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千分の一秒だか万分の一秒だか / Diary745
1.8.2019

前回の土曜日, 日曜日と急遽の御休みを頂いてしまい、大変に失礼致しました。扉の前までお越しくださった幾人の御客様方には特に心よりお詫び申しあげます。直近では同じような臨時休業は頂きませんで、平常通り月曜日定休がひとまず続く見込みとなりますので、引き続きヴィンテージ・アンティークの品々を御提案させてくださいませ。

 

 

 

 

 

人間が何かを行動する時、頭の中では千分の一秒だか万分の一秒だかの速度で信号が流れるものの、行動しようと想い立つのが先か信号が先かは未だに解明されていないそうですが、美しさや格好良さなどの刺激を受けた際に発される信号は既にボールドシグナルとして視認できる世の中のようでして、研究や追及によって解明されること / されないことが ( きっと ) 星の数ほど在り続けるこの世界において何も考えずビールや中トロの握りをただ旨いとだけ感じて摂取し続ける阿呆かつ思慮深さが一かけらもない私ながら、美しいと想う感情や格好良いと想う感情はございまして、その原点を知ろうと想ったら何世代もかけてそれこそ研究しなくてはならないのだと想いますが、阿呆かつ思慮深くない私は研究することなく, 研究に挑戦することなくただただ想うのです。 この美しいと想う感情そのものがまず摩訶不思議である と。

それには好き好みの取捨選択が大きく大きく関わるのでしょうが、この世界には大多数の本能に訴えかける種類の, 例えば生後一カ月の赤子ですらそう想えるような、美しさが在るのではないかと想っておりまして、例えば朝日の輝きであったり流れる水であったり、草花であったり空であったりする中に、私は Berluti の Alessandro が含まれるのではないかと本気で考えております。

 

それが私の贔屓眼による想い違いである可能性を一旦退けて話を進めさせて頂きますが、それは設立者から現責任者に受け継がれた美意識であったり感覚器官と、継承され続けてきた職人技術の高さであったり真心が主たる理由かと想いまして、イタリアで産まれフランスで居を構えた経緯であったり、それこそ最大の要素であり有無を言わせぬ求心力である踵の美しい一線のみで紡ぎあげられた一枚の革による, 圧倒的な感性と想像の枠を越えた技術力による最上級のエレガンス仕様であるにも関わらず摩訶不思議な出で立ち過ぎてエレガンスを一旦忘れてしまうかのような、迫力であったり、軽やかな芸術性を追求した各所の判断であったり、特殊な製法による同社のみが活用することを許された至極の素材表情であったり、そして何よりも何よりも尊い職人の真心, 真摯さ, 良い一足を生み出そうという真面目な姿勢が背景に在るからこそ、私はこの一足が朝日や水や草木や空のような大多数の本能に訴えかける美しさを有していると信じております。




赤子による実体験はございませんが、先日に晴れて齢五十八となった酸いも甘いもおそらくはそれぞれ限界値近くまで経験してきたであろう、赤坂見附に行きつけのスナックが在り専ら酒とカラオケを愉しむ私の友人は、この一足を見て背景も特徴も知らぬまま美しいと強い感情で評価してくれました。それだけでこの一足と出逢え、皆様方に御提案できたことを嬉しく想います。

 

 

 

 

 

Newarrival. 80s Berluti, Alessanndro.

この美しさに狂って頂けましたら、幸いです。

 

 

SURR by LAILA 福留

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芸術的で軽やかな美しさ / Diary744
26.7.2019

弊店は男性に向けてのヴィンテージ専門店の形式にて運営致しておりまして、僭越ながら “ ヴィンテージやアンティークの存在価値を高めたい ” という至極独善的な想いを陰ながら胸に秘めさせて頂いており、それらを御提案する過程におきましてはこれまでも歴史や史実に則った内容に加えて時に想像や妄想や主観を織り交ぜさせて頂いておりますが、これより綴ります // から // の内容は一貫して主観となりますので、それこそ歴史や史実などの “ 実際 ” と交わらない可能性、そもそも全く誤った捉え方である可能性がございますことを御留意頂けましたら幸いに想いますし、そもそもにおいて当 Diary はこれまでも, これからも “ また SURR が独りで何か言っているなぁ ” といった具合に移動や待ちや一服などの時間つぶしとして、またはスクロールによるささやかな指の運動として御利用頂けましたらなにより我々の存在らしく相応しく想います。

 

