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稚拙かもしれませんが言わせて頂きます、今無いデザインってのが惹かれる。結局のところ私は人と被りたくないからヴィンテージカルチャーが好きになったのです。稚拙かもしれませんが歴とした純然たる事実を改めて想い出させてくれた80年代J.M.Westonのジョッパーブーツ。
ブルーとイエローの鮮やかな千鳥格子が上質なピュアカシミアで特級サルトリアによるハンドクリエイション。素敵過ぎる楽し過ぎる。
70年代当時の無名メーカーによるイタリークリエイションですがGー2を模してなおかつオリジナルの意匠も盛り込んだハイレベルなレザープロダクト、セブンティーズらしい上品ですっきりとしたシルエットもまたNICE。
ピュアナイロンパデッドトレンチコートというナインティーズらしい知的で実用的でエレガントなヴェロニク・クリエイション。
前も書いたと思うのですがミウッチャ・クリエイションでタックトラウザーって本当に無いので、出逢えると彼女らしい完成された洗練性とクラッシックなタックとの融合感にキュンキュンしちゃいます。ちなみにすっきりしているのですが肉厚のウール×ポリエステル素材なのでかなり暖かいかと。
メンズクリエイションの最初期。世界観はもちろん、この時代だからこその特出して上質なクオリティに驚かされます。引くくらい綺麗です。
テキスタイルデザイン名、“風の装飾品”。
しっかりとした縦横比に長めのハンドル、そして着脱式ショルダーストラップと日常に向けての有用性に満ち溢れた一品。
Hermesバッグプロダクトの中でも代表的かつクラッシックなモデルを大胆にもサコッシュに変換した一品。1980年代後期から90年代初頭の数年間のみしか存在しなかったリミテッドモデルですがその感性はまさしく“現代”なオーパーツ的ヴィンテージHermesバッグです。これはバッグを視野に入れている方には是非御覧頂きたいなぁ…
以上、今週の新作群でした。寒波ですね寒い寒いですね、冬なので仕方がありませんがついに来たかって感じでいかんせん身体がビックリしちゃいます。でも少し耐えれば春の気配も少しずつ漂ってくれると思いますので、それまで我慢ですよ!
SURR 福留
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こんなMIXカラー見たことない。
大人のゆとりのグレー。
最上質カシミアでこんな個体個性見たことがない。
私がまだ辿り着けていないブラックカシミア。
これからも“ヴィンテージ”ブルネロ・クチネリという区分は浸透しないんだろうなぁしなくて構わないけど。
タートルネックなんて嬉し過ぎ。
Hermes以外でデザイナーズヴィンテージのピュアカシミアセーターって私初めて。
“これぞ”
可愛いフランス製。
こんなボタンもあるんですねぇ。
どこかの誰かの手作り。
はてさて、2025年もSURRのヴィンテージニットセレクションをどうぞ宜しくお願い致しますと言ったところではあるものの、正直に申しあげまして前回の買い付け旅順にて相当に,目が眩んでドキドキが止まらない程,ある程度の計画を白紙に戻さざるを得ないほどに,緊急事態的な電話をかけなくてはいけないほどに喜ばしい大量の弊店にとっては垂涎のヴィンテージニットの数々と出逢うことができましたのでここ数ヶ月で弊店にとってはかなりのボリュームを御提案することが叶っており、かつそれらのほぼ全てを大変に有難いことに様々な御客様方に御認め頂けたことで今回も17着という芳醇な振り幅を御提案するに至ったのですが、紛れもなく勝負(最近買い付けの旅順でのヴィンテージとの出会い=ハンティングという感覚が強まっています)は時の運ですので2025年も数回赴くであろう旅順でどんな面々と出逢えるかは分かりませんし考えても仕方ありません。前回のように目が眩むような面々に出逢えるかもしれないし全く出逢えないかもしれませんが、考えるのと願うのは別なので電車で座ったとしたら手元の機械の板を眺めるのではなく席を譲るべき人はいないか周りを見渡したり階段の前でベビーカーを押した人が逡巡していないか見渡したり道端で困った人がいた時に突然声をかけても怖がらせないよう常に喉を潤したりと可能な限り一日一善に努め、次の旅順でも可能な限り沢山の弊店にとって垂涎のヴィンテージニットに出逢えるよう私は願います。
New Vintage Knit Selection
でも一先ずは目の前にあるこれらを介した皆様方との交流を心から楽しむつもりです。
SURR 福留
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特に決めていませんがそんな気分。未定ですが多分そう、きっとこの三着のコートが2024AWシーズンにおける最後のウインターコートになると思います。まぁそのうち一着は春でも全然通用するけど、そもそもにおいてシーズンの区切りもはっきりとはないけど、数年前はSS/AW立ち上がりを設けていたもののそういったいわゆるな服屋概念を一旦置いとくようになって数年経つけど、これからより寒くなりそうだけど。とにかくまぁ気分的なものですねいつも通り。
親愛なるヴェロニクさんの敬愛なるホースライディングSTYLE、2000年初頭時代の傑作の一つですね。袖のシームにレザーを添わせるパイピングデザインに辿り着いた時どんな気分だったんだどうなぁヴァロニクさん、ふふん流石私ってば くらいな感じだったんだろうか。自分だったらあまりの力作具合に動揺して親に電話しちゃうかもしれません。
1998AWのPRADA Uomo、以前に御提案した個体と同プロダクトですが前回がブラックなのに対してこちらは深緑(これがまた本当に絶妙な美しさなんだ本当に、あとカメラのレンズで全然正しく捉えられないんだ本当に)なのでまた印象が異なりますね。この年間で一貫して同一の世界観を表現した1998年、SSランウェイもAWランウェイも本当に傑作、私は彼女の全クリエイションでTOP3に入ります1998YEAR。ちなみにこれが無理せず春も御提案できるコートです
