Author Archives: administrator

襯衣から少しばかりの脱却を / Diary679
26.2.2019

 



 

 

スペクタクルな主張性も主役性もダイナミズムもまるで御座いませんことホワイトシャツ=白・シャツという無機質かつ甘い気色は法的拘束力のように逃れられない男性衣類として確然に認められてから永い歳月が経過致しておりますがそう、白・シャツという肌着であり行儀であり体幹部に着用する襯衣は、肌着であり行儀であり体幹部に着用する襯衣である事のほか白・シャツを決定付ける要素も御座いませんし主張性も主役性もダイナミズムも御座いませんし何より、ファッションを愉しむ御方皆様よりお声を頂く機会もそう御座いませんので、しかしながらそうでありながら男性衣類として確然と認められてから永い歳月が経過している事実は昨今におきまして何ら差し支えも少しばかりの不安定さも御座いませんこと、白・シャツという襯衣を、男性という御身体をひとつの素材とし、ただひとつの素材を極限まで活かす白・シャツという襯衣を、ヴィンテージもしくはアンティークという時代遡及によって御縁結ぶ事柄も然う容易くはないと申し上げられる判然点としまして、男性衣類として確然と永い歳月に及ぶ許容性も論より証拠という事あるいは御洋服より肌着に采配が上がる御付き合いのされ方も古きヨーロッパに学ぶ風儀で御座いますもので、つまりは “ 白・シャツ在りますか、 ” とコンスタントにお声は頂かないものの男性である御方すべての皆様へご提案差し上げたい時代遡及による白・シャツを、ご提案差し上げられる様態や有り様では無い御縁が多いという事は時代遡及がゆえの逃れられない粘着性で御座いますもので、が、ゆえに御縁結べたその際には我々も主張させようと、主役させよう等とは決して想わずただただ体幹部に着用する襯衣としまして静かに、熱い魂でご提案差し上げたい心の持ちは変わらず本日も迎えておりますが、大方カッティングと生地采配に超越点が伺えるフランス同社1950年代製作個体がオックスフォードとボタン・ダウン、米国の色が消滅したフレンチシズムとフラット・カッティングにサイドスリット、木綿繊維の細胞より抑えきれない甘美な香りが立っておりましたもので、ティピカルな男性襯衣から少しばかりの脱却を目指して皆様、50s Charvet / 白・シャツ、どうぞ心ゆくまま、御自由に、

 

 

 

 

 


New arrival, 50s Charvet oxford shirt

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

移ろいに哀しむ勿れ / Diary678
22.2.2019

 

 

 

銀幕に包まれていたヴェールも日が昇れば見る影も無く、見る影も無いバージニアクリーパーと此れから葉を生い茂り鳥を住まわす季節に、見る影も無い美しき景観と容赦のない移ろいに哀しむ勿れ。黄色い塗料を剥がしながら破壊と再生に一躍を担う生き物をじっくり眺め、若い者に激昂を飛ばす親方のボリュームにドキりとし、一夜一夜で変貌を遂げて往くスピードは物思いに耽る時間も与えてはくれませんが、ときに壊れゆく光景や壊した面様にハッとさせられる瞬間も御座いまして、変遷や変貌、変質、変様、総じた【変化】に対する向き合い方には常に前を向いておりまして、常に、前を向くように致しております。工事に携わる皆様、本当にお疲れ様で御座います。

 


 

 

製品として仕上がった瑞々しい鮮度は時の経過と共に失われてゆく性質と受け止められる種類も当然御座いますし此処でいう【鮮度】というワードを放り込むなら大体をもって失われてゆく性質であろうと決して否定は致しませんで、街のブティックで購入した赤い靴も3年後には青い靴になるのがファッションの一環性という事で一旦落ち着かせると、時の経過と共に失われてゆく鮮度と引き換えにゆっくりと,恐ろしい程ゆっくりと獲得してゆく【熟度】の考えを手放さず御持ち頂きさえすれば赤い靴の3年様子を可愛らしいと気が付くに時間はかかりませんこと移ろいに哀しむ勿れ。

 

 

此処でいう【熟度】には限界も制限もまるで御座いませんし深いも浅いも広いも狭いも何方様が決め得るものでも御座いませんが只一人、只一人だけ裁量決定が与えられるとするならば所有者のみが有する全的判断権で御座いますもので、熟成をコントロールする時間や手法も所有者のみに託され、愛用者のみに燦然と顕われる個性という事で一旦落ち着かせると、一緒に寝るも然うで御座いますし、タンブラーに2hかけるも然うで御座いますし、1年間自然野外に置くも然うで御座いますが、どのような過程でどのような経過で、一体どのような移ろいで此処まで熟成したのか考えを巡らせる時間も然う悪くはないもので、ことVintage Wearにおきましては尚更 “ 然う ” で御座いますので、例えば左袖から滑らかに色移ろう美しき自然昇華とカラーグラデーションは組成要素の全域を占めるライトモールスキン=木綿の成せる技とJIS公式慣用色名の何処にも当て嵌まらない浮遊色がゆえの成功で御座います移ろいを決して哀しむ勿れ、本作はメゾンピースには表出されづらい完全個体を獲得した【熟度】に加え、ミリタリーが基底となる重心の低さ、隅々の隅々まで目を凝らして検分致しましても過大評価せざるを得ない完全無欠な御作りであろう初見イタリハウスの予想点を裏切らないGiorgio Armaniの快作で御座います。

 

 

 

 

 


 

 

 

 


New arrival,late80s-early90s Giorgio Armani military style cotton short coat “ Aging sleeve ”

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

我流の域 / Diary677
21.2.2019

 

 

 

時流や形成循環の一環について回りくどく綴らせて頂きました先日のこと、それは Hunting wear に限定される事柄ではない見解も当然有しておりますが、過去から紡がれてきた優れた衣料もしくは現代では失われている過去の優れた衣料性質あるいは総じてそれらの情報が取っては過ぎ去られて行く風潮を目の当たりにする瞬間に、パッケージされた情報のみで左右前後に行き来するひとつの時流を大いなる危機感として感取するのはわたくしだけかもしませんが、しかしながらシンプルに捉えますと其れをインプットする “愉しむ者” によって鋭いほど鋭敏に、研ぎ澄まされた感覚体によって精査と取捨選択が繰り返される事は決して悪いことでは御座いませんで、むしろファッションを愉しむ見地に置かれては素晴らしい、何事にも代え難く素晴らしい在り方であるように憶います。

 

さりとて決してコントラディクションとは成らず、もっと全体の大きな事柄で漠然と、不鮮明に、しかしながら確然たる感覚でお話をさせて頂いているので恐縮の極みですが、そもそも Vintage に流行りの兆しが視えたところに在るのかもしれませんし、ここ数年に視られるメゾン/モードの古き良き揺り起こしが然うかもしれませんし、発露は多々あるのかもしれませんし本当は何も無いのかもしれませんが、過去の優れた衣料品が巨大な形成循環の渦に呑み込まれては消え往く,飽きられ,手放される衣料であるべきではない私意と同時に、其の形成循環の一環の必要性と歴史の積み重ねであるファッションモードの尊さに心底惚れている私意もあり、つまりは然うあるべき世界があって、斯うあるべき世界があると、揺るがない太い軸をもって紳士服を御伝えして参りたい所存であります。それは Hunting wear に限定される事柄ではなく、French work に限られた事でもなく、あるいは英国老舗 Barbour にしましても至極同様に。

 

 

敬愛して已まないBarbour社の製品ですがスタイル性がより表出化されている昨今ですので本来的能力への評価が後陣に配してはいないかと小さな懸念点を横目に、激しい使用に耐えること,耐久性がある様を臨めば叶う懐は浸潤したオイルと目の詰まった木綿による物理的圧倒性に起因する自明の理で御座います上、私物の4ポケットを完全にオイル抜きしたところ適度な重みは取れますが 物理的な / 強度 という性質は一切失われない事実確認の元そもそもの木綿構成に旗が上がるヘヴィデューティー衣料で御座います故レインウェアに落ち着かせるには勿体がないコットン・スポーツジャケットと熱度を抑えながら本作のご紹介に参ります。

 

同社の精細を御獲得されている皆様、乗馬用としてリリースされたBEDALEが4フラップポケットを有する旧設計面は扨措き、背面に追加設置されたフラップコンパートメントを視認頂けたことは御座いますでしょうか。恥ずかしながら精細を獲得していると自負を持ちながら当方設計は初見で御座いましたので驚きと歓喜に溺れましたのはポケットをこよなく愛するひとりの男として至極当然の運びでした。英国王室より称号が与えられるワラントをひとつ有する本作は1974年から82年の間に製作された推測点とワラント獲得後に試作として発表された “5flap pocket” とは考えにくい(可能性はあるが)ので十中八九,購入主のカスタムオーダーと腑に落ちる御姿で御座います。
“ TRIUMPH MOTORCYCLE = 勝ち越し ” を胸に抱えて。

