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今回のセレクションにあたって、彼は実際に 4Saison を行っている山から樹木を調達し、アトリエでクリエイションを再現するという大胆かつ心のこもったエキシビジョンを我々のために用意してくれました。



普段で既に充分過ぎるほど刺激的にも関わらず、それ以上に非日常的で幻想的に仕上がった空間を彩る新作の数々を目にした瞬間、長旅の疲れは跡形もなく消えてくれました。出逢ってから 1st コレクションをまとめあげる期間に驚異的な発展を我々に示してくれましたカリームですが、その速度は衰えるどころか加速の一途を辿っており、ゆえに 2nd コレクションはまるで空間を埋め尽くした樹木のように圧倒的な生命力を感じる驚異的なラインナップでした。
実験と追及と閃きと手仕事が関わるカリームの世界観。彼が 1st で打ち立てた 4Saison , Hand finish , Bacter , Metaphor , Medical film はその濃度とクオリティに更なる磨きがかかり、研ぎ澄まされました。
更に新たなクリエイションラインとして打ち立てられた North Africa , Argile mali , Joint ,2face 。文言のみではご想像頂くことは難しいかもしれませんので、是非とも実物をご覧頂けたらと思うのですが、とにかくカリームの哲学と確かな職人技術に、自然がもたらす偶発性が融合した類似のないモードとなっておりますので、ご期待頂けたら幸いに思います。





つきましては以上のラインナップを一堂に会し、 15日 ( 金 ) から 17日 ( 日 ) の3日間限定で顧客様先行のお披露目会を開催させて頂きます。

Karim Hadjab 2nd collection
2016. 4. 15 < Fri > – 17 < Sun >
at SURR by LAILA
通常通りその場でご決断頂けますが、後日にバイヤー様向けのセレクションを開催させて頂く都合により一部を除いてお渡しは 22日 ( 金 ) 以降となります。恐れ入りますが何卒ご了承くださいませ。
新作に触れてから、皆様にご覧頂くこの瞬間を心から楽しみにしておりました。既にご存知の方もそうでない方も、機会御座いましたらどうぞ宜しくお願い申し上げます。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
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2015年の10月20日に初めてお披露目する時は、なんとも不思議な緊張感を抱いていたことを覚えています。
普段ご提案させて頂いておりますヴィンテージ・ピースも同じくなのですが、 “ 絶対 ” や “ 確実 ” のない、自分自身のみで向き合うある意味孤独な判断を自分以外に委ねさせて頂くいうのは、いつも背筋が伸びる時間であり、いつも気付けば全ての力を注いでいる瞬間です。
彼の洋服 / 作品は、それはもうひとしおでした。現在も引き続き皆様がどう捉えてくださっているのか、どう御認識くださっているのかは突き詰めると判りかねますし、おそらく良しあしも含めて様々かと思いますが、私にとっては突き抜けるほどに類似がなく、ゆえに異常なまでの多彩な視え方で驚かせてくれる尊い存在です。
再度訪れた彼のアトリエで目にした品々は、その想いを力強過ぎるほどに後押ししてくれ、またもや上質な感情を与えてくれました。既に仕上がっていたクリエイションを追及し続けることで精度を上げ、新たに得た閃きをまた異なるクリエイションに。そして、異なる切り口による全く新しい実験的クリエイションまで。
“ 発展と進化 ” という表現が紛れも無く相応しい世界観を披露してくれました。








Karim Hadjab 2nd collection
近日お披露目。詳細は明日に。
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新入荷のとあるコットンテーラードは一見するとヴィンテージらしい旨味が溢れる佇まいですが、素朴を極めたかのようなその出で立ちには大変に興味深く趣き深く感慨深い背景が潜んでいました。

アメリカの歴史そのものとも密接にリンクする老舗中の老舗ブランド, Brooks Brothers 。時代や国を越え紳士服という区分において徹底的かつ多角的にアプローチし続けているからこそ、そのヴィンテージピースには多彩なバリエーションが存在し人々を楽しませていますが、この度、熟練のコレクターから譲り受けた一着はこれまで目に手にしてきた何処にも何にも属さず、ヴィンテージを越えてアンティークと言ってもおかしくない年代でありながら、独創性と何より確かな新鮮さに満ち溢れておりました。