怪 物 襲 来。
New 3 Winter Coat
もう一回言いますけどこれから寒くなるっぽいですからね、引き続き油断しちゃだめですよ本当。風邪もインフルエンザも流行ってるし、朝晩なんか思いっきり冷えますからね。昨晩油断して半袖で寝たせいでバッチリ若干風邪気味な福留との約束ですよ。
SURR 福留
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今年の仕事初めに掃除している時、自分の不注意で花瓶を割ってしまい“オイオイ俺よ年始早々…”と意気消沈しながら御馴染みの花茂(今年もお世話になります)に行ったところ思い描いていた花瓶はなかったので半ば“これでいいか…”のテンションで選んだ直後に素敵過ぎる御陵松を見つけて、いざ店に戻ってそれらを生けてみたら素敵過ぎるほどに素敵で何なら思い描いていた花瓶よりもよっぽどSURRの空間に合っていて“こうなる運命だったのだ”と開き直れるほど嬉しかったおかげで、これまで好きではあったもののどちらかと言えば道具寄りに捉えていた花器という存在が一気に楽しくなりまして、オイオイこりゃ集めたいぞという気持ちがムクムクと大きくなっています。なんというかちょっとした趣味というか花器集め、密やかに楽しんでそれらでひっそりと店を飾って然るべきタイミングでドライフラワーにして引き続き御迷惑でない御客様方にラッピングしようかと思います。今は名を知らない花束をドライ中なのですが、これが全然乾かないったら乾かない。
以上、これまでの人生で趣味っていう趣味がほとんどない侘しい福留でした。
はてさて、2025年は何着の70年代中期〜80年代初頭の最初期Giorgio Armaniと出逢えるでしょうか。こちらは80年代初頭頃の一着で、ウール&カシミア素材でありながらハーフライニング仕様かつほぼゼロに感じられるほど薄いショルダーパット構築という、最初期ピリオドのしっかりとしたヴィンテージ年代でありながら色々と悟っている天才ならではの一着です。
本国展開品でもライト企画の他国展開品でもない、後々のハイクオリティなモード目線に繋がるイタリーデザインチームのヴィンテージリーバイス。弊店でもここ数年で数点のみ御提案致しておりますがこちらはオーヴァーサイズのフェイクムートンフーディージャケットで1995AWクリエイション。これも最っ高。
80年代ヴェルサーチェによるタック構築のピケトラウザーで裾が未処理の未使用品。これは欲しいなぁ…
SURRのメンバーとして長年御提案を続けることで年々好きが強まり(往々にして御試着くださる・御認めくださる皆様方が素敵だったからという、御客様からの如実な影響によるもの)、去年ついにMY自分が着る目線でのBESTブランドの殿堂入りを果たしたヴィンテージヴァレンティノ、以降これまで殿堂入りしてきたHermes hommeやPRADA UomoやBrunello Cucinelliと自分の中で肩を並べる存在になってくれて本当に嬉しい限りですが、日本国内だとこの“本物の”メンズクリエイションのヴィンテージに出逢う機会がないのが唯一の悩み。こちらは構築的バーシティージャケット、ワクワクが止まりません。
首に巻いて良し,肩に掛けて良し,膝に乗せて良し,掛け布団にして良し,ただソファに置いておくだけで良し等々、今年もたった四枚ではありますが御用意させて頂きました90年代Hermesによる上質で屈強なスコットランドカシミアを用いた大判マフラー。エルメスオレンジ,キャラメル,ネイビー,ペールピンクから感性に響く何かがございましたら。
以上、例年以上に冷えを感じて様々思わずにはいられない福留より今週の新作の御提案でした。
SURR 福留
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2025年を迎えましたね、皆様お元気ですか?しっかりと寒くなってきましたし日本海側も大雪になるとか、体調はいかがでしょうかお風邪などひかれておりませんでしょうか?インフルエンザなどもだいぶと流行しているようですのでこれまで以上にしっかりと寒さなどに備えなきゃですね。私もこの冬はずっとカシミアセーター1枚(もちろんON素肌)で過ごしていたのですがそろそろキツくなってきたのでプラスカシミアカーディガンや軽めな羽織りなどを本日から追加、それはそれでファッションとして楽しめそうで良きですね。そういえば私は年始早々胃腸炎にやられました、年末年始に体調崩すはなんとなし社会人あるあるな気もしますが楽しみにしていた旧友との新年会も辞退せざる得なくて残念無念、まぁ無理して参加して周囲に迷惑かけたり仕事始めに支障をきたすよりはよっぽどよっぽどマシなので冷静な判断ができてほんの少しは自分も大人になったなぁとお笑い番組を見るわけでもなく眺めながら独り言ちた次第。まぁそもそもにおいて腹痛かったんですけどねハッハッハ。
2025年もこちらのDiaryはおそらくアヴェレージ週1のペースで更新すると思います。前は商品や店のこと以外も書かなきゃなんて思っていたのですが個人のインスタアカウントで思いついた時に私的ななにがしをポストするようになったのでこちらは変わらず商品目線・店目線での投稿になるかと思いますが、引き続きあくまで皆様方にとっての暇つぶしの一つとして少しでも御迷惑にならないよう存在していけたらと思います。趣味や嗜好や思想的なことをコッ テリと書くのはもうなんか違うなと思うようになってからもう数年?それなりに経ったと思いますが、その気持ちは引き続き。なんとなし時代に合わないような気がするというか、それをするとしたらあくまでFACE TO FACEの方が心に合うと言うか。あくまで文字にするとしたら頭の中で喋っていることを精査せずそのままタイピングする方が自分に合っているように思うのでこれからもラフ(適当)なDiaryになると思いますが、本当暇だなーくらいの隙間時間に機会ございましたら2025年も宜しくお願い致します。
狩猟クラブチームのユニフォーム というコンセプトプロダクト。“本場”のシェヴィニョンってなんでこうも心沸き立つんでしょう。