 

 

 

次いで、なるべくは目立たせないように視えにくくなるように施される修繕技術の向上というのは比べようもなく今現在素晴らしい内容で御座いますのでわたくしも普段よりお世話になっておりますが、時代によっては「主流」とされた手法を用いた其々を目に致しますとアートピースのように悠然と落ち着く画角に都度驚かされまして、ミッドセンチュリー前後のカラーチューニングの美しさや縦横無尽に織り込まれた佇まいはまるで生き物のように宿りますし “織り” に対して “編み” を用いる技術的選択の他 “編み” に対して “織り” を用いる前衛的なアプローチなど感嘆に尽きない内容を手繰り寄せますと答えは大体をもって一致しまして、あるいは時代によらず「我流」の域に到達しますと上手とか下手とか技術的である/ないに関わらず左手と右手による手縫いの行程数が研ぎ澄ませた意識時間に比例するように明確に、ありありと、鮮やかに到達する “ ただただ、着, 続けるため ” という強い意志やその内容を大いに良しとする当時オーナー様の判断水準こそ説得力のある,強力な事実痕=事実意志であると同時に当時においては未来である我々に向けた衣服への向き合い方を問う反定立であり一向シンプルな修繕痕跡と並びに前オーナー様が注ぎ入れた愛と情感の気配で御座います故、本作に関して比べようものなら間違いようも抗いようも無く「我流の域」で御座いますのでどうぞお含み置きの程を。

 

 

 

 

 


 

 

 


Newarrival, mid70s Barbour cotton jacket personal order custom & repaired

 

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

心快晴 / Diary676
20.2.2019

前エントリーでも触れました記号という概念はモードの世界においてどのような意義を有するか考えてみるそもそもにおいて計りかねますし、生み出す側の人々がそれを目指しているのか求めているのか私は創り手ではないので想像すらできませんが、意識するにせよしないにせよ結果的にその作品や世界観や美意識が記号にまで昇華することはやはり凄いことであり当事者であったら暖かい感情が喚起するであろうと私は想いまして、こと自身の世界に置き換えますと我々が行っている文字や写真や空間などの表現の全てはふと考えてみると SURR という存在の記号化に辿り着くことを目指す行為であることに気付きました。そうするとやはり 続ける ことの重要性 = その難しさに立ち返り、私は元々在った LAILA VINTAGE としての空間から SURR へと変化させるに際して可能な限り自身の潜在意識の奥底まで潜って時間をかけて向き合った結果 SURR という入れ物の “ 仕組み ” を構築しようと胸に誓ったあの日を想い出しました。
ラベルがある, 看板がある = 良い品という図式は絶対ではありませんが、それこそ永きに渡って存在し続けるいわゆるビッグ・メゾンの中には時を経た今でもなお強い力で心を揺さぶり感性を再度磨きあげてくれる品が存在致しますので、その刺激を求め続けること, 御客様方に御提案し続けることは変わらず弊店にとって大切な要素の一つであり続けるからこそ、旅において幸運にも極めて粋な理念を有する, 視て触れると愉しいという感情に満ち溢れることができる, 何より純粋に良い服であるビッグ・メゾンの一着に出逢え、このように御提案の機会に至れるという過程はやはり何度経験しても飽和することのない豊かさを有します。

 

 

 



振り返ってみるとここまで記号性の高い衣類は今まで御提案したことがなかったように想いますし、衣としての構築特性も歴代において上位に位置致します。同メゾンにおける明らかな記号であり象徴であり、近年強く表現される機会が一層に増えたモノグラムという名のテキスタイルデザインの表情が豊か過ぎて逆に無機質な主張と、柔和な土台に乗せられた粋な色調と、同時代より少し遡った頃より発展の一歩を辿り結果的に高級感を獲得した化学繊維特有の小気味良い不自然さと、当時の技術力だからこその稚拙な, イコール素朴な暖かみに溢れるプリントの対比に、 “ それでは皆様、雨が降ったら羽織りましょう ” という理念だからこその限りなく簡略化された極めて極めて燻銀な構築が合わさった なんなんだこれは な存在感。出逢えた瞬間に驚くと共にとても愉しい感情が湧き上がって想わず私は笑ってしまいまして、誤解を恐れずに素直な感想を申しあげさせて頂くと “ なんだこの最高水準のふざけは。最高じゃないか ” で出逢えた縁を心から嬉しく想いました。

 

 

 

 

 

70s Gucci, monogram raincoat.

それでは皆様、雨が降ったら羽織りましょう。さすれば心は快晴です。いずれ雨も止むでしょうか、脱がずにどうぞそのままで愉しい感情湧き上がるままに現代の装いとして。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

絶倫に秀逸 / Diary675
19.2.2019

 

弊店の規定する一つに Military という区分がございまして、それには世界の様々な国と時代が含まれますが、その中でも取り立ててアメリカ合衆国の品が少ない傾向にあるのは私の一個人的な感想と独善的な基準が関わります。それは国や時代に限らず現代の装いとして現代の品と並び比べても心から御推奨できるか, その区分から抜粋してしかるべき要素が在るか, 品として水準か高いか, 理念として尊敬できるか等の独善基準があり、一言で申し上げますと “ 純粋に一つの品として美しいと感じるか ” なのですが、不勉強ゆえ個人的な感覚のみの判断で恐縮ながらアメリカ合衆国のそれらでそのように感じられる品との出逢いは少ない経験則で今に至っております。しかしながら選択に至らないという判断に関しましてはことアメリカ合衆国の品に限り モードの要素として活用される機会が特に多かった がゆえ、その装飾などの要素が 認識として服飾史に浸透しきっている というように状況を捉えているがゆえも大きな理由でして、すなわちその他の Military は要素としてモードに反映された際に “ モードとしてのミリタリー ” と成るのに対し、アメリカ合衆国の品に至ってはもはや一つの “ 記号 ” と成っていると捉えていることを指し、よくよく考えずともそれは凡庸化ではなく明らかなる昇華ですのでとてつもなく凄いことであると純粋に感じております。そのような不勉強かつ独善的な基準に則ったうえで、私には更に一つ “ 40年代までのアメリカ合衆国軍には稀に絶倫に秀逸な品がある ” という感想がございまして、その秀逸さはとにもかくにも異常なまでに絶倫で、装いの洗練性, 品としての水準, 明確な設計理念はあらゆる軍の中でも群を抜き過ぎており、純粋に一つの品としての美しさもまた異常の極地でして、比べることは野暮であり好ましく考えておりませんが、その絶倫な秀逸さに限ってはミリタリー要素を抽出した現代の最高品質の品も到底敵わないと強く強く感じるほどの存在価値でして、この度のエントリーは弊店で 2 度目となる “ 40年代までのアメリカ合衆国軍における絶倫に秀逸な品 ” の御提案であり、SNSで申しあげるところの #specialmilitary に準ずる一着でございます。

 

 

 




“ 内部にストラップを配置する ” という概念は時に未着用時に背負うためであったり助けるために他者が掴むバンドであったり、1990 年代以降の表現としては前述でいうところの前者であると同時に純粋な装飾性と成り近年にもモードの世界で受け継がれていますが、遡れば辿り着くのは本品で 山での活動時において背面の空間に何がしを収納した際に重みでジャケットが後ろに流れ首元が締め付けられることを防ぐ という純粋かつ確固たる理念あっての設計でした。それに至るまで山々での活動という経験則が乏しかったからこそ結集された叡智に基づく、フロント要素における不変性と同化型背面鞄 & 内部ストラップという特異要素のマリアージュという絶倫な秀逸な仕上がりたるや、天上天下唯我独尊よろしく何も誰も到底到底敵いません。

 

 

 

 

 

1943s U.S.military mountain guard’s jacket

“ ストラップに腕を通したうえで羽織る ” という確固たる理念あっての設計に基づいて着て頂いたうえで作為的にストラップをややばかり締めて頂くことによって、形状に独特な歪みの美意識が生まれます。私にとって本品における最もな求心力を感じる論点はそこでして、やはり現代の装いとして, 純粋に一つの品として美しいと感じるか否かです。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

2019 S/S full collections / Diary673
15.2.2019

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


2019 S/S full collections 【Heavy-Duty】
 
2/16(土)12:00 〜

 

明日より、S/Sコレクションを御披露目致します。
店内構成の一部を除き、全て新作としてご用意させて頂いております。
お誘い合わせの上、是非この機会に御立ちより下さいませ。
 
皆様のご来店を心より、御待ち申し上げております。

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

時節の変わり目には必ず置かせて頂いている、 / Diary674
18.2.2019

 