用いる素材やターゲットやアイテムなどに応じて、それに適した生産背景を選択するのは現代でも同じくかと思いますが、1920年代のブルックスブラザーズにおいてそれに伴う英国のクリエイションラインが存在することを知った時は驚き、なにより品質を追求する姿勢を心から嬉しく思ったものです。
“ コットン素材のテーラードジャケット ” という条件に則れば、当時の仕立てはもちろんのことワークウェアにも数多く存在し、オーセンティックなピースゆえそれらとの共通項が数多く見受けられますが、ブルックスブラザーズの美意識を英国で表現した一着はやはり “ 別物 ” として捉えて頂けるように思えてなりません。





藍染めならではの素朴ながら奥深い色調とテクスチャーも大変に魅力的ですが、何よりはやはりパターンメイク。
背中に寄せられた肩線や前方に振られたアーム、美しい前立ての落ち加減など、仰仰しさの欠片もない、それこそオーセンティックなテーラーの要素が “ 英国ならでは ” の美学に沿って設計されているからこそのフィッティング。現代に比べるとゆったりとした身幅もある種この時代ならではの構築ですが、その余白は決して余計ではなく、逆にドレープが現代的な空気を演出してくれるのも “ 立体 ” に対して的確な配慮があってこそと言えます。
この過ぎるほどに繊細ながら、袖を通せば表現される美意識を細部に宿らせるためには、本国ではなく英国の伝統力を用いる必要があったのでしょう。それによって一見すると同じくなようで最終的にははっきりと異なる表現に辿り着いているからこそ、私はこの一着を真にミニマムだと思い、心打たれました。


1920s Brooks Brothers UK creation line, indigo cotton tailored
古い年代ゆえに様々な捉え方が出来る一着ではありますが、 SURR としてはあくまでリアルクローズとして。どう着て頂いても、是非に。
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1947年に誕生したラングラーのデニムパンツ, 11MWZ はウエスタンムーヴィーの衣装デザイナーが手掛けたゆえに “ 世界初のデザイナーズデニム ” と称されているのですが、それ以上に私にとっては人生初のヴィンテージデニムというある種特別な思い入れがある一本です。
出逢いは以前にご紹介した Levis 606 より遥か昔で、昔過ぎるために何故それに手を伸ばしたのか、決断したのか全く記憶にないのですが、四季折々の表情豊かな日本で育ったとは思えないほど情緒に欠ける私めのことですから、ただなんとなし気に入ったのでしょう。
ただなんとなしと言えどもなんだかんだで愛用致しまして。と申しますか未だ現役真っ只中なのですが、いかんせん長らく穿きに穿いておりますものですから、各所の修繕が捗りに捗っておりまして、数年前から2代目を探しているのですが、どうにもこうにも出逢えませんでほとほと困り果てました。
現在愛用しております言わば初代が60年代のものですから、2代目は例え値が張ろうともそれより古いものをと思ったのですが、足を使っても伝手を辿っても出逢えません。サイズが、色合いが、価格帯が等々ではなく単純明快に選択肢として存在しないという現実に向き合わざる得ませんでして、極々々稀に出逢えたとしても初期に存在するライトオンスだったりしたものですから、決断には至らぬ月日を過ごしていた最中、まさかのセレクション ( 仕事 ) で一本手にすることが出来るという現実。これを自分のものにすることが出来ない現実こそ私の職業的宿命ということで、いざ尋常に潔く御紹介をば。




これ以降とは明確に異なるヒップの W ステッチ。ブランドを象徴するアイキャッチでありながら見方によっては味わい深いとも下手巧とも解釈できる、この時代ならではの存在感に私はどうしても惹かれてしまいます。また、元々がスリムに寄せられた美しいレッグラインの流石初代デザイナーズデニムと言える佇まいですので、それに古い年代ならではのデニムの, インディゴの要素が合わさりますと鬼に金棒、虎に翼。

しかしながらこの濃さには本当に参りました。一度抜けてしまった藍は ( 染めなおさない限り ) 二度と戻ってこず、何にも替えがたいからこそデニムの重要な判断基準とされる “ 濃さ ” という要素におきまして、ほんの数回水が通っただけであろう限りなく未使用に近いインディゴブルーという条件には、これからの素晴らしき進化と自分だからこその進化と、それに伴う “ 幾ら積まれても譲れない仕上がり ” を是非ともおおいに御期待くださいませ。