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装いの方向性における幾つかの国々がある中で、概ね諸々の意味合いにおいて大きな存在として捉えられることの多いイギリスとフランスとイタリアというそれぞれの国を弊店は同等に好み純粋に愉しませて頂いておりますが、こと職人技術が関わる区分におきまして私は、時に交差する要素が在りながらも基本的にはそれぞれに個や傾向が存在するように感じておりまして、三国とも同等に特級の職人技術と品格, 表現力や実行力などの土台が在るうえで、イギリスからは “ 実直で重厚な美しさ ” を、フランスからは “ 芸術的で軽やかな美しさ ” を、イタリアからは “ 明るく愉しい美しさ ” を直感的, 六感的な印象として、勝手ながらかねてより抱いておりました。
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弊店には未だ叶っておりません幾つかの夢と申しますか野望と申しますか、が陰ながら在りその内の一つが六感的な印象である芸術的で軽やかな美しさを現わすフランス靴の御提案でして、その実現には幾つかの鍵となるメイカーの存在致しますものの想像の通りそれらヴィンテージ・ピースとの出逢いは想ったり願ったり, それこそ頑張ったりすれば叶うものではございませんでしたが、ヨーロッパ各地を点と点で結び続け, 各地のコレクター様方と交流し, 社内行事である新年参拝を二度ほど経ました前回の旅にて、ようやく夢と申しますか野望と申しますか、が叶う運びと相成りました。

 

 

 

 

 


 

 


 

 


職人技術の神髄を御体感頂ける一足であったり, ポップアートのあの人を思い浮かべて頂ける一足であったり, フランス社会そのものを現わす一足であったりと、職人の想いと手仕事量, 品格と品質に対する追及心, 表現力と実行力を土台とした、我々の想うフランスならでは芸術的で軽やかな美しさをこの度の新作にて編集させて頂きました。

 

 

 

 

 


Newarrival. Vintage French shoes collection.

これにより弊店における新たな区分として Vintage Berluti ならびに Vintage Aubercy が加わりましたことを併せて御報告させて頂きます。いずれもおそらくは極めて極めて不定期な御提案になるであろうことが予想されますが、引き続き二本の手足と一つの頭と御愛顧くださるコレクター様方の御尽力と都合の良い神頼みを駆使し精進致します。

 

 

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綿の素材表情 / Diary743
24.7.2019

90s Hermes.

 

 

 

 

 

 

80s Missoni.

 

 

 

 

 

 

80s French Burberrys.

 

 

 

 

 

70s John Smedley.

 

 

 

 

 

80s Valentino.

 

 

 

 

 

80s Valentino.

 

 

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非画一 / Diary742
23.7.2019

弊店における幾人のデザイナーと同じく、その時代における性質ゆえ我々が ( 勝手に ) 想う理想的な品やそれに伴う世界観の御提案が悔しいほどになかなかどうして叶わない存在であり、出逢えた暁には幾人と同じくどうしようもないほどに惹かれ心の奥底から湧き上がる敬意を抑えることのできない一人のイタリアンモード・デザイナーは、二万冊の古書を商う旧家に産まれ建築を学んだ後に非西洋圏を長らく旅した後に服飾と向き合う という豊か極まりない経緯を経ておりまして、彼はインドや中国、アフリカなど非西洋圏での放浪において自身がそれまでに生きて感じていた世界とは全くもって異なる人々や空気, 常識や視点と触れ合うことで多角性の重要さを学んだことで、例えば一つのコレクションを完成させるにおいて、まずルックそれぞれの全体像を想い浮かべた後に各部に注視して製作を進め、全ルックの全ピースが揃ったうえで改めて最初の全体像をゼロにして改めて各組み合わせを考えるといった自発的な解体・再構築を盛んに行うことで結果的に “ デコラティブとミニマムの組み合わせ ” ができあがるなどの革新的な表現力を発揮するだけでなく、1988 年に設立した初の独立店においても他デザイナーによる品を併せて取り扱うといった当時において異例な決断も下しておりまして、それらは全て多角重要性から学んだ、表現する側もそれを選ぶ側も “ 自由 ” であり、人にはそれぞれ自身の好き嫌いがあり、それに伴って組み合わせたり判断したり時に更なる自由を求めるべきだという考えに基づく判断であり、かねてより備わっていた人とは異なる存在で在りたい, 成りたいという非画一主義に基づく姿勢でした。私はその判断も姿勢も心から尊敬し、共感致しております。