 
毎年打っている花粉症用の御注射ですが今年ワンクール遅れましたら喉にガツンと悪影響及びまして、いやぁ、参りました。声が出ないもんですから。SS立ち上がり初日より異例のささやきスタイルで迎えました。そうはいっても熱が入りますと声のボリュームが上がるもんですからノイズ音を店内へ響かせてしまいまして、皆様、お聞き苦しく大変申し訳御座いませんでした。心よりお詫びを申し上げますと同時に、貴重なお休みの時間に弊店へ足を御運び下さった皆様、心より、御礼を申し上げます。

 

誠に勝手では御座いますが、本日から順を追って商品のご紹介をさせて頂きます。御暇つぶしにでも相成り得ましたら。お耳汚しの上お目汚しに至らぬよう精一杯努めさせて頂きますので、今シーズンもどうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

ファーストコンタクトを交わしますのは時節の変わり目には必ず置かせて頂いている Utility Wear であり Practical Gear と捉えているまさにそう Hunting Jacket で御座います。意は尽くされたかのようにポジションを獲得している同区分を憶うとつくづく、東京という街はすごいなあと考えさせられるというか都心がファッション・フィギュアとしてマーケティングやブランディングの矢先に集中している点も勿論そうでありますし時流の早さと謂いますか時流形成の仕業と謂いますか情報浸透の軽やかさと謂いますか。ファッション・モードを前提とする/しないで見方はグルりと変わりますし前提としないを前提に致しますと女性史と比べ華やかでもなければ鮮やかでもなく総じて淡白な面持ちが歴史を紡いできた男性服飾史の味気なさといったら。さりとて、紡がれてきた其々から静かに分泌される男性特有の色気、というのはほぼ間違いがないもので、その力強さや精悍な顔つきは女性服飾を彩る其々には決して持ち合わせてはいない艶めかしさであり紳士服の紳士服がゆえの紳士服だからこその洗練性と想いますし横への広がりではなく深化を続けてきた紳士服飾史に隠れきれない濃厚な 旨味 で御座いますゆえ、紳士服専門店を掲げさせて頂いている弊店の軸をぶらさない、という意思表明のつまらないエゴではなく、純粋にその旨味をご堪能頂き、蜜のように甘いフレーバーを嗅いで頂き、そして男性である事への密かな喜びを集積頂けましたら幸いに憶います。

 

 

 


 

 

そもそも時流や形成循環に当て嵌まらない区分であるがゆえパッケージされた情報のように取っては過ぎ去られていくような懸念を拭いきれないと謂いますか、それは French Work も然りで御座いますし Blue moleskin も然りで御座いますし Hunting Jakcet も全くを以て然うと憶いますのは懸念という言葉では足りない寂しさやら哀しみやらのブルーな感情に乗っかる切迫として在り在りとした 危機感 で御座いますが、常に前へ進み続けるファッション・モードが懐古的アプローチや資料拝借をラン・ウェイに視たところで消えるわけでもなく、むしろ熱狂的な時流という名の渦に呑み込まれてしまう危惧はやはり在り在りと御座いますが、そうはいってもファッション・モードに否を述べるつもりは毛頭なく敬意の火を絶やさず今を生きておりますし形成循環という性質に収まるファッションと密接に生きておりますので、ただただ、取っては過ぎ去られていく(良い意味での)モード思想に組み込まれてはいけないとささやかな想いをささやかに運ばせたい小さなエゴという名の危機感で御座いますので、考えを手放すつもりも毛頭なく、そもそもこの狭き深き【狩猟】という嗜好区分に添うジャケットが時流という名の渦に、形成循環という名のファッションにどっぷり没入した様子を視た事が御座いませんので切迫も危機感も机上の感情ですが、情報のみで取捨選択を繰り広げられる視えない何かを恐れる気持ちと、他国に比べ深く浸透した狩猟嗜好が16世紀から文化として息づくフランスという国のヘヴィデューティーウェア本来的な御創りの素晴らしさを動機として評価を格別に上げて参りたい小さなエゴで御座いまして、変わらぬ位置で泰然と待ち続ける 野外活動着 を、時節の変わり目には必ず置かせて頂いている素晴らしき Hunting Jakcet を沸騰するような熱い想いで提案を続けて参りたい所存であります。

 

 

 


 

 

 

 

 

ホワイトトーンまで抜けたカラーテクスチャと洗い込まれたコットンキャンバスに加わる無数かつ乱雑で秩序性や美術性より確実性を優先した修繕痕はコントラストステッチと称するほど御洒落に息づくものではなく歴然としたフィールドジャケットの目的性にどこまでも従うマテリアルと同時に歴代オーナー様が注いだ愛の結晶で御座いますゆえ、継承理論が通用するならば2019年元号が変わろうとする時代へ向かう少年、青年、男性、今を生きる紳士の皆様、厳然たるタウンギアとして分泌される濃厚な旨味を少しばかりでもご堪能頂けましたら。

 

尚、ハンティングジャケットを愛するひとりのお客様より、大体を持って設置されている背面の巨大なゲームポケットの活用法につき、 “ レコードを入れるのに便利なんだよね ” と御言葉を頂戴した際にはなんとも嬉しく憶いました。

 

 

 

 

 


New arrival 50s France cotton hunting jacket

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

来期に関して / Diary672
14.2.2019

【駄文】の定義とは幾つか存在するのだろうと思いました。例えばそう「想い気ままに書く文章」とか「自由意思による筆の運び」とか、タッタっと調べてみましたら「くだらない文章」しか出てきませんで少し笑いました。くだらない文章を書こうと精神エネルギーを注入するものでは当然御座いませんが、弊店のDiary(世間一般的に謂うBLOG)というのは想い気ままに書かせて頂いているうえ専ら、自由意志による筆の運びで御座いますもので、と、なればわたくしが思っていたところの【駄文】という事で本日を迎えることが出来ましたら貰えもしないチョッコレイトこと世間一般的に謂うバレンタインデイを忘れる事が出来るかもしれませんし、そもそもくだらない文章の提供にならねば宜しいと心より,切に願いながらも結局のところ、わたくしが思わないところの【駄文】に成りかねませんので恐縮の至り。

 

 

これまた私的内容にて恐れ入りますが何事にも 完全な成熟 を好むわたくしは、ロールプレイングゲームは石の上でじっくり参りますし、ビール→ビール→ビール→ビール→ビール→焼酎お湯割り→焼酎お湯割りはティプシィコンディションという名の完全な成熟で御座いますし、あるいはだんだん足に筋肉がつき、健康的に焼け、精悍になるように、物理的幸福へ向かう成熟 とでも謂いましょうか 成熟への追求 とも捉えましょうか【熟して適当な時期に達する】事への欲を常温に保って参りまして、完全な成熟を手に入れるまでの運びは必ずしも快調である必要はなく、そして物理的にも精神的にも完全な成熟に達したと憶う “さらに先” が御座いますもので、つまりは 過程 を愛してやまず、ビール→ビール→ビール辺りで未だ熟していない幸福を感じ、主人公LV38くらいで喜びを感じ、完全な成熟へ直と向かう運びに、浅くも深くも哲の学がある気が致しております。

 

謂わずもがな成熟過程論を当て嵌めているマテリアルに【服飾】が御座いまして、衣食住の先頭に落ち着く衣に半ば強引 成長 を求め、完全な成熟へと太いベクトルを向けさせるわたくしもサディストであり耐え得る喜びとマゾヒストで御座いますが(松本人志の放送局で松本人志が唱えておりました、それぞれは裏表であると)ところでいつの日か道具のお話をさせて頂いた記憶も御座いまして「壊して、直して、使う」理論を大切にさせては頂いておりまして、通常道具の運命となれば「使って、壊す」が正論であり宿命ですし「壊す美学」に基づく其れで御座いますが、「直して、使う」貧乏性も道具の完全な成熟を手に入れるために必要な行いであり、人様の前に堂々と向けれる事柄では御座いませんがそう【完全な成熟】を手に入れるために必要な行いだとわたくしは憶いまして【完全な成熟】へ向かう大切な運びであるように強く想いまして、衣食住の先頭に落ち着く衣にさえ、道具の私的理論と在り方を期待するわたくしもサディストであり耐え得る喜びとマゾヒストで御座いますが、以上の熱い想いを受け止めてもらうには基本的設定が【タフ】でなければならず、生地であるか、組成であるか、縫い方であるか、フィッティングであるか、ときにウール×モヘヤで御座いますし、ときにシルクでありますし、ときに木綿で御座いますが、精力的であり強靭的であり総じて【タフ】である強さを有するは「壊せる、直せる、使える」ポテンシャルが備わるかどうかの唯唯一点。
 