王道ってやっぱり良いですよね。弊店は何気に初めてですヴィンテージ・バラクータ。
厚手のツイードトラウザーは弊店にとって特出して稀有な存在、御提案そのものが何年振りだろうかって感じで覚えていないレベルです。しかもヴァレンティノのスタンダードナンバーなんて言う事なし過ぎます。
60年代のフレンチプレタポルテコート、着ていないレベルの出会いは本当に嬉しい。しっかりとしたウールなのですが軽やかで滑らかで、でもしっかりと目が詰まっているので暖かいという抜群の一着です。
こちらは50年代,もしかしたら40年代の可能性もあるフレンチコート、時代性を感じさせない驚愕のモダンなシルエットバランスでカラフルツイードがこれまた堪りませんね。
PRADA Uomo最初期のナイロンビーニー、これは良過ぎますよ。
こういったオリジンヴィンテージの中でもオリジンな存在、2025年はどれくらい出逢えるだろうか…70年代フランス軍のアヴィエイタージャケット、名作と不朽のバランスとスタイル性が詰まりまくったまさしく原点です。あとカスタムジッパーの持ち手が最高過ぎる。
New 様々
2025年の目標は健康と安全です。今年も機会ございましたら宜しくお願い致します。
SURR 福留
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こんばんはSURR福留です。今年も御愛顧くださる皆々様方のおかげで、御興味くださる皆々様方のおかげで無事に2024年度の店舗運営を慎ましくも豊かに終了させることができましたことを改めて御礼を申しあげます。今年も弊店及びCHIRICO,そして各店及び各セクションを御愛顧くださり誠にありがとうございます。こと弊店におきましてはこれまでと同じくこの世の中に大きな影響を与えなくとも弊店に関わる誰かや御愛顧くださる誰かが何かしらの影響を与えますように,そしてそれが豊かな何かでありますように,あわよくば弊店がそのバタフライエフェクトになれますようにと2025年も心の中で独りひっそりと想いながらこれまで以上の精進を心に誓いながら北青山の裏路地のマンションの一室で皆様の御来店を今か今かとお待ちしておりますので、引き続き機会ございましたら宜しくお願い致します。
そういえば先日例年通り弊社の忘年会が催されまして、御馴染みのビンゴ大会において昨年は運良く宝くじだった私が今年は運良くTOHOシネマズのチケットカードをGETできたのですが、全セクションのスタッフとくんづほぐれつ楽しい時間を過ごしている時に誰かがふと“じゃあ皆んなで今年のベストバイを発表し合おうか”となんだか小粋なことを言い出した時に私は背筋が凍りました。アレ?今年のベストバイが全然思い浮かばないぞ と。世界中から惹かれるものなどをセレクションや時にハントして皆様方に御提案する,共感して頂くことを最重要生業としている私にとって自身の中で心身に響く出逢いが無いということは未曾有の事態、言い過ぎかもしれませんがそれを生業とする資格無しと心から自戒しても足りないくらいの心持ち。それから四日経ちましたが引き続き思い付かず強いて言うならばBALLARINIのフライパンが最高過ぎて立て続けに三サイズ購入しましたが、ベストバイはファッションカテゴリーに限らないとはいえ流石にフライパンを挙げる気には成れず。
いやぁ悔しいもどかしい。今から街に飛び出して一心不乱に探し回りたいですが取り立てて行きたい場所も思い付かず、生涯を通して“行きつけの洋服屋が欲しい”と願い続けてきたにも関わらず今まで一度も叶ってこなかった弊害がここでも発生しました。んもう。
コーデュロイの高い部分と低い溝の部分の色調が異なるため角度によって信じられない発色が産まれる驚天動地のプロダクト なんてほどの贅沢は言いませんが少なくともちゃんと会社のスタッフに胸を張ってベストバイと言えるような心身に響く何かと出会えますように、2025年こそどうぞ宜しくお願いします。あと健康と安全。
ちなみにこのコーデュロイは2025年最初に御披露目する新作のほんの一部、インスタグラムに動画を載せておりますので宜しければ御査収くださいませ。
それでは皆様良いお年を。
SURR 福留
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先週が2024年最後の新作かなぁと思っていたのですが、御愛顧くださる皆様方と年の瀬の御挨拶をさせて頂いたり“ 次はこんなのが”や“来年こそはこれを”という楽しく明るいお話しをさせて頂いたり光栄にも初めましての御客様と出逢えたりと日々を過ごすうちに、今年ももう終わりかとノスタルジーというわけではないのですがどことなく寂しいと言うか土曜日まで数日あるのに先週で新作は終わりかぁという気分になってしまいましたので、たった一つの鞄ではありますが御披露目させて頂きました。正真正銘2024年最後の新作。
大き過ぎない、というかどちらかと言えば小ぶりな印象になるかもしれないHermesボストン、と言ってもボストンですのでマチがしっかりしていて容量は充分にございまして例えば一泊二日くらいの旅行だったら余裕だと思いますし、デイリーにちょうど良いという御方も多いんじゃなかろうかとなんとなし想像できる、これもまた抜群に優秀で万能だなぁといった1992年の一品。なんと言っても着脱式のストラップ付属というのはかなりポイント高いのではないでしょうか、いかんせん悲しいことに行方不明になってしまうことも多いですから着脱式ストラップは…ハンドルとショルダーの2way、これからの長き人生において数えきれないくらいマジでナイスだぜと心で呟くことでしょう。
New.1992s Hermes attached strap leather boston bag
レザーバッグらしくありながらもさりげなくエレガントなカラーリングとコロンと愛らしいフォルム、堪りません。2024年はのべ481点の新作を皆様方に御提案させて頂きましたが482点めのこちらもまたどなた様かにとって現実的で有用な日用品に成れますように。