そんな彼の作品群も、また他の親愛なる偉大なる先人達, 奇才者や鬼才者と同じく伝統的な服飾史に則っておりますが、弊店ではその中でも 1990 年代初頭までの傾向である無機質でミニマリズムな世界観に強く強く惹かれております。例えば本品のような純真無垢なそれこそ西洋美意識である仕立ての構築であり, それに “ 食事の前にくつろぐ一室で着用するための一着 ” という古き美しき背景性を注ぎ込み, 更にその土台に現在のテーラードジャケットの原点である “ サックコート ” を採用し構築したうえで, まさに東洋的といえる完成後の染色を施した一着が繊細な調和で拡大解釈させたビッグシルエットである。といったような。

 

 

 

 

 





Newarrival. late80s Romeo Gigli uomo oversized cotton tailored.

多角的であること, 自由であること, そして美しく非画一的であることを追い求めたロメオ・ジリ。前期はコート一着のみでしたが、今期もなんとか叶いまして幸せに想います。

 

 

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やっぱり / Diary741
19.7.2019

綿が好き と時節柄ほとんど毎日想っておりますが、これは時が過ぎれば羊毛に成ったり革に成ったりとする要素ですので例年の通りではあるものの、例年の通りこの時期に心からそして年を重ねるごとに強く想うのです 綿は良い。やっぱり綿が好き と。

 

 

先日も蠱惑的なタオルと出逢うことができ独り顔を拭いては幸せに浸っておりますので、引き続き “ 現代だから / 過去だから ” には囚われず不気味な笑みを浮かべておりますが、身体に寄り添う綿に関しましては時間という要素を吸収したそれらの時に乾いた, 時に爽やかな, 時に艶やかな, そして共通して潜む奥行きと深みに惹かれまして、一枚で羽織る瞬間しかり何かと重ね合わせる対比しかりそれぞれに異なる、やはり蠱惑的な素材表情を心から愉しみ親しみ皆様方との共鳴欲求を感じ続けておりますので、この度の新作群にて改めて御提案させてくださいませ。

 

 

 

 

 

Newarrival. Vintage cotton.

特性通り様々な要素を集約させることとなりましたが取り急ぎの御報告でございました。御興味頂けましたら是非にと想います。

 

 

SURR by LAILA 福留

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苦み / Diary739
17.7.2019

前回も記させて頂きました通り魅力や求心力において “ 新しい品である / 過去の品である ” は決して論点には成りませんが、職人技術が関われば関わるほど過去の品に惹かれる傾向が私にはございまして、また、一つの品に惹かれた際に 70 年代と判明したら選ばない / 30年代と判明したら選ぶといった “ 時代を遡れば遡るほど良い ” という判断基準はないものの、仮に70年代であることと30年代であることを天秤にかけるとしたら一部の区分においては後者であることの方が喜ばしく感じまして、それはそれらが時代を遡れば遡るほど ( 主に工業に関わる ) 技術面が素朴になり、おのずと完成までに時間がかかるため職人技術・熱量・愛情がより多く注がれる傾向にある と考えている点と、70 年代の品と言われた方が納得できるような出で立ちが 30 年代の品であったなんて という幸せな矛盾が生じるからなのですが、この度の新作アイウェアにおいて、見事にそう感じさせてくれた二点がございました。

 

弊店にとっても大切な存在であり情けないことにここ数年新作の御提案が叶っていない Oliver Peoples は、近年一層に躍進を果たしている印象を抱いております。同社は 1987 年に設立されたメーカーで、とある倉庫に保管されていた何十年も前の眼鏡部品・機材・名簿との出逢いがきっかけであったがため、初期の作品群にはそれら 1900 年代初頭から 1930 年代にかけての “ アンティーク・アイウェア特有 ” の要素が存分に反映されておりまして、その独自性と高い品質が同社を一挙に同区分における特別な立ち位置まで昇華させ現在に繋がっており、同社が打ち立てた “ アンティークの世界観を現代の感覚で真っ向から取り入れる ” 手法を私は新しい現代性として捉えているのですが、前回の旅で出逢えた一つは、さも Oliver Peoples と見紛うような構築でありながら対話してみるとその先に潜むアンティークと呼べる年代ならではの特異性と強さと、存在価値において重要な苦みに気付かせてくれる一品であり、ここまで Oliver Peoples の要素を直線的に感じさせてくれる, イコール同社の教科書である “ 本物 ” のアンティークに出逢った経験と、彼らが打ち立てた新しい現代性でありながらそれらと一線を画すという幸せな矛盾に出逢った経験はありませんでした。


