグラン・パレで御披露目されて以降一度も人の目に触れることがなかったMaison Martin Margielaによる計215枚に及ぶ写真を一同に並べた日本初公開のインスタレーション作品、さらには“STREET”、“FRUiTS”、“TUNE”などの編集長としても知られるフォトグラファー青木 正一氏が1989年10月19日にParisで撮影したMartin Margielaの1990SSコレクションのランウェイやその会場周辺を撮影したドキュメンタリー写真をスライド形式で上映と、様々な角度から“ファッション”を眺めて捉えて頂ける空間となっております。
LA MUSEUMアプリをダウンロードしエントランスにて提示頂ければどなた様もFREEで御入館頂けますので、この機会に是非御体感くださいませ。
——————————
LA MUSEUM SHIBUYA
会期 2025年6月14日(土)~29日(日)
時間 12:00~19:00
会場 東京都渋谷区渋谷2-12-24 東建・長井ビルB1F / LA MUSEUM SHIBUYA特設スペース
入場料 無料
※ LA MUSEUMアプリダウンロード&画面提示でご入場いただけます。
——————————
なお、並行して現在LA MUSEUM ONLINEにて青木 正一氏のMartin Margiela 1990SS ドキュメンタリー写真をプリントしたオリジナルTEEが販売されております、こちらも必見として御提案させてください。
私ですか?悩みましたがType Aです。
続きましてはSURRの新作御案内、この真っ赤な色の名前はHermes redと言います。
弊店が,私が心から愛するHermesバッグプロダクト。それにはシリーズとしてボストンバッグだけでなくショルダーバッグやスモールバッグや小物入れも存在するのですが、この度初めてトートバッグと出逢うことが出来ました。実用性と有用性と屈強さとプロダクトとしての美意識とHermesバッグ部門のプライドと自信が詰まりに詰まりまくっているプロダクトシリーズですのでシリーズ全てが100点満点どころか120点ですが、旅行はもちろん普段荷物が多いんだぜというそこの貴方だけでなく口がぱっくり開いてて簡単に出し入れできてPC系も余裕で入るしハンドルも長めだからふとした瞬間に肩にもかけられるのは助かるぜっていうそこの貴方にも同時に御提案が叶う機会と相成りました。
New Vintage Hermes boston bag & tote bag,Hermes red
しかしながら両者揃いも揃ってHermes red、それって黒や茶系統より人を選ぶのでしょうか?きっとそうなのでしょうか。私自身愛用しているカラーリングなので喜ばしい限りだし楽しさしかないカラーリングなのですが、Hermes red。ちなみに両者揃いも揃って強くて頑丈な革の種別であるトリヨン・クレマンス、この点は人を選ばずNICE条件なはず、ですよね?ガンガン使ってくださいまし。
SURR 福留
△
色はクリーンな白、程よくラフで、でも上品さが伝わってくるリネンのロロピアーナ。
織る前に糸を染色し、模様が出るように染め分けたあとに織る技法”絣”(かすり) これにより機械では表現できない素朴さと奥行きのある表情を生み出す。時間と手間が織り込まれ、経年変化・風合いを共に楽しめる。
シルエットに派手さがあるわけではないですが、縫い目のラインやカフスの張り、ボタンの質感にいたるまで抜かりがなく完璧で美しく、リネン特有のシワ感がリラックスした雰囲気を出し、いい意味で肩の力が抜けた印象を与え、シンプルなデザインだけど、素材の良さがあるからこそそれで十分。 カメラを構えた何気ない瞬間でさえ、どこか品のある雰囲気に見えるのは、ロロピアーナならではかもしれない。
サイズはMサイズで肩、身幅共にそこまで広くはなく、細身な私で丁度いいサイズ感のピュアリネンで軽くて夏場でも重宝するシャツ。綺麗なスラックスでも無骨なミリタリーのパンツでもこのトップスならきっと自然に奥行きはでます。肌寒くなればお気に入りのジャケットを羽織るだけ。いい意味で考えなくていいから簡単。
続きましては
こちらの二着をご紹介させていただきます
2006s PRADA cotton×nylon Velcro shirt
00s GUCCI saxblue dress shirt
淡いブルーの色味に、セミワイドカラーの襟。ボタンを全部留めてるのに、どこか艶っぽさが漏れてるのがすごい。 表記サイズは38でこのシャープな設計ですので、コンパクトになりすぎてしまうかと思っていたのですが、窮屈にならずにストレスもなく余裕のあるシルエットこのバランス感覚が、トム・フォードらしい。