SURR 福留
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弊店は基本的に毎週何かしらの新作を御提案しておりまして、鞄一つの時もあればレザージャケット十点の時もあればセーター八点の時もあったりと様々なアイテムと区分で1年間,約52週を過ごしているのですが、2024年の最終営業日が28日(土)になりますので今回が今年最後の新作御披露目になるかもしれません。楽しい楽しいアラカルトです。
先日お客様から好きなジーンズメーカーを聞かれた時にValentino Jeansと即決した通り私的感情においても今Valentino Garavaniのヴィンテージクリエイションにハマっていることをはっきりと自覚しているのですが、なかなか国内で濃いそれらに触れる機会ってないんですよね、残念。こちらもハッとしてしまう素晴らしいプロダクト、フランネルとキルティングの美しいグリーンカラーが際立つオーヴァーサイズリバーシブルコートです。
こんな素敵なデザインセーターにはついぞお目にかかったことがありません。現代のモード感満載のイタリーアノニマスクリエイション。
久方ぶりにピュアレザートラウザーのハントに成功。親愛なるヴィンテージトラサルディによる上質なヌバックレザーのタック設計で。54表記としっかりとしたサイズ感、御縁ある方に是非。
こちらもイタリーアノニマスながらアヴィエイターSTYLEプラスもっちりとした肉厚上質なレザーと各所において言う事無し、シルエットバランスも抜群です。
対してこちらはフランスのレザークリエイター,アイザック・セラムの00sプロダクト、贅沢にもカシミアライニングを配置したドライバーハットです。帽子は(道具として)好きなので様々見てきましたが、このような本格性を深掘りした本格的な構築は初めて出逢いました。これは格好良い。
これはちょっと…今年一年間を見返してもトップクラスにちょっとやばいヤツですね…ラグジュアリーを極め過ぎて逆に頭おかしく(最高の褒め言葉です)なった存在ならでは。
ヴィンテージ・ミッソーニにおいては言うまでもなくニットプロダクトが大定番大正義ですが、かぶりセーターに出逢える確率とカーディガンに出逢える確率には雲泥の差があります。そしてこちらのニットジャケット,ポケット付きニットジャケットとなると出逢える確率は更に降下でして、しかも裏地付きはこれが初めてです。
皆様カシミアコートはお持ちですか?残念ながら私はまだ所有できていません。まぁどこでも出逢えるようなプロダクトではありませんもんねぇいつか私も欲しいのですが、と言うかこれが欲しいのですが。超絶古典と思わせて襟のサイズを拡大しゴージを下げてVゾーンを下げてボタンを大きくすることによって産まれる王道ディティールでありながら圧倒的なデザイン哲学、アルマーニ先生御馴染みの超絶古典と思わせてのモードスタイルがカシミアコートとなるととんでもない破壊力です。私の人生におけるカシミアコートはこれに着地したい→でも御客様に御提案するものなので叶わない→自分で探す→どこにもない。こればっかりです。
New.楽しい楽しいアラカルト
さぁ今年も終わりが見えてきましたよ。
SURR 福留
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まず初めに年末年始の店舗営業に関しまして。2024年は12月28日(土)まで、2025年は1月6日(月)より店舗営業を開始致しますので御認識のほどお願い申しあげます。年内最終営業日までまだ少々日がございますので引き続き機会ございましたら宜しくお願い致します。
Rose
Snake
9k Chain
Opal flower
Emerald / Diamond
Opal / Diamond
Peridot
苺の季節になると紅まどんなの季節になると牡蠣や白菜がスーパーに並ぶと頭に浮かぶ、弊店でほぼ慣習化しつつある年の瀬アンティークファインジュエリーの御披露目です。今年も御馴染み親愛なる敬愛なる英国の熟練おばあちゃまコレクターのもとを尋ねて一点一点セレクション、言うまでもなく毎回彼女のコレクション内容は異なりますので数量はもちろんデザイン面であったり個体性であったりが著しく変化するのですが、それ以上に私の趣味嗜好の変遷が実は如実に反映されるのがアンティークファインジュエリーでして前回と今回は違うな感が実は洋服系統よりも顕著だったりします。今回は特に個性が濃いぞというのが結果論的な個人的感想、ミニマムなものもシックなものもデコラティヴなものもあるうえで、なんとなし濃いというか。派手ってわけではないんですけどね、とにかく濃いゾって感じで今回の面々もとっても気に入っています。ここまで満足できるピアスなんかも初めてですしね。
New.年の瀬Antique Fine Jewelry
人の手って良いよね。手ってパーツそのものが私はだいぶと好きです。
SURR 福留
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60年代のフレンチプロダクト。親愛なるコレクターいわくスポーツジャケットの一種とのことですがこんなデザインのバランスと言うかスタイルのバランス、フレンチウェアやフレンチワークのカルチャーどころか全てのファッションカテゴリーにおいてこれまでに見たことがありません。ウールとピケのコンビネーションで色味もさりげなく確実に洒落ていて,ちょっとバイカージャケットっぽい前立てに胸元のフラップレスポケット(しかも内側にしっかりとピケを配置という粋),ダブルアクセスのサイドポケット,これまた洒落た配色のウールライニング。シルエットもテーラー仕立てで猛烈に綺麗でトドメは着用感が極めて少ないフレッシュなコンディション。格好良過ぎる。