金属装飾 × 樹脂素材という、今や同社における代名詞的な要素にて構築された同社にとっての教科書そのものと言って差し支えない本品は 1930年代にフランスで産まれました。特有の素材表情は申しあげるまでもなく隅から隅に至るまで存分にございますが、最たる脅威なは各所の曲線美でして、同社代表作である雅や MP シリーズと共通する現代的であり知的で不変的なボストンフレームに秘められたアンティーク年代ならではの職人技術, 角の滑らかさや強さや曲線のなだらかさや急激さといった繊細極まりない緩急と極めて少々広めなブリッジとの調和、による均整のとれた “ 美しい ” と共に強烈な “ 苦み ” が感じられる、どうしようもないほどの中毒性と存在としての独善性がこの一点には在るのです。

 

 

 

 

 

1930s French eyewear, pale pink and gold.

 

 

続く。

 

 

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怪しさ / Diary740
18.7.2019

そして、同日に同コレクターさまの下で出逢えた同じく 1930 年代にフランスで産まれた一つに私は心は掻き乱されました。これまでに幾つかのアイウェアを愛用しどれも異なる方向性で等しく惹かれてまいりましたが、その中でも私の心に最も残っているのは左右対称のプレーンなオーバル・フレームでして、それは数年間愛し続けた末に私の中で生じたとある理由から一時休止せざるを得ない結果となりましたので、その後より同条件を探し続けても一向に出逢えず今に至っているのですが、それと全く同じな一つに出逢い、慌てふためき自身の眼鏡レンズを擦ったりスキットルからぐいと呑んで一息ついてみたりとしたものの、決して幻なんぞではありませんでした。私がこれまでに最も愛し長年追い求め続けても一切出逢えなかった左右対称のプレーンなオーバル・フレームが 2019 年 6 月 22 日、確かに在ったのです。

 

 


もちろん実際は鼻当てが付いていたりフレームに装飾性が注がれていたりと私のそれとは異なりますが、しかしながら全体の構築, フレームの縦横比やブリッジの調和などはかつての愛用品と極めて極めて酷似しておりましたので触れるのに一種の恐れすら抱きました。素材や要素によって異なる印象には常に舌を巻きますが、本品におきましてもそれはそれは見事なものでして、14K を用いたゴールドフィルド製法による従来の鍍金よりも約 200 倍の厚みを有した, 金無垢に極めて近しい素材表情の泣く子を黙らせるほどの強さ, 残酷なほどに美しい存在感に呆れるほどに惹かれ、更に施された装飾性にとどめを刺されました。1900 年代初頭から 1930 年代頃にかけてのアイウェアでは金属に装飾を施すことが多く ( それこそ Oliver Peoples が取り入れた主たる要素です )、細やかに刻まれる紋様によって高い芸術性を発揮する職人技術に基づいた世界観なのですが、本品におきましては細やかかつ豪奢に行えたはずのそれらをフレームと並行して流れる二本のラインにあえて留めておりまして、 “ アンティークらしく ” ありながら “ 現代的 ” というこれまた複雑な矛盾が生じているのです。

しかしながら、なぜプレーンオーバル・フレームに出逢えないのか。 私は本当に不思議に想います。金属によるアイウェア自体はヴィンテージやアンティークの世界における不動な存在であり、ボストンやサークル, 稀にスクエアやハーフリムなど装飾性在る・無い問わず出逢えるにも関わらず、左右対称のプレーンなオーバルには一向に, 本当に一向に出逢えませんで、“ ここに在るぞ ” とどなたか御存知でしたら心から御教え願いたいと心から想うほどでして ( 私がお迎えにあがらせて頂きますので ) 、“ なぜ ” の背景は不勉強ながら存じあげておらず、そもそも珍しくない存在と言われたらそれまでなのですが、私にとっては本当に謎な存在です。そして、左右対称のプレーンなオーバルフレームを顔に乗せた時に抱く, 正直に申しあげまして過去数年に渡って私的に愛用しておりましたので主観ここに極まれりですが、金属によるアイウェア特有の知的さと柔らかさと共に在る強烈な怪しさの中毒性から、私はやはり永遠に抜け出せなさそうです。知的である。優しさが在る。繊細さと美しさも在る。 ( 御人によっては ) 色気も在る。しかしなんと言ってもとにかく怪しい。妖しいではなく怪しい。

 

 

 

 

 

30s French eyewear, 14KGF oval flame.