約11年付き添わせている片割れも、壊して、直して、使っておりますが未だ未だ完全な成熟に辿り着く気配すら無く、これも私的感覚にて誠に恐れ入りますが本文において登場させている完全な成熟とは専ら「壊して、直らなかった」時に表出される美しさだろうと想えてならず、永い歳月をもって御付き合いをしてきた片割れが20年後に完全な成熟に近づいたところで “さらに先” が御座いますもので、壊して、直せなかった哀しみと哀しみから滲み出る美しさこそ完全な成熟ではあるまいかと物思いに耽る本日バレンタインデイ、20代後半、社会的経験値も一般的経験値も男性的経験値も何もかも足りぬ足りぬの只今ですので、じっくり、じっくり御付き合いをして参ろうと改めまして時節の題目、大辞林第三版「酷使に耐えるさま。耐久性のあること」を意味する言葉であり、弊店オープンより大切に使用させて頂いてきた事柄で御座います。解釈によってはファッション・モードから遠い性質でありますし、時流形成のシーズン・ファッションにそぐわない性質と解りながら、ミリタリー/ワークの凄味に立ち返り、メゾンのデューティー×エレガンスに舌鼓を打ち、紳士服の無垢な美しさを学び、ただただ純粋にお洋服を大切に御付き合い頂きたい想いを乗せまして、

 

 

 


 

 
2019 S/S 題目【Heavy-Duty】

 

整いますまで、しばし御待ち頂きますようお願い申し上げます。

 

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

装いの四季 / Diary671
13.2.2019

時にゆっくりと時にめまぐるしく移ろいゆく諸々ですが、旅から戻ってきたら嗜好品が 460 円から 500 円に変化していたり、馴染みの歩道橋降り口が無くなっていたり、古き良き書店と近くの川が商業施設に変化していたりと特に世間と街の変化には驚かされるもので、老舗百貨店の改装や消え去る公園や新たな建造物などを目にしますと 10 年ほど前に通っていた呑み屋で常連さんが “ 先々渋谷駅一帯に巨大な地下空間ができて、地上を歩かなくなるらしい ” と予言していたことと “ まさか~ ” と反論した私の愚かな赤ら顔を想い出すものの、世間や街の変化に対して私は良い印象も悪い印象もございませんで、単純に “ おっ変わっていっているな~ ” や “ この重機格好良いな~ ” や “ 寒い中お疲れ様です ” と想うくらいで基本的には頭の中では柔和な時間が流れております。泰然自若。

皆様方には様々な区分や方向性で 好きな装い があることと想います。それを仮に移ろいゆく “ 装いの四季 ” と呼ぶとしたら私は A な気分 → B な気分 → C な気分 → C+A な気分 → B+C な気分 → D な気分 →→→ と春夏秋冬の四季よろしく心の期と機に応じて主軸が変遷を遂げて 1 年を過ごすことが続いているのですが、年々それら装いの四季におけるそれぞれの特色が色濃くなり、差異の濃淡が明確になっておりまして、その中でも特に存在感を強めているのが研ぎ澄ませた装い, 小林の言葉を借りるとヘヴィーデューティーな装いでして、私は好みになったらそれだけを着ることに一切抵抗がないうえに、例えば瞬間的に写真を撮りたくなったら道路の上でも厠の中でも寝っ転がってしまう非社会的社会人ですので、結果的に着倒すに相応しい研ぎ澄ませた装いの優位性が高くなる生活を今現在過ごしているのですが、それは弊店で申し上げるところのいわゆる Work や Military に限らずテーラードジャケットでも同じくですので、仮に呑み屋の厠でスーツを着た人が寝っ転がってカメラを構えていたら私, もしくは泥酔したカメラ好き, もしくは泥酔した私かと想いますのでどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

世間と街の変化を眺めながら時に呑み屋で酩酊しつつ泰然自若に過ごすうちにまたも時節の節目が近づいてまいりました。弊店は誰に言われたでもなく頼まれたでもなく、節目ごとに新たな題目を設けて象徴となる物質を御用意しており、それは直近でいうところの “ イタリアの風 ” であったり100年前の秤だったりしまして、新たな題目に想いを馳せることも象徴物との出逢いを模索することも自然におこなえるかつ愉しい時間なのですが、昨年頃その行為に “ こだわっている ” もしくは “ 捉われている自分 ” に対して違和感を覚えるようになりましたので、今後その行為を 必ず行うことにこだわる という考えに捉われることを止めさせて頂こうと想います。が、題目があれば設けますし象徴物に出逢えればそれを据えますので弊店としての在り方と空間は結果的に変わらないことになると想いますが、捉われることに捉われることを止めたという毒にも薬にもならない私の考えを綴らせて頂きました。毎度の駄文を心より御詫び申しあげます。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

2019ss Pre Collection 【Vintage Hermes】 / Diary670
8.2.2019

 

 

 

同じようにAFP BB NEWSの取材で「男性のワードローブで欠かせないアイテムを2つ選ぶなら」という質問に対してヴェロニク女史はこう答えました。 “ 美しいネイビーのフランネルのジャケットとレザーのものなら何でも ” 

 

 

 

 

 

メゾンフィールド各社において丁寧に選ばれる 材料 を根拠に出典先を割り出す御家芸はそう容易いものでは御座いませんし雅やかな佇まいやハウスイメージに見合う数字を決して裏切らない 材質 というのは最前線で保たれなければならない基本的設定と憶いますが、仮にメゾンフィールド各社において丁寧に選ばれる 材料 を根拠に出典先を割り出す御家芸が成功される唯一例を挙げるならばFrance Hermes社で精選されるまさに 皮革 ではありませんか。弊店における同社最古のご提案であった1930年代のカーフを拡大鏡を駆使し検分を行わせて頂いた際に 時代 という要素を敢えて大袈裟にポジションさせたところで其の他一切の引けを取らない勇ましさや艶かしさを事実確認した瞬間から馬具と皮革製品から息づく同社への理解と今まで漠然と抱いてきた “Hermes社の皮革製品は良い” が決定的なものへ相成りましたが通常、道具として認められる鞄や財布やベルト等の使用頻度ないし使用時間によるポテンシャルの低下との付き合いは不可避で御座いますし例えば其れ等の道具が謂わずもがな 皮革 であるならば材質を最高維持し続ける御付き合いの仕方など保存環境が優れたところで休ませる事と使用頻度を抑える試みに落ち着くのが世間一般的な其れでありますが約90年近く経過している材料ないし材質つまりは 革質 のポテンシャルが最高維持されている明確点にケアリングという5文字では決して説明がつかない根拠点として “明らかに使われていた” 面構えが純然たる道具として能力を維持し続ける上、材質までも潤いを保ち続けるFrance Hermes社で精選された 皮革 に何かの本質を視ました。わたくしの中でもとても大きな信頼がより硬さを帯び、より強固な信用を得ることができた次第です。

 

 

 

 

 

“小脇に抱える” 後継型として製作発表された本作Quirusは “小脇にも抱えられる” 小型設計にて永い歳月愛されている傑作中の傑作で御座いますが1950年代、ミッドセンチュリー製作の事実個体との御縁を結べるとはわたくしも人生捨てたもんじゃないと想いに運べました。かたや、当時の材料ないし材質つまり革質は “当時” が最も素晴らしいと世界中の知識者達が口を揃える発信に共鳴はしないものの(過去も現在も素晴らしいと想いますので)明らかにカーフの属性が異なる材質感取および皮下深くまで潤う瑞々しさ並びに驚異的なキメの細やかさは疑いの仕様もなく、あるいは手入れが行き届いた推測点のみでは解決に至らない強烈な肉感がこのように70年経過してもなお証明されるHermes社の皮革製品は “物持ちが良い” と囁かれる世間一般論も同様に、同社,伝家の宝刀を芯の芯まで太刀浴びた感動という名の傷はあまりにも,あまりにも深いものでした。どうぞ御手に取って掴んで御手荷物を入れてみて下さい。この純然無垢な道具を【Hermes】と謂わずして何と呼びましょう。

 

 

 

 

 


late50s Hermes leather bag model “Quirus”

 

 

 

 

2019ss Pre collection
【Vintage Hermes】
2/9 (土)12:00〜

明日より一挙御披露目とさせて頂きます。
大寒波にて雪の恐れも御座いますので、皆様呉々も御気をつけ下さい。
ご来店を心より御待ち申し上げております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

蜜月を重ねて / Diary669
7.2.2019

 

“ 男女に限らず、自分の服装にスタイルをもっている人間が好きだった。「なぜその服と靴と鞄を選んだのか」という理由を持たない人間とは気が合わなかった。しかしかつてはスタイルをもっていた人たちも、徐々に自分を律する力が弱くなり、体型を崩し、一貫性を放棄していく。私の好みは明確だった。男だってスタイルは重要だ。
香水にも違いが出る。フローラル、シトラス、スモーキー、パウダリー。彼らの香りはきちんと性格に合っていた。このような話をすると「いい歳して外見しか見てないの?」と見当外れなことを言う女がいる。バカだと思う。三十代、四十代になってもきちんと自分が身につける服装に気をつけている人間は、ほとんど例外なく賢くて、ストイックだ。知的で心の強い男を探すのであれば、まずその服装を見るのが一番分かりやすい。”