50s Wrangler 11MWZ
私と致しましては同量の魅力を感じておりますので比較するつもりはありませんが、現存数に伴う流通数からかヴィンテージ・リーバイスより有利なプライスゾーンを保持しているのがヴィンテージ・ラングラーの特徴でして、仮に同年代の同濃さがリーバイスで見つかった場合、相当に気軽な買い物ではなくなります。
と言ってもリーバイスより圧倒的に出逢えず、感覚的に美しいと思えるスタイルを表現できますので、極めて高い存在意義を私自身は捉えておりまして、人生初のデニムという個人的な感情を差し引いても、着用者の 『 個 』 を現すある種のマスターピースとして、心よりお薦めさせて頂きたい次第でございます。
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私は基本、ヴィンテージはスタイルに捕われること無く縛られること無く自由な感覚で着て頂くべきと思っておりますもので、こと生活用品やファニチャーに関しても同じくでして、 SURR に鎮座しておりますショーケースは元々50年代にフランスの仕立て屋で使用されていたシャツ専用の陳列棚なのですが、シャツを収納する機会の方が少なく、その混沌具合がなんとも楽しい限りです。
この度はシューズが入荷致しましたので、ここぞとばかり埋め尽くしました。これに限らずヴィンテージを自由に楽しむ姿を過去の創り手や担い手が見たらどう思うのだろうか。と、ふと独りごちることもありますが、まぁなんだかんだで親指を立ててくれるのではないかと勝手に想っております。自由さを受け入れてくれる、何より優しく受け止めてくれる長い年月を過ごしたヴィンテージならではの懐深さが、ことのほか大好きでして。



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スタンドカラーにフロント 4 ポケットのワックスコットン・ジャケット。この要素を満たす一着を以前ご紹介させて頂きましたが、この度は近しいようで異なり、かつ驚異的にイレギュラーな一品に関して書かせて頂きます。





英国の老舗ライダースジャケット専門ブランド, Belstaff。その代表モデルと言える ” TRIALMASTER ” はかねてより人気の高い、希少性の高いアイテムとして御認識の方も多いことと思います。ライダースジャケットという分野の確立最初期にあたる 50 年代に生まれた本品はリアル・ライダースが相棒として着用していたため GOOD コンディションが残りづらいという背景もございますが、何より希少性を高めた最たる要因は、スタイルの説得力ではないでしょうか。
素材やディティールから成る出で立ちは見事なまでに男性性が強く、また機動力を目的としたパターンメイクにより迫力をも獲得しておりますが、着用すると最終的に収まる着地点はあくまで ” スタイリッシュ ” 。それに論点を置くならばバブアーよりこちらに軍配が上がるかもしれません。
そう、悔しいほどに格好良いのです。
服を見て悔しいというのも可笑しな話ではありますが、とにかく私にとってトライアルマスターは “ 悔しいほどに格好良い一着 ” でした。そしてこれも可笑しな、可笑しいというより滑稽な話ですが、格好良すぎてセレクトを避けてやろうか。と思うほどでした。と申しましても実際は、単純に納得できる一着に出逢えなかっただけなのですが。
そんな思春期にも似た複雑な想いを胸に抱えて赴いた、とある英国紳士のアーカイヴルーム。
そうそうたるラインナップの中にトライアルマスターが居ることは職業柄わりあい早めに気付いておりましたが、そこで駆け寄っては彼奴の思う壺。それこそ悔しいったらありませんので、我関せず涼しい顔で、精一杯の反抗として一番遠い場所から見進めました。
しかしながら時は酷なもので、対決は避けられません。腕まくりで気合を入れ、上々たるコンディションを冷静に、いつも以上のポーカーフェイスで ( こういう時に眼鏡をかけていて良かったと思います ) 受け止めて第一試合はクリア。こちらの動揺は感づかれませんでしたのでドローです。続いていざ第二試合と心の褌をきつく締め直しバックスタイルに向き合ったその瞬間、それまでの頑張りや反抗は脆くも崩れ去り粉々に打ち砕かれ、私の思春期は終わりました。