一昨年の同窓会時期だったでしょうか。友人たちと食事中にふと他人からどういう印象を抱かれたいかという話になりまして、“ 面白い ” であったり “ 可愛い ” であったりが挙がる中、私は遥か昔より一貫して “ エロい ” と想われたがっていることに気付きました。それは紳士性であったり懐の深さであったり純粋な経験値であったりと幾つかの要素が調和して成立することと想いますが、欠かせないのが 怪しさ であると考えます。皆様方が社会に属するうえで御自身らしく居られ, 充足心に満ち溢れて心が豊かになり未来への活力を得られるようなアイウェアと出逢えますこと、陰ながら心より願っております。

 

 

SURR by LAILA 福留

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Vintage & Antique eyewear / Diary738
12.7.2019

まず始めに。
通常は月曜日に御休みを頂戴しておりますが、来る 7/15 は祝日につき営業させて頂き、翌 7/16 ( 火 ) に代休を頂戴致します。御認識ほどお願い申しあげます。

 

 


自身が身に着けるものに現在の品でなくてはいけない, 過去の品でなくてはいけないという制約は設けずに、新古問わず惹かれる存在を選んでまいりましたが、二つの要素はなぜだか過去の品, いわゆるで申しあげるところのヴィンテージやアンティークのみという人生を歩んでおりその一つがアイウェアでして、まず始めに中学生になった初日から視力矯正のため眼鏡をかけ始めたのですが、確か 16 歳だか 17 歳だかに眼鏡を道具としてではない要素として捉え、自らの意思で “ これ ” と選んだのが50年代フランスの職人技術による一つでして、以降機を見ては新たな顔を探して新古問わず眼を配ろうとも惹かれるのはヴィンテージやアンティークのみで今に至っておりまして、そのために弊店におきましても, そもそもにおいて旧 LAILA VINTAGE 時代におきましてもアイウェアの類は欠かさずに御提案させて頂いておりましたが、近年のそれら存在における ( 私が感じる限りでの ) 社会的地位の変化によってここ数年は新作の御提案が全くもって叶っておらず、昨年のニ十本が大変に大変に喜ばしい御披露目でございました。アイウェアを身に着けたいと想う方々が一層に増えることもヴィンテージやアンティークのそれらに対して興味を抱かれる方々が増えるのも心から良いことであり愉しいことであり嬉しいことである一方、直接的にせよ間接的にせよ御提案の機会が少なくなってしまうことは諸刃の剣であり自身の力量不足を痛感せざるを得ない大剣で、それらの傷があまりにも痛かったがためまたもや人と人との繋がり, かねてより御協力・御愛顧くださる各国の皆様方に助けて頂いてしまいまして、今期は八点に出逢うことが叶いました。皆様方の御尽力と傷の癒えに心より御礼を申しあげます。

 

 

 

私は職人技術が関われば関わるほどその品に対しての対価上限がなくなり、かつ新古問わず惹かれるものには惹かれる中で職人技術が関われば関わるほど過去の品における素朴ながら実直で丁寧で, 暖かみと愛情溢れる香りと気配一層に惹かれ心からの敬愛を抱いてきたのですが、この度の新作群にてそれを改めて感じることができまして、例えば 1987 年に設立され近年一層に躍進されているメーカーの御手本となった年代であり姿が極めて近しい御品においてそれらとは一線を画す曲線的な美しさ, 極地的な形状の繊細さを感じたり、これは真に偶然なことで眼を疑ったのですが、私がかねてより愛用していました 60 年代のフレームと極めて近しい 30 年代のフレームが、私のそれと同じようでこれまた極地的に繊細な造形美を有していたり、当時においてその国の職人たちの間で密かに行われていた技術力競争意識的な構築性に出逢えたり、かねてより最上級に敬愛するメーカーであるがゆえこれまでに数多く, もしかしたら初代店舗の地下にあるアーカイヴピースの数より多かったりするかもしれないほど、の御提案をさせて頂いてきたにも関わらず、過去一点しか無かったメタルフレームに遂に出逢えたりと、私にとって八という数字が八以上の価値を有すると心から想うことのできる品々でございました。



 

 

 

 

 

Newarrival. Vintage & Antique eyewear.