KIMONOを連想させる極端に造形的なデザインシルエットは80−90年代のウィメンズモードシーンにおいて定番的な世界観で様々なデザイナーによるアプローチが散見しますが、それが純男性用,しかもLoro Pianaのウールカシミアマテリアル(生地感トロットロ)を用いるというクラッシックカルチャーから発されたというのはこれまたかなりかなり稀なこと。デザイナーやヒストリー不明なイタリーアノニマスのプロダクトですが、根幹には抜群の鮮度と感性が光りまくりです。こういうのが時たま“実は⚪︎⚪︎がデザイナーを務めていました”みたいなローカルでしか出回らなかったような事実が発覚することがあってまた抜群に楽しい。
“招かれた際に家主の空間を汚さないようアウターを裏返しにする”というヨーロピアンカルチャーにも確かに根付いた素敵な素敵な他者への配慮によって時たま存在するなんで?というほどに美しいライニングの数々、Valentino Uomoの初期クリエイションであるこちらの艶やかなペイズリー柄も見事です。あとタータンチェックのウールコートなんて素敵過ぎ、あとサイズ表記44なんてコートじゃ初めてなんじゃない?というレベルで稀有過ぎ。
2010年代とヴィンテージと呼びきるには少々若いですがこの面構えですから、そんなん関係ありません。フランス海軍におけるデッキジャケット、屈強な防水の素材感に“国そのものがデザイナーである”という純然たる事実と“まず軍など国の機関のために設計や開発がなされて、時間が経ってから一般的な企業もそれを流用することができる”という社会の縮図を改めて思い出させてくれる究極的なプロダクトデザイン感。男前過ぎます。着脱式ライニングも嬉しい限りで年代うんぬん以上に弊店にとって歴代トップクラスにモダンな感性と存在価値が詰まった一着です。
実は というわけではないのですが、私全然馴染みがないんですよローデンコート的なプロダクト。2年前くらいだったかな、Burberryのそれを御提案したのが初めてで最後だったと思います。実は というわけではないのですが、なんだか食指が動かず今に至るんです。でもこれはなんだかとても素敵に感じました、セレクションの場にある程度の数が揃っていたのですが選んだのはこの一着のみでして見比べて初めて分かったのですがマフポケット付きの個体はこれのみ、確かにかなり好きですマフポケット。あとフランス産のローデンコートってあるんですね、珍しいのでしょうか?教えてフレンチマニアさん。
これ滅茶苦茶綺麗です、つぶつぶの色味が散りばめられたなんとまぁカラフルな肉厚ツイード。50年代フランスの仕立てなのでヴィンテージらしいぎゅっとしたある程度の質量があるコートなのですが、本体が丸みを帯びたパターンメイクなのと着丈が長過ぎないこともあって、個人的には重いと感じず“しっかり適切に暖かいんだろうな”っていう安心感が先立ちました。あと細かいんですが肩線と袖の縫い合わせが連結されていまして、これって個人的には地味ながら実はあまり出逢えない構築な印象なんです。1995年に首後ろチョンチョンチョンチョンのあの人が人形の服をテーマにクリエイションした際シンボリックに取り入れた構築でして、以来出逢っては地味にテンション上がるようになってしまいました。肩線と袖の縫い合わせが連結されているの、結構際立つんですよね。
New. Winter product
都内もそろそろしっかりと寒くなってくれそうな気配、嬉しい冬ですね。
SURR 福留
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1999s
1995s
early90s
90年代に分布するHermes hommeのピュアカシミアプロダクト。当時積極的に採用していたホースライディングの仕様を盛り込んだチェスターフィールドコートにヴェロニクが大人の男性において必須と言い切ったネイビーブレザー、そしてピュアカシミアとナイロンのリバーシブルスポーツジャケットというどこをどう切り取っても捉えても最上のスタイルで贅沢であると同時に現実的でもあり極限まで完成された究極の一着と言える三着のヴィンテージHermes hommeプロダクト。
New.90s Hermes homme pure cashmere products
一着だけでも弊店にとっては大問題ですが今年は幸運にも異なるスタイルを三着御提案することができました。三種類から選べるという環境、少しでも楽しく感じて頂けましたら幸いです。
SURR 福留
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先日帰国した買付けの旅順はフライトの都合により珍しく早朝5時にパリ着のスケジュール。普段というかほとんどは夕方前くらいに到着してその日は休養もしくは軽くのみ活動して翌日から本格的に買付け開始がデフォルトだったのでイレギュラーながら到着して即座に行動開始、機内で意識的に睡眠を摂ったのでさほど眠気を感じなかったのですが言っても12時間以上のフライト&時差ボケ(私は少なくとも二日間は抜けない)なのでよーし気合いを入れなきゃなーと独りごちながら早朝に到着した今旅最初のアポイントメントにて奇跡と言っても良いほど幸運にも出逢うことができたのが垂涎のレザープロダクトでした。
勝手に心の師と仰ぐ御馴染みのコレクターが“Leather is finish”とはっきり言い切ったのは記憶に新しい限りなので(確か2023年の中頃だったかな)2022年,2023年と幸運にも2年連続で御提案できた政府関連企業や国営企業のためのフレンチワーク・レザープロダクトのセレクションは今年は難しい、もしくは一貫して敷いてきた“重くない個体かつ著しくコンディションが良い個体のみ”という私の判断基準を著しく下げなくてはいけないだろうと,良くない言い方ですが妥協せざるを得ないだろうと覚悟して臨んだのですが、驚くべきことに歴代のセレクションと比べても微塵も遜色がないどころか数点に至ってはこれまでに出逢ったことがないほど美しいコンディション,これ一度も袖通されていないんじゃない?なんて個体にも出逢えまして、眠気も時差ボケも一瞬で吹っ飛んでくれたのです。