『 なぜバックポケットが付いているんだ 』
相手が生粋の英国紳士であることも忘れ、そう日本語で叫んだように思います。いかんせんあまりにも驚きましたので、そこら辺の記憶がやや曖昧です。通常のトライアルマスターには付くはずのないバックポケット。最初は疲れで目がかすんだのかと思いましたが、確かにそこにある二つのバックポケット。
聞けば、モトクロスバイクなどに乗るプロライダーがベルスタッフに個人でオーダーしたであろうカスタム仕様らしく、長らくプロフェッショナルを相手にしてきたその紳士にとっても初見のディティールとのことでした。
誇らしげな紳士のしたり顔は、確か以前も目にしたような。今回も彼には完敗でした。
もう悔しいとかセレクトしないでやろうか、等と言っている場合ではありません。頑張りも抵抗も、いったい誰と戦っているんだという話です。思春期なんぞとうの昔に終わっているではないか。素直になれ、自分。


60 – 70s Belstaff , TRIALMASTER , pro – rider’s custom order
一度素直になってしまえばあとは簡単なもので光陰矢の如しと申しますか、今ではすっかりメンバーの一員です。自分の単純さには甚だ呆れかえりますが、これも一つの人生として向き合うしかございませんので引き続き精進致します。
それにしても本当に、素直になって良かった。
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季節とリンクするかのように変化し続ける空間を、常に心から楽しんでいます。今週もピーキーやスタンダード、ピーキーかつスタンダードなどの旅で出逢えた新作が多数入荷致しましたので、それらを今期のテーマに沿ってのべつ幕無し混沌に編集する時間は、私にとって未だに良い意味で未知な刺激体験。
本日はその中からクールなスタンダード・トラウザーズと、ピーキーでレイシーなスタンダード・トラウザーズを御紹介させて頂きます。





この時代に数多存在するブラックデニムですが、それらは様々な意味で幾つかのヴァリエーションが存在し、異なるスタイルを演出出来るのが楽しさの一つです。今回の旅では諸々な意味合いの中でも “ テクスチャー ” において特出すべき、喜ばしい一本に出逢う事ができました。
粒のコントラストが明確に際立つブラックデニム。浅薄な私めながらここまでのものには初めてお目にかかります。ヴィンテージ・リーバイスにおいては近年に寄った一本ですが、前々時代を彷彿とさせる奥ゆかしいテクスチャーによって獲得した重厚感と存在感によって元がクールなブラックデニムを一層クールにお楽しみ頂けるのではないかと思い、メンバーに迎い入れた次第です。

90s Levi’s 501 , black
この時代ならではのシャープなテーパードに、乾杯。




一見猛々しい装い出で立ちながら、どうしても隠せないトム・フォード氏の美意識。その DNA を受け継いだ ( 受け継いでいながらも、良い意味で挑戦的なコメントも残しているという ) 新生 Gucci との寡黙な共通項を感じさせつつも、時間を吸収した要素が折り重なって最高にピーキーでレイシーで、ドラマティックなまでにエレガントなラムレザー・トラウザーズ。
ここまで類似品がないほどに突き抜けていると、問うも語るも愚かな唯我独尊性を感じずにはいられませんが、その実プレーンなディティールと純粋に美しいレッグラインに敬意を表し、これもスタンダードの一つとしてご提案させて頂きます。
なお、余談ではありますが、本品のフロントホックは同時代のイタリア・デザイナーズで稀に見ることが出来るパーツでして、私が所有しているトラウザーズでも幾つか確認できているのですが、そこに刻まれている文言に気付いた時、本当に本当に心が震えました。


90s Gucci by Tom Ford , lamb leather trousers
真に細部に宿る Elegant に、完敗。
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生粋のバッグコレクターのもとで出逢った瞬間に、こう表現したくて我慢なりませんでしたので、迷い無しの即断即決でした。
私のような若輩者でも一応様々なモノグラムを目にしてきたのですが、こちらは正真正銘のお初。見慣れなさ過ぎるこのデザインはフランスを代表するデザイナー, ピエール・バルマンによる P とB を現すモノグラムでして、プレタポルテやクチュールなどのピースで馴染みはあったものの、このようなアイテムの存在は全く認識しておらず、驚きました。
どうやら 60 ~ 70 年代にオーダーメイドのみでこれらモノグラム・バッグを展開していたらしく、職人技術と芸術性の探求心から成る、成る程な存在感で ” そりゃ惚れさせるわ ” とおおいに腑に落ちたものでした。

これらは当時、一人のパリジャンのオーダーによって生まれたペアバッグでして、一つは両面が開く独創的なスタイルでそれぞれ異なるフレキシブルな収納仕様。もう一つはフロントに特徴的なバンドが付随しており、新聞や書類, 傘や薄手のジャケット等々を挟んで持ち運ぶ事が出来る機能性ディティール仕様となります。
オーダーメイドならではのオリジナリティ溢れるカスタムスタイルのみならず、共に日常使いを念頭に置いたであろうサイズ感によって本体の軽量化にも成功した、悔しいほどに隙がない格好宜しさでございます。

