Classic creation / Diary1156
15.9.2023

鮮烈なるデビューキャンペーン1995AWにて前述の通り蠱惑的なジョン・マルコヴィッチがナイロンボンバージャケットを着ているカットと並行してクラッシックでドレッシーなコートを着ているカットに続き1996SSのキャンペーンビジュアルでもクラッシックなテーラードジャケットを着たティム・ロスが登場するように、PRADA Uomoのクリエイションにおいて欠かすことができない とわざわざ述べるのが野暮中な野暮なほどに不可欠な要素がクラッシック文化を軸足としたクラッシック・クリエイション。


御存知な方も多いであろう余談ですがPRADAのキャンペーンビジュアルって本当に素敵なんですよ、歴代の全キャンペーンビジュアルを高画質で網羅したBOOKが出たら絶対に絶対に欲しい。MYベストPRADA Uomoコレクションが2018AWなのですがそのきっかけになったのがまさしくキャンペーンビジュアルで、俳優兼映画監督のポール・ダノが大きく切り取られたそれが目に飛び込んできた瞬間に一目惚れし“あ、なんか手に入れよう”と思ったと言っても過言ではないほどにヤラレました痺れました。ちなみに私はポール・ダノが撮った映画を観たことがなく、彼が以前に出演した映画が何回も何回も見るほどに好きで劇中の飛行士になるため無言の行を貫く妹思いの青年というキャラクターも含めて大変に好んでいたため私一個人にとって“そこきたか”的な絶妙過ぎる期用だったのが痺れた要因の一つ。いつまでも好きだろうな、ポール・ダノの2018AWキャンペーンビジュアル。

 

ということでNylon creationに続きClassic creationに焦点を当てた新作を御披露目。いかんせんロゴを積極的に押し出さない(積極的に隠していた?)Old moneyカルチャー時代ですので一見PRADAとは分からないアノニマス性が先立つかもしれませんが、その根底に流れるミウッチャ・フィロソフィーの物静かながら確かな世界観による本質的なRRADA Uomoの求心力を味わって頂きたく。

 

 

 



これまでも数点のテーラードジャケットを御提案してきましたが、その中でもこちらはトップクラスに“ベーシックなテーラードジャケット”かもしれません。圧倒的に解りにくいブランド的視認性と圧倒的に解りやすいミウッチャさんの美意識が同居する個性をお楽しみ頂けるであろう一着。

 



アンティーク時代に稀に出逢えたプルオーヴァーではないカラーレスシャツを模したミウッチャさんらしい絶妙な着眼点。これはしっかりとクラッシックであると同時に抜群な個性を秘めた秀作です。

 



敬愛なる名期2012AWより研ぎ澄まされ過ぎたドレステーラードジャケットを。このコンセプチュアルさは何度触れ合っても鼻血が出そうになります。

 



ベルトレスなドレスプレーントラウザーと見せかけて“とある”一部のみインサイドアウトデザイン。フロントホックの受け具にElegantと刻んじゃうようなマインドですから、どういう意味かは御分かりですよね?

 



見た目Lサイズのナチュラルフィットで実際にそれくらいの着用感にも関わらずSサイズ表記というコンセプト設計。内側にちゃんと着こめるレイヤードを前提とした自然体なオーヴァーサイズのクラッシック設計と言えばそれまでですが、ミウッチャさんの服飾哲学のおかげでだいぶと個性的だし猛烈に洗練されているんだよなぁ。

 



これまでにVintage PRADA Uomoを御提案する際に多く口(文字)にしてきたのが“現クリエイションとのリンク”でした。ほとんど同じ設計が先日のクリエイションに在った、やこれに三角のプレートを付ければ現代のそれだ、など私が着比べてたりで感して感じた限りだと事実でありミウッチャさんがいかに稀有な感性を有しているかを的確に表す一つであると思っています。だって凄いですよ、過去のクリエイションを振り返った時に現代のクリエイションと異なる世界観,似ているプロダクトバランスと出逢う方が難しいって、私は普通ではないと思います、時代性を加味して取り入れて然るべきですから。なのでこの初見はPRADA Uomoらしさよりもクラッシック文化が先立つシルエットバランスなVネック・カシミアシルクセーターが新鮮ったらありません、。まぁそもそもにおいて肌着扱いされがちなプロダクトなので出逢いそのものが我々にとっては稀なんですが。

 



こちらも同じく現代のPRADA Uomoらしくない新鮮な一着、主に肩の強さがそれにあたります。というかそもそもこれはなに?的な設計でして、全体造形から便宜上コートと呼ぶことになると思いますが構築は完全にテーラードジャケットなので、ロングテーラードジャケットの方が良いのでしょうか?というか根本に向き合えばチェスターフィールドコートに該当しますが、現代においてその呼称は抜群にコートの印象ですもんね。基本適当にも関わらずこういう時に正しく呼びたくなってしまう性分なので迷ってしまいます、ロングテーラードジャケットってなんだよって思いますし。しかしながらこれは本当に秀逸ですよ、超真面目で厳格なまでのエレガンスにも関わらずモダンな素材+デザインステッチワークのモード感。素晴らしいです。

 

 

 

 

 


New arrival,Vintage PRADA Uomo classic creation.

 

 

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