 

 

 

 

柴崎竜人氏が作中で謂う「知的で心の強い男」が女性から求められる絶大な魅力点だとするならば、自身を律する力を維持し、体型を崩さず、一貫性を保つ内的な強さが、良い男の条件を満たすマテリアルになるということですが、確かにそのような男性は自身にフィットする図を想像しうる力があり、選ぶ事が出来、着ることが出来、例外なくストイックだろうと思いますし、自身の選択をきちんと説明できる理解と知性も持ち合わせているのでしょう。ところで、

 

 

 

Hermesでお買い物をする男性とHermes hommeを悠然と所有する男性とHermes hommeを泰然とお召しになられる男性に対し(年齢に関わらず) “知的で心の強い男性像” を接続してしまうのはわたくしだけかもしれませんが、服飾に興味関心を抱いた思春期より漠然と憧れていた紳士像をわかりやすく言語化下さった柴崎氏のセンテンスとHermes hommeの逸物と厳然とした関係を続ける男性との接合性が硬いものに成りましたので引用をさせて頂きまして、あるいはハックルベリーフィンとトムソーヤのような親密で揺るがない相互性は、金銭の有無では決して到達できない精神の豊かさに通ずるように、結局のところそのような在り方がとても大切なのだろうと近々迎える2019s/s Pre collectionを目前に色々考えを煮詰めております。

 

 

 


 

“男性のコート”を確実なものにするバルマカーンは知的で心の強い男を助長する上では限りなく有能で、どこまでも有益であります。微調整の連続によってリリースされる逸物は、綿密な設計力と歴作のデータによる総合性に加えヴェロニク女史の数滴の調味料によって磨き上げられた完成度の高さ,原石を丁寧に磨き上げながらも燦然と輝かせない “ 慎ましさに内包されたエレガンス ” は魔術的であると同時に疑いようもなく伝統的で、Hermes hommeが有する波のように穏やかな求心力で御座います故、手に入れた途端イニシアチブを握った感覚に陥るのは決して錯覚でも勘違いでも、ましてや夢なんかでは御座いません。禁欲的なネイヴィ色、指の平で感じる水牛釦の厚み、決然としたスプリングコートの出立ち。蜜月を重ねた所有者のみが得られる感動は、Hermes hommeの銘物をご提案のみさせて頂く我々が何度往復しようと決して到達できるものではない、デザイナーと顧客だけの『秘密』であると、2014年AFP BB NEWSの取材に回答したヴェロニク女史の笑顔に敬意を表し、弊店3着目の邂逅である本作をそっと見守りたいと想います。

 

 

 

 

 


Coming soon
90s Hermes homme balmaccan coat

 

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 
//

無口でありながら雄弁 / Diary668
6.2.2019


Hermes Homme における彼女の創作指針として、時代を超えることのできる品であると共に選ぶ人, そして身に着ける人の元々持つ魅力に “ 寄り添い、かつさりげなく押し上げる ” という考えがございまして、不変性であったり時代に呼応した個性であったり圧倒的な品質で表現されるのですが、いずれも触れ合ってみると感覚的にも体感的にも味わうことのできる物静かでありながら明確な意思を感じさせてくれる指針の実体化でして、時に普通のニット帽子, 起毛のカシミアテーラード, 総羊革のシャツで現わされるそれらにおいて、一見不変的なようで裏を返せば大胆不適な姿かたち、かつ綿密で創造的な構築が付与されている一着が視るものに与えてくれる、頭が混乱するような摩訶不思議で革新的な矛盾という喜びたるや。

 

 

 

 

 

 

1990年代に生まれた本品は、編みの表面にその輪を露出させることによって表地が裏地のようでありながら、その実両面に同等の施しがなされた穏やかにこだわりぬかれた生地と、古き良き米国文化をそのまま踏襲した装飾を身体に寄り添わせた時にゆっくりとだが確実にモード本場の匂いが嗅覚器の感覚細胞を刺激してくれる粋な構築と、柔和な白の不変的な肌着類の姿かたちでありながら、たっぷりと織り込まれた綿による見た目からは想像しづらいもったりとした重量感によって、無口でありながら雄弁という論理的には矛盾している, しかし存在としては矛盾していない、それこそ不変的でありながら圧倒的な品質による一種の “ 普通 ” によって身に着ける人に寄り添い本当に本当にさりげなく底上げしてくれる一着に仕上がっているのです。私は本品を肌着類のスウェットに留まらずニットとも形容しがたい極めて不思議でそれこそ革新的に矛盾しているシャツの一つと捉えております。

 

 

 

 

 

Coming soon
90s Hermes pile shirts

生地、構築、重量感からなる波状表現を締めくくるのは大胆不敵で美しいヒッポカムポスの刺繍。ギリシャ神話におけるポセイドーンの相棒を、一見すると不変で “ 普通 ” でありつつも穏やかにこだわりぬかれた無口でありながら雄弁な姿かたちの背中に置くという、これまた単純明快に無垢に愉しい こうでなくては な一着です。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 
//

自由な精神 / Diary667
5.2.2019

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が僭越ながら勝手に尊敬する人物の一人が自身の属する世界に対して, その分野を愉しむ人々に対して, そして自身の創作に関して以下のように語っています。

 

すごくマッチョな社会

厳格さとでも言うべき部分

自由な精神を持った男性が格好良い

1シーズンで消費される服を創っていない

 

1837 年に設立してから品を創ることに対して向き合い続けることで世界観を構築した そこ はモードの世界に属していながらもそれと一線を画す価値を有し、ある種一人の人間がどうするか否かが論点とならないほどの大きな一つの仕組みとなった存在でして、彼女がその一種の “ 入れ物 ” における紳士服部門の責任者に任命されるのは 1988 年、入れ物ができて約 150 年後のことなのですが、彼女は一貫して変わらぬ姿勢で現在に至るまで 30 年以上創作活動を続けています。
入れ物と比べるまでもなく無に近い経験値しか有さない不肖な私ですら “ 続ける ” の大切さと難しさは頭から離れることはありませんが、なにかを継ぐことはまったく体感しておりませんで、しかしながら永く続いた入れ物を継ぐという決断と進行に対する一種の恐怖心は想像できますが、彼女は永く続いているからこその技術力, 豊富な選択肢, そして在り方を受け止め自身で表現するという生業と行為を愉しんでいるように感じられます。

紳士服には不変性が大きく関わるからこそ芳醇で、ゆえに男性は年齢や国や時代に捉われない独自かつ自由な精神を手に入れることができている。ファッションにおける革新に出逢うことでその精神に新たな一面を見出すことができる。人の精神性の推移に興味があるからこそいつ振り替えっても恥ずかしくない, 1シーズンで消費されることのない, 時代を越えることができる品を創る。彼女を掘り下げることで私はそのように考えていることを知って心の底から感動し、尊敬する の引き出しに彼女をしまいました。私が尊敬する人物の一人は Hermes Homme デザイナー Veronique Nichanian です。

自身の冠で世にでること  それはとても意義あることであると共に勇気を有することであり時に素晴らしいことですが、それを踏まえたうえで私はそれが全てとは想いませんので、彼女が 30 年以上 Hermes という入れ物で Homme に携わり続け、自分にとって最善の場所であると明言することは心の奥底から最上の熱量で素晴らしいと感じます。社会に属し始めて間もない頃、私は “ 年に一度 HEMRES で買い物をする ” という至極好都合な褒美の仕組みを敷いて何年もそれを愉しみに生きておりまして、初めての品がニット帽子だったのですが当時は友人知人に そんな普通なニット帽なのに と酒の席で失笑されておりました。が私は今でも大切にそれを愛用しておりますし、友人知人の中には近年になって Hermes を手にする人も現れておりますので、私は彼女の考える 時代を越えることができる品 を信じておりますものですから、かねてから弊店では Hermes Homme を他と同じく特別な存在として御提案致しております。

 

 

 

 

 



Coming soon
late 90s Hermes, tuareg artist’s handmade buckle belt

ようやく近日の御披露目まで辿り着きました Hermes Homme の品々。上記は厳密に申し上げますと彼女とは異なる部門の一品ですが、入れ物として同じくであり分野として同目線ゆえに弊店ではその世界の一つとして僭越ながら御提案させて頂きます。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 
//

ORIGAMI / Diary666
3.2.2019

 

 

 

熱度をもって商品のご説明をさせていただく度、対象個体に対する蒸気がぐんぐんと上昇して往く不思議は、ヴィンテージに限らず販売員すべての方に共通する事柄ではありませんか。どうでしょう。ことKarim Hadjabが表現するKARIM HADJABという作品群にとって謂えば “好き” が明確化して往くどころか “愛” が深まる一方、 “情” に近しい感覚を抱いてしまうもので、あるいは1年間の自然淘汰を経て生を受けた “個” それぞれに対する純粋な “関心” が強まります。ラックに掛かっているそちらがグリーンで、君がピンクで、なぜあなたがブルーなの。それが個性というものですか。