本当に驚きましたし想定外過ぎてかなり動揺してしまいました、もちろん嬉し過ぎる想定外ね。今年もこれまでと同じく重い個体とコンディションに難有りの個体は一切選ばず、現実的で実用的で有用性に富みモダンなプロダクトデザインとして,なんだったら現代のプロダクトとして捉えられる暖かなレザーコートのみを私の勝手な判断基準ながら厳選。極めて月並みな表現ですが総合的には歴代最高峰のラインナップになってくれたように思います。
New. 50-60s French Government Worker Leather Selection
本当に幸運なことに今回は特に沢山の個体が揃っていましたが、そこからセレクションが叶ったのはたったの十着のみでした。しかしながら弊店にとって十着という数はしっかりとしたバリエーションです。さぁ今年もレザーを,本物のレザーを,もう新たに製作することが叶わないロストプロダクト的なレザーを楽しみましょうぞ。
Leather is not finishでした、今のところは。でもただただ幸運だっただけであくまでyetなだけです、あくまでね。
SURR 福留
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丸々一週間前に買付の旅から帰国しました。個人的なやんごとなき理由で二ヶ月と少々遅れてしまった今回の旅はここ数回で最も濃密な時間を過ごせたように思います なーんて言葉はそういった生業の人々の常套句かもしれませんが、濃密疲れで午後二時くらいにはもう即寝落ちしそうだなんて流石に滅多にありませんでして、でもそういう時って普段と違ったアドレナリン,自分が思うにDNAに刻まれた狩猟本能系が出て心地良かったりするものの、こんなの続けてたら寿命が縮むなぁと思いつつも買付の旅における本懐はそれですのでやっぱりとっても有意義でした。あと改めてヨーロッパ各所における“トレンドは一人一人の中にあるぜ“感を再体感できて癒されました。普段表参道や渋谷原宿にいると感じる時代のファッションの流れがヨーロッパ各所には良い意味で無くって、厳密にはファッション感度が高い人達が集まる一部のエリアには表参道や渋谷原宿のような時代のファッションに身を包んだ人々はいるのですが裏を返せばそのエリア以外にはいませんでして、皆んなが一様に自分が好きなスタイルやトレンドを自分が納得する在り方で楽しんでいるであろうFREE感と言うかFREEであることが当たり前感、癒されました。
と言うことで上の写真は夕方前にも関わらずもう体力ゼロながら皆んなFREEで良いねって御機嫌な気分で撮った地中海。今回の旅で切ったシャッターはこれだけでした。
2024年のニットセレクション、パート2です。パート1の際には幾人もの御客様方から“間違いの無いニットを毎年一枚づつ買いたい“的な御言葉を頂け本当に本当に幸せな、それこそ特級のカシミアで身体を包み込なんでいるかのような暖かい心持ちになれました、ありがとうございます。これまた有難いことに体感的には例年以上に早いペースでの旅立ちを見守ることができましたのでパート2も弊店にとっては特にしっかりとたっぷりとしたラインナップを御提案、ここまでTOP OF TOPクオリティのカシミアをしっかりとした選択肢で御提案できるのも買付の旅で御世話になるコレクターのおかげです。楽しくて仕方ねぇぜ!
New.Knit selection 2024 Pt.2
皆様方にとって自分らしく居られて充足できるスタイルって何ですか。私は年々気分が変遷していくとしても安定して自分らしくいられるのはニット,特にカシミアにパンツスタイルであると今年も切に感じます。相変わらず素肌にカシミア(インナーを選ぶという選択肢が省かれて最高なんだ)でパンツ穿いて靴履いて何かしらのアウター羽織って(だいたい腰丈)、まだ寒かったらビーニーとマフラーと手袋でコンプリート。こんなにも楽チンで快適であると同時に自分らしいと思えて心が落ち着いて、何よりも好きと思えるスタイルなんて最高過ぎるでしょ。今年なんて特にファイヴポケットパンツ気分なので下半身の選択肢が少ないったらありませんが、それがまた良い。あとセーターONブローチも今年のMYトレンドです。
皆様方も自分らしい楽しいスタイルで心と身体を暖めてくださいね。
SURR 福留
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レインコート宜しくなコットン×ポリエステル素材ながら際立つエレガントな張り感、ここまでもエレガントなコートだとワンピーススリーヴであるか否かなんてどうでもよくなってしまいますね。こちらはARNYS解釈のホースライディング・プロダクト、それだけでもう心躍りまくります。
90年代初頭の同時代に製作された二つのカーコート、一方はピュアウールのオーヴァーサイズ設計でもう一方はポリエステルモールスキンのナチュラルオーヴァーサイズとなります。このインダストリアル漂う設計哲学とHermes hommeならではの美意識の融合、良い意味で誰にでも提案できる(誰にとっても便利だし実用的だし不変的に格好良いし)唯一無二のプロダクトです。
モチモチ過ぎるレザー,無骨だけど品格と品位に溢れるスタイル性,各所に的確に配置された実用性,そして裏地にピュアカシミアを配置するという狂ったエレガンス目線。ぶっ飛んでいます。
New, ARNYS Hermes homme & Loro Piana
今週の新作は五着の怪物。
SURR 福留
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今まで以上に一度の御披露目で幅広い御提案が叶うこととなりました親愛なるミウッチャ・プラダのヴィンテージプロダクト、引き続きさりげなくかつ私にとって確かに特出して重要である“ファーストライン“という条件下のもとじっくりと時間をかけてセレクション致しました。
そういえば初めてなアヴィエイターSTYLE,私的BEST3コレクションに入る1998YEARコート,これまたそういえば初めてなナイロンテーラードジャケット,良い意味でTHE感溢れるスポーツジャケット,ジッパー配置に意図を感じざるを得ないショートコート,フェイクレザーチンストラップが堪らないハーフコートetc.
