お客様と交流する接客という時間はこれまでもこれからもいつもいつでも私にとって最も楽しく喜ばしく時に特級に興奮しますが、まだ50点にも満たない機会ではありますもののヴィンテージARNYSが関わると特に印象的というか思うところが多い接客時間になります。ふとお客様が“これ以上良い生地ってあるんですかね…“って呟かれたりとかしたらハッとドキッとしませんか。私はしました、本当にそうかもしれないな…と。
先日もとあるヴィンテージARNYSと向き合ったお客様がおっしゃられました、“こんなにも格好良いのになんで無くなって(廃業)しまったんだ…“と。きっと何度も呟かれた,嘆かれた言葉なのだと思いますが時を越え実物を目の前にしながらだと改めて感じてしまいハッとしましたね。でもそれと同時に思ったんです、
“こんなにも格好良いから無くなってしまったんだろうな“と。ここでも書きましたが抜群過ぎる色彩感覚は私にとっては垂涎の的ですが裏を返せば独特さが毒になる場合もありますし様々なプロダクトがある中で例えば大人気なあのジャケットなんかは基本真ん丸と物によっては猛烈に着用者の身体付きを選びますし(だからハマると猛 っ烈に格好良い)、時に“これ以上があるのか…“と唸らせてしまうほどに上質な素材をさも当たり前のように用いますし。もちろん言うまでもなくこれら全てが最高の魅力ですが、だからこそ終焉を迎えてしまったのではないでしょうか。
このジャケットも本当に素晴らしいですよ。個人的にバトルドレスジャケットにずっと難易度の高さを感じていまして過去に一度もセレクションしたことがない(はず)こともあって“そこいきますか“ボルテージMAXですし、でも再解釈されたシルエットとスタイル性によって猛烈に格好良い,それこそ格好良すぎる仕上がりですし、お馴染みARNYSサマークロスのリネン×シルクも美し過ぎるしハーフライニング仕様も最高だし、あとなんですかこのツートーン?もう一回言いますけど格好良過ぎるって。
90s ARNYS linen silk battle dress-style summer jacket.
ちなみに先日のその時は最終的に“まぁ無くなってしまったからこそ惹かれる部分もあるんですけどねー“という本能あるあるで終話しました、存続していたとしても今と同じく惹かれていると思いますが“もう存在しない“はかなり効くスパイスです、ズバリ正直に言って。
引き続きこれからの人生にARNYSという存在をコツコツと加えて頂くお手伝いができましたら幸いです。
SURR 福留
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