 

その関心事ないし興味心、総じて疑問、というのはKARIM HADJABの作品群を街でお召し頂く際、周囲から寄せられる種類のそれらと等しいように憶います。この人のジャケットはなぜ不思議な色をしているの、どうして煙みたいなデザインなの、自分で直したのかしら、美味しそうなワイン色だわ。然りです、それが個性というものでしょう。

 

ん、どうして煙みたいなデザインをしているか質問に答えようか、それはね、折り紙のようにこの服を折り畳んで1年の間自然に置くんだ。自然というのは草や木や森や土や水やそういった意味の自然だよ。そのまま触れないで待つんだ。インスタントラーメンの3分が少し長いようなものさ。そして1年後に収穫したらこんな模様になった。素敵だろう。

 

 

とフレーズを謂えたら素敵なあの子も納得してくれる、事を祈るしかないKarim Hadjabが表現するKARIM HADJABで御座いますが、勿論わたくしも混じりけの無い敬意をもって氏にもクリエイションにも向き合わせて頂いている中で、衣服本質的な内容にピントを合わせ続けているのはクリエイションを経験する前の段階においてもクリエイションを経験した後においては尚更、それぞれがあまりにもプラクティカルであるから好きと愛と情が上昇して往くのですが、そちらがグリーンで、君がピンクで、なぜあなたがブルーで在るかなんて創作過程を理解できれば理解できるのは当然ですし純粋な着眼点として目に映る例えばグリーンとピンクとブルーが自然記憶色だとして、美しいと憶うこれも純粋な美覚による関心事ないし興味心、総じて生まれた強い疑問も、なぜこの画が美しいか入り込み,沈んでいく姿とおそらく等しく、決してアートではありませんし疑いようも無く無垢な “ 服 ” でありますし裸の衣で御座いますし、それは永久に変わる事はない平行線の真実で御座いますが、自然創造物という観点からこれも紛れもなく “ 創作品 ” である事実と平行して、それぞれは詰まるところ “ 人である ” とカリーム氏が表現している事実(は置いておいて) “ 創作品を着ているわたし ” と “ プラクティカルな服を着ているわたし ” の双方を、相合わない内容かもしれないと常に後者を優先して参りましたが、折り紙のようにこの服を折り畳んで1年の間自然に身を置かせた新法は、容赦のない黒々しさと陰影を配したモノトーンによる異世界。ウェイタージャケットの肉感を、風の運びに任せる煙のようなマテリアルを、螺旋のようなテキスタイルを、緊張感のある線の拘束を、創作品として深いところまで見蕩れてしまい、わたくしが大事にしているプラクティカル最強論を空まで突き破り、粘着性をもって心に張り付いてくれました、ORIGAMI 4Saison。
いやそれにしても、折り跡を美しいと想えるとは、

 

 

 

 

 

 

 


Origami & 4Saison, black cotton waiter jackets

 

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 


//

KARIM HADJAB new collection / Diary665
1.2.2019

 

 

 

2019S/S pre collection
KARIM HADJAB new pieces
creation : Origami+4Saisons / Argile+4Saisons / 4Saison
base : 1940 – 1960s French work / 80s England

 

4Saison
 
Argile
 
Argile , tailored jacket
 
Waiter jacket

 

 

 

 

 



4Saison, base : 1960s French work moleskin trousers

 

 



Argile & 4Saison, base : 1950s French work shawl collar tailored jacket

 

 


Karim Memorial, Argile & 4Saison, base : 1950s French work cotton atelier coat

 

 





Origami & 4Saison, base : 1980s England levis emerald blue jeans

 

 


 

 

 

 

 

 


Origami & 4Saison, black cotton waiter jackets

 

 

 

2/2(土)12:00より。宜しくお願い申し上げます。

KARIM HADJAB new collection

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

異彩な作品群 / Diary664
31.1.2019

発案から約 20 年間実行され続けている Karim Hadjab の創作区分 4Saisons は 1 年間放置という特性ならびに根本的な彼自身の意向によって、いわゆる SS や AW などの区切りに捉われることなく常に進行し数多の発見や失敗を繰り返し続けてきましたが、昨年に彼がフランス国内における創作者に向けた協議会にて賞を得たことにより北部のルーベという地区そのものからの支援体制を獲得し、拠点をそこに移したことによってどうやらまた新たな 閃き / 気付き に至ったようで、その後に逢った際には改めて目を燦燦と輝かせて創作意欲を語ってくれまして、どうやら今まで以上に 4Saisons の “ 面白さ ” と Argile の “ 本質 ” に文字通り憑りつかれているらしく幾つかの新作を御披露目してくれたのですが、それらは私にとってそれぞれの概念と原理は変わらないにも関わらず極めて極めて革新的であり、何より異彩でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長年にわたる試行錯誤によってこれまでも、普通に置くだけでなく大木に吊るしたり土に埋めたり、オブジェクトを配置して大地に寝かせたり 2 着を繋ぎ合わせたり風車の羽根に吊るしたりと様々な方法で実行されてきた 4Saisons ですが、彼は長年拠点を置いていたパリ中心地から離れ朴訥な土地と風と空気のルーベに心を置くことで、新たに Origami という手法を獲得しました。“ 自然界に置く ” という行為においてこれまで以上に特殊な作為性によって、品それぞれによって異なる豊富過ぎる 4Saisons の個性にまた新たな一面, 真に文字通り新たな一面が加わった結果となります。このような彼の閃きと実行力、“ 表現における躍進力 ” には素直に驚くことしかできませんので本当に頭の中を覗いてみたいものでして、もちろん A という問いを投げると話が飛躍に飛躍を重ねて D という答えが返ってくるなどの微笑ましい ( もしかしたら身近な人にとっては深刻な ) 点なども多々あるのですが、やはり Karim Hadjab による KARIM HADJAB は全て彼の正真正銘に純真無垢な尊い心と精神あっての存在ですので、彼がやりたいことをやりたいようにやれることを, やれる世界で在ることを引き続き心から願います。取り急ぎ現状においては彼のやりたいことが主に KARIM HADJAB の創作であり、その意欲によって新たな異彩が生まれたことを心から嬉しく想います。

新作群は御披露目してくれた時点で最新収穫であり、実験的取り組みが成功した結果のため厳選数となりますが御了承くださいませ。なおその中には Origami 4Saisons とは異なる新たな創作区分として Argile と 4Saisons を組み合わせた品がございます。彼にとってこの一着は本当に心に残る、それこそ新次元を予感させる一着だったようで、“ 欲しがる人が何人もいたけど、一番最初に SURR に判断してもらいたかったから断ったんだ ” と興奮しながら語ってくれました。ほら、カリームったら。もう本当に人たらし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Coming soon
KARIM HADJAB new creation, Origami 4Saisons and Argile+4Saisons

近日御披露目させて頂きます。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

まともではない作品群 / Diary663
30.1.2019

つい先日に過去6年間の社歴を振り返る必要がありましたので、様々な記憶と感情が錯綜しました。元々設立のきっかけが一個人が勝手に日本に存在しない感じた概念と文化を根付かせたいという想いであり、その現在進行形で変わらぬ想いを軸に服飾に関わる社会における ( いまだ分からないことだらけですので、あくまで自身の体感とそれに基づく推測ですが ) 慣習や風習, それら傾向, 予定調和や空気的なしきたりなどの優先順位を意識的に低くする, 意図的に排除する, と申しますか不要に想う考えを有しているがゆえ、いまだ私の親や兄弟は私がなにを生業としているか皆目見当が付かないように弊社はほとんどの方に知られていない、本当に まだまだ な小さな会社ですが、服飾に関わる社会における小さな会社として精一杯取り組んできたかと問われたら食い気味に “ はい ” ですので、今となって過去6年間を振り返ってみても濃密だったと申しますか、今となって考えても本当に類まれなる御縁によって類まれなる方々と触れ合い, 取り組ませて頂けてきているな と素直に想えますし、その中でも Karim Hadjab は誤解を恐れずに申し上げますと様々な意味合いにおいて 浮いているな と想いました。

私には両親以外にファッションデザイナーで 3 人、芸術家で 3 人、音楽家で 1 組。計 9 人の心から尊敬する人物がおります。もちろんまだお逢いしたことが無い方もおられますが、基本的に人柄にしっかりと触れ合ったうえで心の尊敬引き出しにしまうのですが、中には 10 年以上前にしまった方もいれば昨年しまった方もおりまして、それこそ一人が Karim Hadjab 。2018年5月のことです。 

 

 