70s Pierre Balmain , order made briefcase , pair.
ペアで生まれたお品ですが、もちろん単体でお選び頂けます。
一先ず私は、これによって芽吹いたブリーフバッグ欲求を満たすべく精進する所存です。さて、いったいいつ出逢えることやら。これまた長い旅路になりそうな予感を切実に感じつつ、一抹の不安とややこい情念を感じつつ、今回はこれにて失礼致します。
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昨シーズンに ” 際どさ ” というお題目で一着のメゾン・コートを御紹介させて頂きましたが、先日の旅でそのスプリング Ver ともいえる系譜を継いだ一着と幸運にも出逢うことができました。
これから長くお楽しみ頂きたいという想いからコンディションには特に厳正な基準を設けているのですが、時に ” 過去着用者の形跡 ” が魅力を絶大なほど強大に高めてくれることがあります。ゆえにその一着は諸々の判断基準がありながらも、とにかく ” 際どさ ” がとことん際立っており、その説得力は別格なのですが、いかんせん偶発的なものですので求めて出逢えるものではございませんでして。




古い年代らしく、よりアノニマスにベクトルを向けたスタイル提案で、ボタンの刻印以外にそのメゾンと判別できる要素はございません。しかしながらテクスチャーからどうしても滲み出てしまう品位や風格は、やはりトップ・メゾンのそれでして。シルクを思わせるテクスチャーでありながら、その実、最上級な化繊で表現されたエレガンスは驚異的で、素材選びにも元々のバルカラーコートがもつ ” 雨具 ” という定義を表現しようとする実直なメゾンポリシーを感じさせてくれます。
なお、掲載画像で表現しておりますお色味は本体と異なります。ご覧頂くモニターによって差異はありますが、おそらくどのような環境下でも色味を表現しきれていないことでしょう。テクスチャーは基本的にマットでありながらも、光を受けると繊細な光沢感が出ますため、どのように撮っても本質を捉える事ができませんでした。シンプルに申し上げますとモスグリーンなのですが、その印象もお人によってや TPO によって微細に異なるかもしれません。その捉えきれない色調とテクスチャーが、とにかく驚異的な魅力です。
ドイツの写真家, アウグスト・ザンダーが作品において、社会から切り離された人々をラスト・ピープルと表現しているのですが、このコートを初めて目にした時、直観的にその表現を思い出しました。メゾン・ポリシーとそれを手掛けた職人の心意気、そして過去着用者の形跡によってラストピープルな際どさを要していますが、その真隣にはいつもエレガンスが居るかのような変則的すぎる存在感が楽しくて仕方ありませんでしたので、きっとこの一着と出逢った瞬間、私は異様なまでに破顔していたことでしょう。


late 70s Hermes , oversized spring coat
捉えきれない色味とフォルムは、たっぷりとしたオーバーサイズで存分にお楽しみ頂けたらと思います。
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今回のセレクションが加わることによって必然的にランダム性が高まり、一層カオティックになりました。個人的には空間のハーモニーが濃くなったように感じ、嬉しいです。




早々の旅立ちもございましたが、新作はまだまだ多数ご用意致しておりますので、空想の映画用 BGM というテーマで作曲された現代音楽のサクソフォンの音色と共に、皆様の御来店をお待ちしております。
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昨日、買付けの旅より帰国致しました。





この度は今期の自分なりのテーマに則って、ヴィンテージという存在に対して一層フラットな気持ちで向き合いました。
各地のコレクターに赴き出逢えた品々は、王道や邪道はもちろん、 “ こうくるか ” と驚かせてくれるものや “ まさかこんなものが ” と唖然させてくれるもの、かねてより探し求めていたものや半年かけて口説き落としたものまで。喜びを噛みしめ想い出を振り返らずにはいられません。
その感情と温度と空気を少しでも多く御体感頂くべく、本日より随時新作をお披露目してまいりますので、機会ございましたら、どうぞ宜しくお願い致します。