1920年代から1990年代に分布し、フランスより六点, 英国より一点, 米国より一点で計八点となります。元々は “ 道具 ” であった存在が、様々な思惑と時代の変化によって身を飾るため, 愉しむための “ 要素 ” となって現在に至るアイウェアの新作群御披露目の御報告でございました。御興味頂けましたら是非にと想います。

 

 

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複雑な立ち位置 / Diary737
9.7.2019

私と “ その存在 ” は数年前、英国のややばかり外れに居を構える、一見すると少年のようでありながら瞳の中に成熟を飼い慣らした、二人の子供と妻を愛する物静かで優しいコレクターのショールームで出逢いまして、“ 製作されていた時代における一つの側面を明確に現わしながら、極めて高い品質を有する ” といった第一印象と、単純を面白いと想えた看板名をきっかけに弊店にて御提案する区分の一つと成りましたが、現在に至る過程で僅かながら学ぶことができたなにがしを含めるとまた印象が変化しておりまして、 “ それ ” が存在していた 1982 年から 1992 年は服飾史において、非常に柔軟性に富んだ創造力を愉しみながら表現する人々が居り、それを社会が愉しみながら受け入れる土台があった時代であり、だからこそ当時に製作された品々や作品群は現代の製作者や表現に影響を与えている、とざっくり申しあげまして私はそのように捉えておりまして、皆様方の中にも居られることと存じますが、その時代の広告や雑誌表現や写真家の作品などに今なお強い求心力, 今だからこその新鮮さや美しさを感じられることがありますが、こと “ その存在 ” が当時に発表していたそれらは私にとって、完全無欠に当時の空気そのままに感じられる, はっきりと申し上げまして新鮮さや美しさよりも 27 ~ 32 年前であるという “ 古さ ” が感じられる数々なのですが、そもそもにおいて “ その ” 品々は、例えば恋人に 貴方はどこが良いと想ってその服を選んだの? と問われたり、同僚に どの点が良いのか? と問われることが正解と申しますか, 時代に取り残された空気を自分の意思で選ぶ意義と申しますか、その問いが大多数であり, その意義が偏愛と成ることを理解したうえで例え 1/100 や 1/200 の確立であろうとも とても素敵だね と共鳴してくれる方々と向き合いたいと心から想えたと共に、なにより “ その ” 品々がどれも見事に上質であったことに衝撃を受けておりましたので、後々の学びで当時の広告や雑誌表現の資料に出逢えた際、それらから新鮮さや美しさよりも時代に取り残された古さを感じたことは、私にとって何も違和感のない至極当然な感情どころか、より愛したいと想える実に実に良いきっかけでございました。

 

 

 



“ それ ” は社会においてきっとデザイナーズヴィンテージという立ち位置なのだと想いますが、表現における方向性や様々な文化と向き合う姿勢ならびに取り入れ方を現実的に品々にて認識すると一概にそのくくりに収めて良いのか悩みつつ、“ 男性の在り方と品質に真摯に向き合う ” という存在の丁度良い形容詞が想いつきませんので引き続き弊店でもデザイナーズヴィンテージとして御提案させて頂いておりますが、この度の新作における一着の物質的な存在感と触れ合うとやはりその立ち位置の複雑さを再確認致しまして、鉄道労働者の世界から拝借した縞模様を極めて活動的・効率的な調和で設計しつつ、特出して古き良き時代の, それこそ効率とはかけ離れた職人技術を真にさりげなく注ぎ込み、王道の設計ながら各所を繊細に調整し、厚手なシャツのような素朴で上質で不思議なほどに軽い綿で仕上げたその一着は、やはり一概にファッションデザイナーによる御品ともクリエイターによる御品とも, 単純なヴィンテージ・ピースともカジュアル・ピースとも言い難く、30年前後以前の空気を漂わせながらも, 仮に雑誌に載っていたとしたらその世界観はきっと時代に取り残された古さを感じさせるのでしょうが、純粋にこれまでと同じく心から胸を張って “ 現在の装いとして是非に ” と御提案させて頂きたいと想える、私にとって複雑であり独特でありながらどうしようもないほどに惹かれる上質な個の在る男性に向けての一着です。

 

 

 

 

 


Newarrival.90s Best Company light cotton jacket.