 

 

彼ほど純真無垢な人物, そして表現における推進力を有した人物は本当に貴重だ と社歴を振り返っていて改めて想いました。服を放置するという行為は何度御客様に御説明していても口にしていて不思議な気持ちになりますし、愛用して幾年経ってもそれらはやはり誤解を恐れずに申し上げますと社会的な ( 大して知りもできておりませんが ) 存在感として異質な, まともではない作品群であると想うと同時に、だからこそ彼という人物が貴重であると心から想います。初めて自身の一着である 4Saisons のテーラードジャケットを手にしてから 5 年経ち、短いとは言え私自身にも心身ともに変化が少なからずあったのですが、必殺の一言 “ 付け髭です ” を会得した今でなおそのジャケットを着た時に想うのは “ 5 年前より今の方が似合っている ” という幸せな感情でして、それこそカリームからすれば 服は生きている なのでしょうが、私からすれば単純かつ無垢に 良い服だ という感想です。私はいくら服に出逢ってもどんな経験をしても想うのですが、上質な組成の品や理念や感性はいくら時を経ても色褪せるどころか輝きが増し、こと服飾に関しては身に着ける人の様々をさりげなく押し上げてくれるような存在であり、良いか否かは言葉も知識も必要がないそれこそ感性のみに基づくことができると。

 

 

 

 

 

なお、上記の紐付けに際しまして “ Karimへの想い / Diary540 ” は接続詞や単語を一部改正致しております。私は過去に行った事柄に時を経てから部分的な改正を加えることや時を経て改めて行うことに対して前向きでして、その考えは前述の 9 人のうちの 2 人である電気グルーヴから学ばせて頂きました。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

改めて宜しくお願い申し上げます / Diary661
25.1.2019

 

 

約2年と数ヶ月前にご紹介させて頂いた本作という事は約2年と数ヶ月の間、弊店空間の何処かで息を潜めているという事ですが、服飾に対する動物的嗅覚理論が正しければ動物的方々のアンテナに反応し得る個体ではないという紛れも無い事実はソッと置いておいて、息を潜めて何方様の御迎えをジッと待ち続ける御品は本作に限らず、上記事実の他にあとひとつ付け加えるならば、そういった品々が脚光を浴びてから時の経過と共に恐ろしく馴染んで往く光景,それはまるで纏う生命エネルギーや活気を自ら取り除き、存在性を消し、空間の一部であり全部となる擬態化現象を察知致します。そうか、おまえもキャラクターと成ったか。がしかし、だからこそ、悲しむべき事柄ではなく対象品々に対して謂えば其のままジッと待てば良いと心底想いますが、擬態化現象から解放される瞬間というのは謂わずもがな、温かな御手に触れて頂けた時で御座います。袖を通し、姿見越しに自らを映して頂けた時で御座います。息を吹き返したように本来的な資質がカラフルに色付く様子を捉えますと、決して失われない純真かつ絶大な強さに、都度、心酔致しております。だからこそヴィンテージは、

 

 

服飾に対する動物的嗅覚理論が正しければ動物的方々のアンテナに反応し得る個体ではない事実が揺るがないものだとしましても、本作に限ってはそもそも時流に添い続ける健気さもなければ、女性に愛されるシンボル性もなく、英国他社の広告力に隠れ、ファッションストリームから離れた場所を動かず、いつの時代も表舞台で脚光を浴びる日は来ないのだろうと此の様な機会の度、長考に帰しております。以上は紛れも無い事実かもしれませんし私の野暮な想像かもしれませんし、がしかし、いずれにせよ、いえだからこそ、本作に対して謂えば触れて頂ける温かな手をジッと待てば良いと心底想いますし、貴重なお時間を頂戴し弊店へ足を御運び下さる皆様はこゝろの琴線に触れて頂けた際にはじっくり御考察頂けましたら引き続き光栄に想いますし、本作と世界との隔たりが如何に巨大なものだったとしましても、決して悲しむべき事柄ではないと想いますのは天の邪鬼かつサイケデリックな性格故で御座いますし、研ぎ澄まされた個性を希求し続ける漢の性で御座いますし、“コットンジャケット” と “ポケット” をこよなく愛する私の高熱なわがままで御座います。そもそもとして、

 

弊店の総意で御座いますが、もしくは意思で御座いますし、主我で御座いますが、1924年から歩みを続けるBelstaff社に対する評価はとても大きく、あるいは服飾史を彩るメゾンハウスと全くを以て同じく、それは服飾史を支える重心部分,限定性や狭き目的性、総じて専門衣料の存在と発達は男性世界ゆえの色香であり、特有の引力が御座います。表舞台で輝くファッションシーンの形成因子を担ってきた紳士区分、声のボリュームを上げますが、Belstaff社の功績と軌跡と姿勢に対しては、恭敬の意を置かせて頂いております。

 

 

2016,3,26【素直になれ、自分 / Diary244】

 

 

 

 

 


 

 

トライアルレースの更新記録に挑むプロレーサーへ向けた製作事実と本作【トライアルマスター】の名ナンバー。防風と防水を実現するオイルドコットン、転倒時にも身体を護るエルボパッチ、運針強度、操縦時の快適性を目的としたアームフォルム。英国王室直属軍への納入品製造を請け負っていた時代と一致する60-70年代。以上が恒久性をもって名作と残り続ける事実詳細と憶いますが、弊店において誠に恐縮ながら特段立派な金額を設定させて頂いている本作は【パーソナルオーダー】成るオプションと個体偉力に尽きる事実追加、通常、前方4フラップポケットが定石のデザイングでありますが背面2カ所に追加オーダーされた計6カ所のコンパートメントは当時の注文主(ブリティッシュ・レーサー)によるオフィシャルオーダーであった事実痕跡で御座いますゆえ、大変リッチな金額と相成りますのは企業努力の足りなさと謂いますか、同社への心酔に尽きる評価と謂いますか。Belstaff社の刮目すべき躍動年代に製造された傑作に加わる世界唯一の御品という偽りのない情報はそっと引き出しに仕舞って下さいと常の文句も謂いきれない心情ながら、結局のところ染み渡ったワックスが風化していく様とコットンの発育性、木綿裏地の見事な配色美、ポケットは在れば在るだけ良いという単純明快なロジックを叶える収納席には例によって文庫本が入りますのでこれ以上の筆舌もなく、もしかしますと時流に添い続ける健気さもなければ、女性に愛されるシンボル性もなく、英国他社の広告力に隠れ、ファッションストリームから離れた場所を動かず、いつの時代も表舞台で脚光を浴びる日は来ないかもしれない本作トライアルマスターで御座いますが、がしかし、いずれにせよ、いえだからこそ、本作と世界との隔たりが如何に巨大なものだったとしましても、暑かろうが寒かろうが常に店内何処かで置かせて頂いている本作であり、此の様な機会に一度温かな御手で触れて頂けましたら心の底より光栄に想いますし、同社ハウスプレートの翼に込められた “ いかなる時代も困難を乗り越えて飛び続ける ” 意味性をソッと御査収頂きまして、皆様、改めて宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 

 





 



1960-70s Belstaff model “TRIALMASTER” , Pro – rider’s custom order jacket

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

Waiter jacket / Diary662
29.1.2019

 

KARIM HADJABについて意は尽くされたように感じているのも正直なところで、これ以上何を御伝えすれば宜しいかわからない気持ちも正直に明かしますが、Karim Hadjab氏が表現するKARIM HADJABについて理解する事と感じる事は恐らくイコールでは結べず、自然環境下へ1年間野ざらしにしたとしても、黒泥で染め上げたとしても、クリエイションの発露や過程や運びや収穫へ絶大な理解を得れたところで其の先へは辿り着けないような深さを感じるのはKarim Hadjab氏の感覚が日々更新されているような気配と、実際的という言葉に勝る概念的性質があまりにも強烈だからか、そうはいっても偏に【ブランド】を司る【デザイナー】としてのメッセージ性は皆無で、結局のところ彼は只一向な【表現者】であり表現者による【表現】であり、人生の半分を越えた一人の男性であり、我々はクリエイションを獲た1着から温かな何かを掬い取れなければ “ 完璧な個 ” として対面するには不足で “ 善 ” まで及ばず、そして出来うる限り深いところへ往こうとする試みはKarim Hadjab氏が表現するKARIM HADJABを買わせて頂く弊店として宿命のように入り込まねばならない拘束性ではなく、何かこう、「ヒト と 服」のようで、様々な情報やファッション的感覚によって肉付けされない無垢物のような、根底的で、本質的という事ではなく、決然としたヒトとの絆のようで、いえむしろ「服 と ヒト」のようで、あるいはファインジュエリーにも相通じる人生的マテリアルなのだろうと心を鷲掴みにされた熱は、約3年の間も色あせることなく温度を保っているという事です。となるとやはり未だ未だで御座いまして、未だ未だ意は尽くされておらず、感じた何かを御伝えし続けなければなりません。