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と思う機会はたびたびありますが、買い物に関しては基本的に心晴れやかに独りごちるものです。私の場合は。
例えば筋肉を身に纏うのが好きな方は、身に付いた箇所を研ぎ澄ませてゆくのだと思いますが、自身で予期していなかった筋肉が付いた暁には、時に驚きつつも慈しみつつ研ぎ澄ませてゆくのでしょう。
ことファッションにおきましても、既に好んでいるアイテムやスタイルは自ずと (ある意味) 自動的に発展してゆくものだと思います。だからこそ、それが明確で確かなものであればあるほど新たな出逢いや発見や驚きは、何より尊いものではないでしょうか。もちろん服と向き合えば向き合うほど、経験を詰めば積むほど目が肥えてその機会は減ってゆきますが、この世とこれまでの歴史には ” 驚異的に格好良いもの ” ” 驚異的に面白いもの ” が数多存在致します。熟練に成れば成るほどに、おそらくその衝撃は大きいものとなるでしょう。
私はなぜファッションやライフスタイルを好ましく思うかと言うと、驚きや楽しみが在るからなのですが、それには発見や驚きが不可欠です。また、表現や編集の角度を変えることで、これまで白に見えていたものが黒に見えることもありまして、それを鑑みると可能性は無限大 と言っても決して過言ではないかと思いますので、最重要課題としてぞんぶんに楽しみつつ過ごしてゆくのだろうなとまたも、独りごちるのです。

私にとって熱い喜びを感じるのは言うなれば、黒を着ない方に黒をお認め頂く瞬間。シャツをお買い上げくださった方に “ いやー今日はパンツを買いに来たはずだったのですが ” と言って頂く瞬間。
なぜなら、そのような瞬間を経験することが楽しく尊くてたまらないのです。私の場合は。
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これはあくまで個人的な、中でも特に個人的な考え方なのですが、私は自分が着る洋服を選ぶ際に一つの判断基準を設けております。
それは試着時、 “ これは自分は着れる ” で思いが止まるのではなく “ この一着は自分こそが着るべきだ ” というある種の自己完結的な思い込みを抱けるか否かでして、そう思い切れるものは全て長く愛用しておりますが、とは言えそこまでの出逢いは滅多にございませんので私にとっても稀ではありますが、だからこそ、そう思えた時は何より幸せで、常に自分にとって新しいと思えるピースを常に探し続けながらファッションを楽しんでいる次第です。
ゆえに私のセレクトにはその考えが影響しておりまして、自分が選んだ一着がどなた様かにとって “ これこそ自分が着るべきだ ” と思って頂けたとしたらそれ程までに嬉しいことはなく、その感覚を共有できる事は何より尊く思います。
この度御紹介させて頂く一着は見方によっては大変にピーキーですので、もしかしましたら決して簡単な服ではないかもしれません。が、だからこそどなた様かにとって “ 着るべき一着 ” に成ってほしいと祈るように思った一品でございます。




時に仕事であったり時に娯楽であったりと、ヨーロッパやアメリカに深く根付いているハンティング, 狩猟の世界。一つの文化と言っても差し支えございませんのでこれまでに専用の衣類やアイテムが歴史上数多く創られており、ヴィンテージでも目にする事が出来るのですが、浅学な私めながらもここまで古いハンティングジャケットは初見でございます。これはこれはどうも、初めまして。
歴史を遡ることで得られるのは、時代性ゆえの特異的スペシャリティ。稀に出逢えるハンティングジャケットは大よそ 30 – 50 年代の品でして、捕獲した獲物を収納するための大きな背面ポケットが特徴なのですが、本品にはそれがございません。また、テーラーのようなセット in スリーブが多い中で、こちらは曲線が優雅なラグランスリーブ。そう、スマートな背面でしたり曲線美でしたり、とにかく優雅な印象を強く抱く一着なのです。

それもそのはずで、こちらはなんと老舗百貨店のオ・プランタン・パリで扱われていたハンティングジャケットなのです。これには本当に、驚かされました。
私にとってヘヴィーデューティーな印象の強いハンティングジャケットと格式溢れるプランタンは決して等号で結びつくものではなかったのですが、よくよく考えるとハンティングは貴族の嗜み的な要素もございますので、当然と言えば当然であり、必然だったのでしょう。
コットンリネンの素材感やピッチ細やかなステッチワーク、手縫いのボタンホールなど、この時代ならではの上質さは申し分ございません。しかしながら何より、優雅過ぎると言って良いほどのパターンメイクが大変刺激的な一着でして。その彫刻のような曲線美こそ前述の通り見方によってはピーキーで、何より際どさとして感じられるかもしれませんが、だからこそボディラインやスタイルや趣味嗜好、何より着る者 / 選ぶ者の 『 個 』 と調和した時の心地良さは尋常ならざるものではないかと思います。
そして何より驚異的なサイドポケット。背面ポケット無しの容量をカバーするかの如く大きく設計されたその袋部分には、片方につき 10 個のバレットポケットが配置されておりまして、その機能性のみを求めたディティールデザインのピュアなアイキャッチといったらもう。感嘆せずには居られぬ所存です。