 

 

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Midsummer propose / Diary736
5.7.2019

弊店は例年において “ 真夏の御提案 ” がほとんど叶ってこなかったという誠に恥ずべき自負がございまして、それは私自身が冷えに弱いなどでそのような装いが不得手である点と、純粋に御提案したいと心から想える品との出逢いが希薄であるという点が理由として挙げられるのですが、先日から続く湿度に伴う過ごしにくい, ある種真夏の太陽よりも過ごし辛さを痛感する, この時期の辛さはお大袈裟でなく体調を崩しかねない、日々を体感致しますと、先日の旅においてこれまでにはない世界観の幅と数と以上な密度にて今期は “ 真夏の御提案 ” が叶いますこと、心から嬉しく想います。

 

 

毎度絶頂的な芸術観点からなる美意識を発揮してくれる “ 織りの専門家 ” 、存在自体はおそらくは定番の枠にて固定されているながら弊店にとっては選ぶという判断が極めて難解でありこれまでにほとんど御提案が叶わなかったため大変に喜ばしくなによりも幸運に想える1900年代初頭の “ 穿く麻 ” 、氏の表現においても特に前衛的であり結果的に現代と繋がることととなったイタリアンモードの王による “ 未熟と成熟 ” 、数年前から弊店を魅了して止まない独善性と品質に対する姿勢と実行力から成る時代に取り残されているようでどうしようもなく惹かれてしまう “ 中毒性 ” 、そして、彼女もまた伝説的なモードの立役者の一人でありながらその芳醇な略歴の中で1年と半分しか存在しなかったがために出逢いを願うことすらも叶わない, 出逢えたことが, そしてこのように御提案が叶ったこと自体が弊店にとって一つの “ 事件である一着 ” 。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

空間で御品と向き合うとこのような編集が叶ったことは 運が良かった以外の何ものでもない と改めて想うほどに私にとって真夏の御提案は難解な, 正直に申しあげますといついかなる旅であろうとも、出逢えることに期待心を寄せていない区分でして、“ 織りの専門家, 穿く麻, 未熟と成熟, 中毒性, 事件である一着 ” の計九着からなる御品と出逢えたことは、仰々しい表現となりますが私にとっては一つの奇跡です。

 

 

 

 

 

Newarrival. Midsummer propose.

 

 

SURR by LAILA 福留

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1 の存在感 / Diary735
3.7.2019

例えばジーンズを小粋にお召しの御客様と交流させて頂いたらすぐさま帰宅してジーンズに履き替えたい衝動にどうしようもなく駆られるほどに、私は影響を受ける際には素直に受けて直情的な想いを巡らせる性分で、自身の中に在る気分は良しにせよ悪しにせよ受け入れるようにしておりまして、昨年にアンバーリングを御提案させて頂いたのも紛れもなくその直情によるもので、かねてより主に繊細なリングを周囲の人々から恐れられる異形の野獣が一輪の薔薇を大切にするがごとく好みの対象としていたものの、これまた前述のジーンズ方式と同じくな偶発的経緯を幾度か経て心が繊細の逆に位置する装飾的リングを求めるように成った末に出逢いが叶い御提案させて頂いた次第だったのですが、その感情は一時的なものではなくアンティーク・ファインジュエリーの取捨選択にもはっきりとした変化を及ぼすことと成りまして、このように直情的過ぎる自身の潜在意識にはやはり腹と頭を抱えますが、ことこの生業に関わることであれば直情も大切である とも考えております。

 

この度の新作群は最古が 1864 年となり、アンティーク・ファインジュエリーに関しましては最新で 1960 年代 ( 注:弊店では 1940 年代以前の御品をアンティーク・ピース、それ以前をヴィンテージ・ピースとして御提案させて頂いておりますが、これらに関しましては “ アンティーク・ファインジュエリー ” という呼称で統一させて頂いております ) となりますが、これまでに御提案させて頂いた幾度かに比べて特に装飾的リングが目に付く印象を私は抱きまして、アンティーク・ファインジュエリーという世界には時に出で立ちの傾向や方向性が近しいものが在りながらも、あくまでそれらは近しいだけで結局のところは全てがそれぞれに異なる無垢な 1 の存在感を有しているのが特色であり現実であり、男性のおける装身具という要素に難しさを感じ, だからこそそれと向き合う意義と価値となによりの面白みを感じる私にとってはこれまでもこれからも独立した存在かつ心と寄り添ってくれる解の一つで、弊店におけるこれまでの幾度かは常に異なり続けていたものの、この度の新作群で装飾的リングが目に付くことと成ったのは喜ばしく、例えば女性的とも捉えられる曲線美の内部に白金とニ十石のダイヤモンドを載せた一つや、男性性が強く宿った形状に三十二石のダイヤモンドを載せたうえで光を集めるための細やかな職人技術が施されたこの度の最大幅を有する一つや、七石のうちの一つがそれはそれは大きいダイヤモンドの大胆な輝きと共にヴィクトリア期らしい装飾の趣意による独創的な立体感をお愉しみ頂ける一つなど、それぞれにおける物質としての華やかな 1 の存在感がケースの中に鎮座しておりまして、それら個の質量は空間全体と対比させた際には 0.1 %以下となるのでしょうが、全体に及ぼす影響はその数値以上に強大ですので、絶望的に華やかさの足りない私がようやく一人前の人間に成れたような錯覚を受けますが、きっとそれらが旅立ったら元の野獣に元通り。読書と空想が好きな父親思いの美しい女性がやってきて人間に戻れる日はいつに成ることやら。