 

さらに謂うと(個人的な感取ですが)クリエイションの発露や過程や運びや収穫への理解はファーストシーズンの際にそっと置いてきまして、こういう御伝えの仕方は会社に属する人間として良くはないと知りながら、KARIM HADJABの名やクリエイションやどのような時間を経た1着であるかは副次的情報として引き出しに仕舞って頂き、純真な衣服として長期的関係性を築いて頂きたい想いも、約3年過ぎようと少しも変わりません。それほど生命力に満ちた衣服と想います。只一向な表現者であり人生の半分を越えた一人の男性が,Karim Hadjabという感性が美しいと憶う事柄を信頼でき、到達できない距離を感じ、心に温かい何かを感じる説得力は、衣服に対する揺るがないほど強固な “ 愛 ” が、Karim Hadjabという男性にはあるのだと、わたくしも人生の三分の一へ向かう一人の男性として想いを寄せております。

 

 

また本日に加え、Diary539〜546番の連続8回に渡ってじっくりと綴らせて頂いた昨年の梅雨時でしたが、昨年Them MAGAZINE様のKarim Hadjab氏へのインタビュー記事における結びの16行に、すべてが凝縮しているように憶えるので、改めて引用させて頂きたいと思います。

 

 

 

 

これまでずっと、Karimはファッション業界におけるインダストリアルな性質から逃れようとしてきた。その考え自体は、「Tokyoite」を運営していた時代よりもっと以前の、彼が生まれ育った環境にも紐付いている。Karimが育った地域にはアフリカからの移民が多く住み、劣悪な労働条件の工場で働いていた。そんな環境に身を置いていた幼きKarimは、生地工場や縫製工場など工業的なシステムに疑問を持って育った。それが「服を新たに生産する立場ではなく、道にある服を拾って、あるいは見つけてきて、それと向き合う」という彼のスタイルに根付いているのだ。ベースとなっているヴィンテージの既製服は、いわゆるメゾンのような高級なブランド品ではなく、もっと安価なものだという。捨てられてしまう美しくない服でも、泥で洗い草木染めを施すことで、美しいものへ変貌させることができる。価値のないものに新しく価値を吹き込むそのクリエイションは、リサイクルという観点でゴミの多い消費社会へのアンチテーゼにもなっている。
「多くの既製服は、機械で生地を生産し、流れ作業で縫製され、終始インダストリアルな環境で完成し箱に詰められて売り場に送られてしまう。そのような作り手の心の通っていない服作りはとても嫌なんだ。着て美しいだけの服には興味がない。私の服はいつも着る人に寄り添い、風に揺られて、鳥の声を聞いて、たまには雨にさらされて。そのようなあり方がとても大事なんだ」

 




 

ところでr1950年代〜1960年代ミッドセンチュリーに呼吸をしていた「Waiter jacket」御存知でしょうか。当時レストラン等で給仕をするギャルソンが好んで着ていた通称ウェイタージャケットは、年代や製造ハウスによってばらつきはあるものの、浅めのダブルブレストに集合的な4つ釦、フラップを入れ込んだようなポケットの形式に(御釣りやチップの出し入れをスムースに行う)主張性のないピークドラペル、運動性と気品を守る緩やかなアームの前振り、木綿構成のテーラードスタイル。以上のマテリアルを具したコットンテーラードがあまりにも、そう,あまりにも優秀なもので、足を御運び下さった皆様へ広く広くご紹介をさせて頂いております。ミッドセンチュリー傑作のひとつです。おそらく打ち込みも密がない綿生地と謂いますか、しかしながら振るうと恐ろしいほど濃厚な音を奏でるものですので音方式で参りますと勝手ながら天然木綿の上澄みとして判断をさせて頂いております、が、ゆえにと謂いますか、これも真実のひとつとして御査収頂きたいのですが、先ずは半年程サイクル良くお召し頂くと、掴んだり着たり脱いだり触ったりもう一度掴んだりの連続によってか、しっとりと蜜を吸わせたようなテクスチャーを獲得して参ります。艶艶しいというか瑞々しいというか。活性されるいうか。どう考えても “しっとり” で御座います。これはKARIM HADJABのクリエイション上の特性かベース個体の木綿性質かは不明で、身体の油分や湿気による生地昇華と憶い、水で洗うとガサッに戻ります。そして迎える木綿の軽やかさと強さと機動力は丸めてcarry a jacket出来るうえ、芯もパッティングもないアンコンストラクテッドの構成ながらダブルにピークドラペルの能力は島国を出られる際にも存分に魅せて頂ける事と存じますのでトラベルジャケットとしてご年齢問わず推奨をさせて頂いております。そのようなわけでご用意させて頂いているホワイトピンクとオリーブ、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

 

 

 

 


KARIM HADJAB “4Saison” base,1950s cotton tailored jacket

 


KARIM HADJAB “Argile” base,1960s cotton tailored jacket

 

 

 

SURR by LAILA 小林

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//

ファッションは愉しくなくてはいけない / Diary660
23.1.2019

こちらでも綴らせて頂きましたが私は “ 停滞する ” ことに強い危機感と違和感と、もっと言ってしまえば嫌悪感と恐怖心がございますので時間を見つけては街を彷徨い刺激を求めるようにしておりまして、やはりこの生業ですので自身への服飾目線でのそれがどうしても多くなってしまい 2019 年においても変わらず行動しているものの、今年はまだ何にも出逢えておりませんで非常に心が寂しいのですが、彷徨い歩いている時は折に触れて, そして SURR などの空間にて御客様方と過ごさせて頂いている時には本当に常に、心の奥底から強い感情 ( ある種の願いに近しい ) が単純明快な表現にて湧き上がり空間に噴出されます。やはり ファッションは愉しくなくては

そう、愉しくなくてはいけません。ファッションは愉しくなくてはいけないのです。この点は理論性も論理性も不要でそう感じるか否かの感覚のみでして、私は何かを伝えたい時や表現する際に活字を用いることが多いのですが、しかしながら, いやだからこそ感覚を主軸とする御方に対して以前より大いなる羨望心を抱いておりまして、とはいっても人には得手不得手と適材適所がございますので今となっては正々堂々活字を用いておりますが、やはり変わらず感覚主軸の皆様方は憧れの的でしてその感情はこれからも変わらないと想います。いるのですよ、野生動物のような方々が。純真無垢に心から尊敬致しております。

しかしながら ファッションは愉しくなくては という点に関しては私にとっても感覚のみですのでそう言葉にさせて頂いている時はなんとなし心が若返っているように想えるほど, そもそも想うこと自体が愉しい感情でして、旅の道中でも新たな出逢い, 驚き, 唸り, 時に斬新過ぎるがゆえに笑いなど、沢山ではないものの何度かそれらの感情を味わえる旅の度に “ そうそうこれこれ。やはりファッションは愉しくないと ” と心の奥底にいる純真無垢 ( と願います ) な福留 健太がひとりごちるのです。この度御提案させて頂きますのは前述ですと最後にあたります 斬新過ぎるがゆえに笑ってしまった 一着です。

 

 

“ E だ。E と∃ だ ”  この愉しい愉しいポケットに想わず笑ってしまい、またも怪しいアジア人の風体をパリの街で晒してしまいましたが、愉しい感情は致し方ございません。1960 年代にフランスにて構築された本品は元々着飾るためではなく広義においてスポーツやレジャーの分野に属する衣類ではございますが、しかしながら, いやだからこそ注ぎ込まれたそれらは、だからこそ純粋に強い求心力を獲得するのだと想います。そもそもとして合理的ですし無垢な美しさを有する形状なのですが、私は遊び心 / 傾き心として感じてなりませんで堪りません。“ こうするとポケットが E になるな ” “ そうしたらこっちは ∃ だな” “ “ HA HA HA ” ” というやり取りは無かったと想いますがその可能性がゼロではないところ、夢想を許してくれるヴィンテージの懐深さ。余談ですが、∃ は〇〇が存在することを示す “ 存在記号 ” という種類だそう。GOOGLE で調べましたが解説を読んでも頭が微塵も理解受け付けてくれませんで、またもや無学に散りました。来世精進致します。

 

 

 

 

 

 

 

60s French hunting jacket.

目的性が狩猟らしい可動域ですが、構築に際する丁寧な心配りを全方位に感じられる仕立てから美しい立体感による丸みが飛行機乗りの羽織りを連想させる研ぎ澄まされた洗練性を、それこそ 御愉しみ 頂ける一着ではないかと存じます。引き続き手前どもは “ 小売店舗 ” であることの誇りを胸に、収集用としてではなく資産としてではなく着て愉しむためのもの, 愉しいという感覚を抱くための服飾品の御提案に精進致します。

 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
[email protected]

 

 

//