是非ともミウッチャの愛と哲学と“これで良いのよ、これが良いのよ“の男性像提案を受け取ってくださいまし。
New,1995-mid00s PRADA Uomo selection
SURR 福留
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私は4年ほど前まで袖が無いジャケット(いわゆるベストと言うのでしょうが、なんかまだしっくりと来ないんですよねベストって呼ぶの。まぁベストでも良いんですけど)は着ませんでした,いや着ないというより苦手でした,いやもっとはっきり言うとダサいと思っていました。なぜなら自分の周りに袖無しのジャケットを着て格好良い人がおらず、なんなら格好良いと思えない人が着ていたから。でも4年前の買い付けの旅順で出逢った一着の袖無しジャケットに魅了され私の中で袖無しジャケット=ダサいの方式が=超格好良いに逆転したのです。今では袖無しジャケットを着ずに一年を,特に秋冬を過ごすことはありません。
みたいな内容をきっかけプロダクトお披露目した4年前くらいにDiaryd書いていたと思ったのですが見つかりませんでした、アレアレ?書いてたと思うんだけどなぁ。まぁとにかく私は昔袖無しジャケット苦手だったんですよ。
そんな若輩野郎が選ぶ袖無しジャケットなんて説得力も求心力も無いかと思いますがすみません、今週の新作は袖無しジャケットです。
狂ったラグジュアリーのカシミアに同じく狂ったラグジュアリーナイロン、そしてリアルアウトドアのコットン×レザーによる様々な角度からの袖無しだからこその有用性と存在価値、そして楽しさ。これらもまた御愛顧くださる皆さまのクローゼットに少なくとも一着は納めていただきたい世界観です。
ちなみに今回のカシミアは4年前のきっかけプロダクトと全く同じくの個体でして、再開した時それはそれは驚いたと同時にだいぶと久しぶりに心の中の物欲悪魔が耳元で囁いて来ましたねぇ、もちろん御馴染み鋼の心で我慢しましたけど(いかんせん仕事にならなくなってしまうので)。と言うことでそちらは4年ぶりの御提案。
New,Sleevless jacket selection
一言で袖無しジャケットと言っても今回は特に三者三様、多角的に“ちょうど良い“を探って頂けますので袖無しジャケット好きはもちろん普通派も、なんなら苦手派も機会ございましたら是非に。良い感じに涼しくて最高ですから、もう夏のリターンはいらんぜマジで。
SURR 福留
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毎年毎年言っています、ニット大好きと。そんな私にとって無理なくニットがカシミアが着られる最近は本当にベストシーズンで毎日ルンルン、日によっては汗かいているけど(今もかいているけど)それでもルンルン、ニット大々々好き。
ということでKnit selection 2024。SURRに成った頃は定番的存在だったものの即国内でもだいぶと名が浸透したこともあって全くもって御提案が難しくなってしまった“本物のカシミア“ことBallanyune Cashmereから愛する彼女の地元が好き過ぎて城を買い取って会社をつくったで御馴染みの親愛なるBrunello Cucinelli、正統派の上質なクラッシックムードに独自の完成を注入したデザイナーズプロダクトまで今年も様々な角度と選択肢を御用意致しました。
ここ数年、特にクリエイションに関わる立場の人々から“本物のカシミア“ ないし“本当のカシミア“という発言を度々耳にしまして、その時に誰もが哀愁を漂わせているというか物悲しげというか深刻なご様子なことがとても印象的です。モードカルチャーやラグジュエリーカルチャーのカシミアにリサイクルという概念が定着してもう10年は経つのでしょうか、もちろんそれは良いことですし時代にも即しているのですがクリエイションの先頭をひた走る人々がヴィンテージの特級に上質なカシミアと向き合った時にそのような心持ちにになってしまうということは本当に様々感じて考えることがあるんだろうなぁと、そのような環境も状況も現実も目の当たりにしていない私ながら胸が詰まる思いです。
これまで幾度と口にしてきた“ヴィンテージのカシミアって良い“という言葉、その重みは年々増しています。
New,Knit selection 2024
今年もまずは一枚、一生一緒に過ごせるパートナーを増やしましょう。
SURR 福留
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弊店にとって、そして私の人生において欠かせない存在なのが90年代Hermes hommeのリバーシブルボンバージャケット。国内において価値観がアップデートされ続けている(大部分の古着カルチャーは弊店の区分ではありませんが)群雄割拠なヴィンテージ戦国時代において,いやだからこそ御提案したいと思ったのです、46・48・50・52サイズを着比べてMyベストを見定められるという状況を。
46サイズのブルー,48サイズのクリーム,50サイズのベージュ,そして52サイズのオリーヴ。これまでに幾度か御提案してきたリバーシブルボンバーですがいつもは一点のみでしたので四サイズまとめて四点というのは弊店史上初でして、実際にズラリ目の前にするとCARREテキスタイルの違いによる趣味嗜好をはっきりと探れますしポリエステルモースルキンのカラーリングの個性にワクワク、どれも本当に綺麗なんです。しかしながらなんといってもフィッティングの違いが明確でして、丸い設計のカジュアルでアクティヴで実用的なボンバーシルエットながらサイズによって明らかに異なるフィット感とスタイル印象の差異には驚かされます。鳴々本当に丁寧に綿密に繊細に製作されているものなんだなぁと、当たり前のことではあるのですが改めて感動しました。