late 1800s French , hunting jacket for Au Printemps Paris
左右で 20 のバレットポケットとフロントポケットを併せますと、合計で 24 箇所の収納をご利用頂けます。是非ともどうぞ存分にご活用くださいませ。
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そう称して微塵も差し支えないほどに象徴的な存在ですので、何度かの改良・改善を経て現代まで引き継がれておりまして、一見共通していながらも時代によって繊細に異なる諸々には目を見張るばかりです。今期では新生ミケーレ氏による伝統性と大胆さを両立させたデザインが大変に印象的ですが、ここで書かせて頂くのはより深い層の根幹的なお話。



旧 LAILA VINTAGE の設立から常にメゾン・ヴィンテージに対して正面から向き合ってまいりましたので、このアイコンバッグは様々なバリエーション、スタイル、デザインを目にしてまいりましたが、ここまで古い年代を手にした経験は数えるほどです。GGモノグラム&レザーという要素はお馴染みながら、最初期の時代のみ採用されていたコットンジャガードのキャンバスが圧倒的な存在感を主張してくれ、その威風堂々な佇まいにはなんだか、素直に拍手をしたくなるエネルギーがございます。


また、各所レザーにおきましても構築の丁寧さと上質からなる重厚感が尋常ではありません。様々目にしてきた,手にしてきた数々と同じ構成や色調ながら、それらと同じに語る事の出来ない佇まいはやはり、細部に宿る職人の魂あってのもの。
時代を越えて愛され、受け継がれている ( これからも受け継がれてゆく ) パーマネント・ピースこそ、歴史を遡るほどに魅力が高まる傾向が当てはまると、私は思います。



この魅力に関しましては、 “ ヴィンテージが好き / 古いものが好き ” という趣味嗜好は関わらないのではないでしょうか。物質としての純粋な持ち味、説得力、そして求心力は、決してヴィンテージに馴染みが無いお方でも、どこかしらの器官で感じて頂けるのではないかと。


60s Gucci , monogram trunk
創造力を掻き立てられずにはいられないトラベルトランク。
なかなか出逢えないピンクベージュ・カラーかつ貴重な MENS サイズが、喜ばしい限りのコンディションにて御紹介出来ること、ミケーレによって生まれ変わる事でヴィンテージの世界観がよりキーとなる Gucci にとってのリソース的な逸品を御紹介出来ること、恐悦至極にございます。
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無くとも過ごせますし、場合によっては無いと気楽であんじょうよろしい状況もございます。しかしながらどちらかと言えば必要で身に付ける機会の方が多い事と思うのですが、にも関わらずなかなか良いと思える逸品に出逢えない、私にとって鬼門の一つ、ベルト。
私は今回の逸品を以前より認識しておりまして、羨望であり渇望でございましたので、御縁在ってセレクトに成功したその時はあんじょうよろしいどころではなく嬉しかったものです。
クリエイション全体の指標となるテーマを年毎に掲げる HERMES が1997年に選んだのは “ l’Afrique ”、アフリカでした。そのクリエイションの中でも特にアイコニックで象徴的なデザインの一つが、この度御紹介する “ トゥアレグ ” となります。
見て分かる、触れて分かるレザークオリティ。誇張ではなく真に一縫い一縫いに宿る職人魂がベストofベストなアイキャッチとなるステッチワーク。そしてそれと調和する、トゥアレグ族が仕上げたリアル・アフリカン・トラディショナル・デザインのシルバーバックル。
私にとってこの佇まいそのものが、時代を越えてトレンドを越えて、スタイルを越えて性別を越えて認識し合える共通言語です。






