
着用頻度を問わずテーラードジャケットという品の恒久的な価値と魅力を時節問わず感じ続けてだいぶ経っておりますものの、折に触れては私服ではないと第二者に思われたり休日に着ていることを不審がられたり甥っ子が怯えに怯えて号泣する姿を目の当たりにしますと、やはり自分はまだまだまだ板に付いていない半端者であることを改めて自覚致しますので、それを打破すべく心身, 特に心においての精進を胸に刻みながらまた新たな刺激を求めて感性が彷徨い歩くものの、なかなかどうしてその布陣は想うように揃ってくれないのは探しものに限って見つからないメソッドよろしく今世の常の一つだろうとは思いますが、実際的にテーラードジャケットを日常着としている私にとっては極めて切実な問題でして、テーラードジャケットもその他と同じく不変的なものから独善的なものまで幅広く、方向性と目的が寄り添えばそれぞれが魅力的なので選択肢は決して少なくないはずなのですが、なかなかどうして相棒が増えてゆかないのはきっと私に問題があると想いますので、この容れ物を替えることはできないメソッドよろしく向き合ってゆくしかないものの追及心は捨て去ることができませんので、結局のところ妥協せず, 困り果て, しかし諦めないことでその先に光が在ると信じて日夜テーラードジャケットを求め続ける私にとって、もし仮にシルク 100% かつダブルブレストという相棒が現れたら、それはそれは感嘆の雄叫びを挙げることと想いますが、なぜそのような在り得もしなさそうな仮を想いつくかと申しますと、事実は小説よりメソッドよろしくそれがここに在るからでして


シングルも愛しておりますしダブルブレストも愛しております。ノッチドラペルもピークドラペルもショールカラーも愛しておりますしヴァージンウールもウールもコットンもカシミアもシルクも心から愛しております。しかしながら私は街中などでダブルブレストでピークドラペルのシルク l00% テーラードジャケットを着ている御人をお見かけしたことがございませんで、しかしながらその要素調和は社交界において極めて品位が高く、逆に申し上げますと日常的には高過ぎるというのが慣習的な予定調和があろうことも一応認識しておりますものの、そもそもある側面においては、囚われ過ぎて判断に支障が挙がるような慣習なんざ犬の餌にもならないと強く強く想って生きてきた, 今でも思いながら生きている非社会的社会人ですので、ダブルブレストでピークドラペルのシルク l00% テーラードジャケットが日常的に高品位過ぎるというのが慣習的なのであれば、だからこそ日常の一着として羽織りたいと心から想いますし、それを心から御提案したいですし、そもそもにおいてこの一着が純粋に魅力的であるがゆえ、結局のところ本件における慣習は私にとって犬の餌にもなりゃあ致しません。

そしてこの看板を背負っていることで生まれる宿命的な化学反応の圧倒的迫力たるや。ムッシュが打ち立てた美学を余すことなく受け継いだどっしりとした着丈に紳士的な範囲内において発揮される女性的とも捉えられる線のモードな美しさと、時代に則する ■ rive gauche ■ オリジナリティのスリムシェイプ。この “ 美 ” は今後時世がどのような道筋を描いてゆこうとも弊店は変わらず声を大にして御提案し続けさせて頂きますので、宜しくどうぞお願い申し上げます。

90s Yves Saint Laurent rive gauche, double breasted silk tailored jacket
存在感において力が在るか無いかの点においては申し上げるまでございませんし、強いか否かで言えば凄まじく強いと感じられるかもしれませんが、私はこれを心から御推奨したいという性からは逃れられませんし、そうすることが私にとっての Saga なのだと想うことに致します。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
//
Instagram投稿のみを考えておりました本作ですがどうしても一言申し上げたい欲に負けて本エントリーを迎えているわけです。夏頃には撤去するかもしれない、哀しい、とアナウンスさせて頂いた向かいのバージニアクリーパーもどういうわけか未だ存在している11月6日(火)終日雨でしたので最後の力を振り絞る如く秋黄が混じるグリーンがとても綺麗でした。脈絡もなく進みますが、やはりコットンへの愛情は止まらないわけで、わたくしの基準で良いコットンであると判断を下した織りにくるまれて最期を迎えたいと終活があるのならそうしようと憶っております。本作も袖を通そうものなら其の判断の早さたるや、無条件にわたくしの最期の一日に加えたい欲に負けてしまいそうになりながら結局はどうしようもなく秋黄が混じるグリーンを眺めて終えた本日でありました。例によって斜め方向の柔軟な平織りと、大地の色と、フランス軍チェストポケットの採択と、黄色やグリーンの綿糸で幾重にも修繕を続けて参りたい決意と、ガーゼのように優しく,しかしながら力強い弾力は、90s初頭Balenciagaの個体、あるいは40sフレンチコットンが最後の記憶でした。素晴らしきrive gauche。