伸縮性のある生地にウエストあたりの一本ラインで完璧な中に遊びを入れてくるプラダらしいシャツ。 比翼で装飾もほとんどないこのミニマル空気感は、2000年代初期のミウッチャ・プラダが得意としていた、削ぎ落としながらも確実に残すデザイン。いま着ても全然古びないどころか、むしろ現代的に見えるのがすごい。 サイズは42ですが伸縮性がありますのでストレスなく幅広い方に楽しんでいただけますし、個人的な気分では膝上あたりのショーツにブーツやサンダルで合わせたいです。
以上、ロロピアーナメインで三着ご紹介させていただいたのですが、それらに合わせていた90s Daniel Hechterのサマートラウザーズは腿は太くテーパードのかかったワイドシルエットで、素材も軽いコットンで硬さはなく柔軟は肌触りのですのでこれからの季節にお勧めしたいです。
SURR 古川
△
母が営む縫製会社に幼少期から入り浸っていたジャンニ,ファッションに携わる前は建築を学んでいたジャンニ,ロイ・ リキテンシュタインやアンディー・ウォーホルからの影響でグラフィックデザインにも精通していたジャンニ,デビューしてすぐに注目され当時のブティックスタッフに“Armaniは奥さんに、Versaceは愛人に贈ってください”と言われていたジャンニ,数多くの著名人や音楽家と交流をもち様々な衣装を手掛けていたジャンニ,モデルを服を着るだけの存在ではなくブランドの顔として起用することで昨今のファッションモデルの礎を築いたジャンニ,そして天才ゆえ50歳という若さで神さまのもとへ呼び戻されてしまったジャンニ。
そんな彼がデビュー直後から終年に至るまで一貫して製作し続けた彼の生まれ故郷であり原点でもある古代ギリシャ文明や神話をモティーフとしたグラフィックシャツというプロダクトは近年のVersaceにおいても度々姿を見せる正真正銘のアイコンであり、そのデザイン面における存在感とクオリティと世界観ゆえ昨今のアーカイヴという言葉が多様・乱用される遥か以前,一部ながら確かな服飾史愛好家達がアーカイヴという言葉や意味合いを丁寧に適切に用いていた時代からモードヒストリーにおける伝説的な存在として扱われ続けています。
ジャンニ・ヴェルサーチェというファッションデザイナーを心から敬愛し尊敬する弊店にとってはGianni Versaceの古代ギリシャ文明グラフィックシャツという存在は極めて重要なのですが、前述の通りかねてよりモードヒストリーにおける伝説なものですから、稀に出逢えたとしても容易に扱える存在ではありませんでした、その理由は単純明快に市場価値です。でもそれは“高い”ではなく“適正”、正しい評価なのでした。しかしながら前回の旅順にて幸運にも縁あって手に入れることが出来たのです、しかも初期個体、しかもシルク個体。
震えました。三宅一生大先生から顕著に影響を受けた唯我独尊なデザインシルエットもファッションというよりも絵画なカラーコントラストも信じられないほどにモッタリとしたシルクテクスチャーもそれに伴うシルエットの迫力も実物を目の前にしないとSURRの空間で冷静に向き合わないと実感できない。なんですか金の箔のプリントって、私見たことないんですけど。親愛なる有識者も見たことないどころかきっと現代においては禁止されている製法や技術力なのではないかというところまで読み解いてくれました。(いつもありがとうございます)
スタッフの古川と向き合ってお互いに着て思いました、鳴々これは似合う似合わないを超越しているな って。似合う似合わないじゃなくて着たい着たくないだな って。それだけシルエットもスタイル性も唯我独尊だし、言うまでもなく古代ギリシャ文明グラフィックが唯一無二ですから。
New New early80s Gianni Versace culture of Greece graphic band collar short sleeve silk shirt
洋服と向き合う時に“これって私、似合うなぁ”って嬉しい出逢いが度々?稀に?あるかと思いますが個人的にそれを上回る最上位が“これは私が着るべき”や“これは私が着なくてはいけない”というレベルで同調できる出逢いです。御客様方と交流していても稀にあるんですよ、これは貴方様が着るべきだ,これは貴方様が着なくてはいけないっていう最高の御縁の瞬間。
僭越ながらこのシャツは私にとって“私が着るべき”と秒で思った出逢いでしたし実際に袖を通したら完璧に似合っていました、あくまで私にとってはですが。なので地獄です、ジャン兄が愛した古代ギリシャ文明グラフィックシャツ。
SURR 福留
△