97年以降もコンスタントにリリースされ、現 Hermes にとってのパーマネントデザインとも言えるトゥアレグ装飾は様々なバリエーションが存在致しますが、1st コレクションには本物のトゥアレグ職人を外部から招き入れ、彼らがハンドメイドの手彫りで製作した一つ一つデザインの異なる1点物が存在しまして、本品はそれにあたります。
裏面に刻まれたひし形の紋様がこれを手掛けたトゥアレグ族のアーティスト・サインであり、世界に一つのギャランティーです。

97s Hermes , real tuareg artist handmade buckle belt
こちらはベルト両面がご利用頂けますので、ブラックとヌメの2フェイスでございます。鬼門のベルトは感覚器官が反応する機会に是非。
余談ですが私もレザー部分が同じ HERMES ベルトを愛用しておりまして、佇まいの進化を日に日に楽しんでおります。それこそ、最高にあんじょうよろしい心持ちです。
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私はかねてより大変に好ましく思っております。時に羽織りとして、時にインナーとしての柔軟性と軽やかなマッチング。その悠然とした出で立ちに色気を感じずにはいられません。
今期はそのコンセプトで御推奨したいピースが幾つか揃いました。その中からこの度御紹介させて頂くは、英国王室直属の陸軍, ロイヤルアーミーの一着でございます。






ジャングルシャツという名称から既に明確なユーティリティ性を感じさせてくれる一品でして、タフでこなれたコットン、屈強な縫製に “ 身体を守る ” という意思の強さを感じさせます。
相も変わらず見事なディティールは凡庸性を高めるダブルボタン仕様や各所の補強布、背面のアジャストバンドなど、他のミリタリーとは一線を画す探求心。またボタンは活動時に外れないようゴム製のものが採用されており、ベーシックなコットン素材とのコントラストは圧倒的です。
こちらは1945年に仕立てられた一着ですので、上質で素朴な生地の風合いや色調は申し分なく上品な重厚感を備えておりまして、また各所の綿糸が抜けた様すらも一つのデザインに捉えて頂ける着地点に到達しております。
ヴィンテージピースとして、ミリタリーピースとして充分過ぎるほどの希少性を有するからこそ、いつものように気軽に袖を通して頂きたく思います。そのさりげなさこそ、本品の持つ尊いエレガンスを最大限に引き出せる要素だと私は想いますので。

45s British royal army , jungle shirt jacket
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オーセンティックもアヴァンギャルドも、フォーマルもカジュアルも、エレガントもヘヴィーデューティーも、
レギュラーもイレギュラーもご用意致しております。混沌と。

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それには、一人のスタイリストさんが関係致します。
SURR 設立よりも遥か以前の旧 LAILA VINTAGE 時代からお世話になっている方でして、お創りになるスタイルや世界観が、また御本人のスタイルが、何よりそのお人柄が大変素敵な方で、お仕事として関わらせて頂くうえでの尊敬心はもちろんの事、単純に一個人としていわゆるファンでございました。
ある時その方とゆっくりお話する機会があったのです。若かりし頃のお話や、スタイリストとして現在のようなスタンスを貫くきっかけとなった経緯、ファッションに関わる者として, スタイルを提案する立場に居る者としてのお考えなど、これまでの様々知る言葉に出来ないほどに有意義な時間でした。その内容は特にパーソナルでして、更にその方は世間様への露出を意図的に行っていらっしゃいませんので、ここに記す事を控えさせて頂けたらと思います。もしご興味頂ける方がいらっしゃいましたら、店頭にて直接お問い合わせくださいませ。口頭にて御紹介させて頂きますね。
その方が昔からお好きで、コンスタントにスタイリングに取り入れていた ( それは今も変わりません ) のが、今回御紹介するデニムだったのです。
そもそも、ヴィンテージの世界において言わずもがな有名なモデルでして、現存数とニーズがリンクしない ( それは今も変わりません ) 希少種な事は周知でしたが、そのお話をきっかけに一個人的ファンから一個人的熱狂的ファンとなった私にとって、そのデニムは一層好きな存在となりました。いえ、好きというより羨望に近い、一種の “ シンボル ” となったのです。




Big E が数年間しか存在しないという事実と、その時代ゆえに同スペックでも XX を見紛うテクスチャーから 66 後期に近しいテクスチャーまで存在する個体差分布の現実を踏まえた上で、本品は申し分ございません。
しかしながら個体差があるものの、一つ間違いない真実は、その著しいテーパードが人々を熱狂させる相応しいという事。

60s Levi’s 606 Big E
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
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