late80s-early90s Yves Saint Laurent rive gauche military style cotton shirt
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
構築的なテーラード又はコートを注視するようになったここ数年、しっかりとした其れ等を着たい欲に駆られて今も生きておりますが構築的でしっかりとした其れ等をしっかりとしたフィッティングバランスで街中でしっかりと着る、がしばらくのテーマとなっているわけでありますので、成立しそうな個体を目にすると動物反射的に動いてしまうのは身体より心が先ず。メゾンの構成,英国軍の美しさ,サルトリアの色気、あるいは現代モードにも範囲網を敷きながらハウスならではのマテリアルは露出させたくはない天の邪鬼心と、カルチャーや文化や国柄が明瞭に視える内容も避けて参りたいのは粋なこだわりではなく捻くれたわたくしでして、そうは謂いながらも悩み悩んでいるわけではないが、実のところ時は同じく数年前よりひとつの回答が既に出ている、にもかかわらず範囲網をスクイードしている明快な理由が、コンスタントに出逢えない、に尽きる上、フィッティングが合わない、となると、いよいよあっというまの生涯の内どれほどの機会とどれほどの幸運とどれほどのチャンスに恵まれるものかと寝る前とか洗濯物取り込む時とかパスタを茹でてる時に憶うわけです。厳格な基準とわがままな欲求を満たしてくれる【Antique】という区分。
最近しっかりとしたコート着たいんだよね、とぼやく福留を横目に辛いものが食べれない彼を四川料理屋に連れて行くタクシーの中、確か1年と少し前、こうも伝心していると気持ちが悪いとは正直なところ、コートを着たくないと言っていた数年前を知っていたので、今ですか、と返し、なにか最近買い物したか→した、と他愛もない上司と部下の会話を運転手に披露したところで目的地に到着。彼は一口食し、静かに箸を置いておりました。
ある程度の男性的肉体が備わっている/備わっていないがAntiqueを愉しむにはマストファクターと思われるも実のところそんな事は重要ではないと申し上げたい明瞭点が 御仕立て である事に尽き、整合的で合理的な近年の生産システムとは真逆に在った1930年以前の其の世界は、ひとりの男性/自身のために仕立てる が紳士にとって正しい行いで、生地から織り上げる、1ではなく,0から100を生む、もブルジョワにとっての人生行為なわけでありまして(今も変わりはないと憶いますが)ミッドセンチュリーから近代にかけて発達した生産環境や新しい基準や規律やルールから生み出されたテーラードの骨組み、あるいはより良いとされる生地の提供、いずれも素晴らしい発展区分と理解に及びまして、しかしながら,だからこその相違点を述べれるのは 生地 と フィッティング/アプローチ で御座います。当時の織り機でしか生産できない生地はヴィンテージ/ツイードと同義、湿気を吸わせたウール地こそ目がぎゅっと詰まり,基本的に “とても強い” に限定できるほどヘヴィデューティに向き合える、雨にも打たせて頂ける、タフに付き合える、今現在では再現不可能と謂われる明確な魅力点と憶います。此の特異的な生地をそのままAntique woolと呼ばせて頂いてますが、それに加え、構築的で立体的なメイキングながらパッティングが仰々しくないナチュラルな見栄えと包み込まれる確かなショルダーフィッティングを基底に “肩に乗せて着る” が正解とされるアプローチ、以上をすごく美しいとして90年代、アンティーク・テーラードにペンキコーティングを施して発表したMaritin Margiela氏の提案も説得力のあるものでした。
上記マテリアルがくたくたの革靴にジーンズでも成立する証明点であると理解しながら、そのカジュアルエンドまで受け入れるかどうかが前提論として重要であり、仮にそうと分かればこの上なく至極と憶うのです。マイフィッティングのアンティークテーラード/コートを着れるなんて如何に贅沢な事か、今後の人生がどれほど豊かに憶えるか、数年前タクシーの中でひとつの回答が既に出ていたのはわたくしも福留も密心でおそらく、そんな大切な事を運転手に聞かせるわけには参りません。
Antique woolと謂えど千差万別存在するものと憶い、今までご提案させて頂いたAntiqueの其々も全くの同個体はなく、同類は有り、基本的に粗野で荒々しいテクスチャーを魅力としながら、スーパーグレードブルジョワ紳士が御仕立てされた事を前提としないとしてもあまりにも素晴らしいファブリック・タッチを実現している本作1900年代初頭の生地は繊維が細い原毛を綿密に織り上げたようなネップと力強さと良質が伺える同年代の中でも 上澄み とご認識頂いて差し支えない品質であり、集合的で整合的な4つ釦、チェストフラップ、小さく設計された襟型、アームフォルムの美しさ、カーマインレッドの裏地、懐中時計を収めるウエストポケットに常用品を差す事の重要性、コスチュームにならない全体のプロポーション、脇までしっかりとジャストフィッティングを成すコートがどれほど暖かなものかと,フィッティング伊44の者だけが着用を許されるコンパクトフィッティングとの出逢いがどれほど貴重な経験かと語気を強めてお仕舞いと致します。

early1900s British bespoke horse riding short coat
Antique woolの区分は現在本作に加え,1920sドイツ製テーラード、1900年初頭フランス製テーラードの布陣。
宜しければ。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//