余談ですが私は昨年頃から雨などではない限り総柄のCARRE・フェイスでしか着ていません。これは心が華やかさを求めているのだなと後々になって分かったのですが(加齢でしょう)、過去弊店で同プロダクトを御認めくださった皆様はきっと無地のポリエステルモールスキン・フェイスでしか着ていないと思われます。数人のヒアリングさせて頂きましたがやはりそうでしたし、きっと世界中に点在する愛用者たちも同じくでしょう。でも私はきっと今年もCARRE・フェイスが圧倒的なメインになると思います。だって複雑かつ的確なテキスタイルの配置や実はシンメトリーな両袖の柄合わせなどの職人愛情満載のデザイン哲学から成る明るさと華やかさが楽しくて仕方がないんですもの、あとポケットの中まで総CARREのシルク素材で感動すると同時に手が気持ち良いんですもの。
New,early90s Hermes homme reversible bomber jacket selection
御愛顧くださる皆様方全員に一着づつ御提案したい、私は引き続き本気です。
SURR 福留
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親愛なる敬愛なるアルマーニさんのクリエイションにおいて、やはり欠かせない要素の一つがレザーウェア。彼の提案する男性像は良い意味で古典的な漢らしさによる正統派感が軸にあり、それが特に直球だからこそ素直に潔く心地良く感じられるのが魅力であり特徴なのですが、時にDiary1260で触れた1976AWのメンズモードの革命であり転換である“紳士服の世界に女性的モードの概念を注入“する要素性が色濃く反映されたプロダクトに出逢えた暁には、従来のアルマーニらしさは存分に感じられると同時にモードの味付けによる特異性と異質さが際立つという特出した濃密さがもう最高。それはファッションヒストリーがどうとかモードヒストリーがどうとか、そもそもにおいてアルマーニであるか否かすらをも超越した知識でも経験でもない言語化できない存在感が漂うのです、このレザーハーフコートのように。
70年代中期から80年代初頭頃のGiorgio Armani最初期クリエイションであるこちらはあからさまに無駄を拝した研ぎ澄まされたディティールに美しい流線,圧巻のマテリアルオーラとまさに女性的モード概念が詰め込まれた一着でして、これら全ては後々のミニマムモードへと直結するのですがそのような定義が定着するにはまだ10数年の時を要します。しかしながらこの時点で既にミニマム+アルマーニさんの根源的な男性の強さと美しさが同居しますから、後輩たちのミニマムモードとは一味も二味も違うと言うか勘弁してください先輩感が半端ありません。と言うかこのような存在があったからこそ後々の彼らや彼女らがあのような方向性に舵を切流という必然が生まれたのでしょうね。
New,mid70-early80s Giorgio Armani sheep skin minimum half coat
このように研ぎ澄まされ過ぎていたり洗練され過ぎていることでデザインリソース感が感じられないというかお手本にしたファッションヒストリーが読み取れないことってこの生業において極稀にしかないのですが、全てがイコール圧倒的なクリエイションです。女性のモードシーンであればそのようなプロダクトは多いのですが男性のモードにおいては現代においても稀有ではないでしょうか。もちろん明らかに奇抜なデザインやスタイル除きます。
ちなみに今回掲載している画像は全て実物の色味と差異があります。強いて言えば一番最後の全体像が最も近しいのですが実物はもっとモスグリーンに近しい絶妙な色調です。これまたクリエイションが圧倒的ゆえの弊害、大変に恐れ入りますが実物にて御体感頂きますようお願い申しあげます。
SURR 福留
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ダークネイビー、ブラウン、そしてモスグリーン。弊店にとって三着目(ドッキングのバランスやワンポイントの刺繍などが微細に変化しているので全く同じプロダクトではないんですが)となるHermes hommeによるレザードッキングという贅の限りをつくした極めて“らしい“カーディガン。ヌバックレザーとウールとカシミアとシルクという心身が癒される(一説によると温泉旅行三回分と言われています)素材を四種配合したマリアージュはカーディガンというホッコシなプロダクトに類稀なるキレと深みを与え、高めのVゾーンとボクシーなシルエット,そして何よりレザーという素材感のコントラストによってノーカラージャケットのムードで着こなせる個性がまた最高に“らしい“。
本体と同化したクワイエットラグジュアリー(まぁこの時代はこのバランス感が普通だったのでわざわざ呼称することではないのでしょうが)なエンブレムの刺繍はさることながら、私はVintage Hermes homme特有の手彫り水牛の角ボタンに特にグッときてしまいます。注視しないと解らないような要素性ですが特出して輝いて見えてしまうんですよ。
New,early90ss Hermes homme nubuck leather docking wool cashmere&silk cardigan
ごくたまに第三者が“それなんか良いね、どこの?あーエルメスか、なるほどねー“ってなる感じとでも申しましょうか、あくまでベーシックでアノニマスでありながら伝わる人に適切に伝わる求心力がHermes hommeにおける本質的な魅力の一つだと思っているのですが、時にこちらのように圧倒的にエレガントなプロダクトも存在してそれがまた楽しいったらない。エレガントではありますが野暮でも無粋でもありませんからね、もちろん。
SURR 福留
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