 

 

 



引き続き皆様方の日々が豊かになる何かに成れましたら幸いです。

 

 

SURR by LAILA 福留

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手懐ける / Diary734
2.7.2019

私は傘が心に寄り添わない性分で、鞄以上に可能な限り持ち運びたくないため不自然なほどに濡れるのもいとわない日々を過ごしており、とは言え限界があったためその度に簡易品を購入しては失い続けていたのですが、その繰り返しがあまりにも虚しかったため “ 逆に大きな犠牲を払えば持ち運ぶのではないか ” と想い立ったある晴れた日に手に入れた一本を愛用していたのですが、高度一万メートルで十数時間過ごしてから少し経った先日に知人宅を訪ねた際うっかり置いてきてしまい失意に暮れました。実は以前にも一度同じ意図で手に入れた一本の傘がありそれはタクシーの中へ置き去りにしてしまったのですが、どういうわけかある日自宅の押し入れにそれが在り、心の底から驚く  という夢を知人宅から帰った晩に見まして、都合の良過ぎる自分の潜在意識に腹と頭を抱えた次第です。

 

このように私は元来大変に大変に粗野な人間でして、正直に申しあげましてこの生業に関わること以外の全てが, 例えばシチューのパッケージに書かれたレシピを読まずに作る, 絹豆腐のつもりで木綿豆腐を買うなど、残念な有様で、きっとこの生業に対して私の中に在る考える力が全て注がれているであろうほどに本当に本当に残念な日々を過ごしているのですが、考える力の全てを注ぎ続けようとも経験を積み重ねようとも、この生業では予想や夢想や考察を上回ることばかりが巻き起こり “ 愉しい ” という感情が尽きることはありませんでして、最近におきましても一つのブレスレットが心を愉しく愉しく掻き乱してくれたのです。

それは我々ごときが御提案すること自体が野暮なほどの存在価値を社会的にも歴史的にも既に有し、その立ち位置に甘んじることなく縦横無尽に自由な感性と時に驚くほど遊び心溢れる表現力と実行力を発揮し続ける親愛なるメイカーによる 80 年代初頭の一品で、三つで一列となった輪が十二列連なる全箇所において研ぎ澄まされた形状から生じる摩訶不思議な稼働表情と、貴金属に一切の馴染みがない御方でも無意識的に強い求心力を感じて頂けるほどに厳選された、九つのアルファベットと一つの記号とドットから構成される刻印に紛れもなく相応しい素材表情から、男性に向けて心から御提案したいと想える中でも異質なまでに優雅で麗しい存在に感じられ選ばせて頂いた御品でして、私は “ 優雅さや麗しさが特に強い場合は容易に個と寄り添わない。ゆえに寄り添うことが叶えば唯一無二になる ” とかねてより考察しており、本品は稼働表情や素材表情などの印象面と幅の広さや物質的な質量などの現実面ゆえの優雅さと麗しさを備え、例えば私が身に着けた場合には過度な演出性に感じられたりと、強さだけでは正しい解と成らない, 類まれなる感性によって極地的に研ぎ澄まされ愛情注がれているからこその難しさを有する御品と捉えていたのですが、先日のとある時間に驚くほどに優雅さや麗しさが自然に馴染んだ御姿を拝見させて頂き、大変に興奮してしまった次第です。

 

 

 



その印象を直感的に申しあげますと優雅さや麗しさを “ 手懐ける ” と申しますか、強さを強さとしながらも我がものとして制御しきった様子と申しますか、とにかく予想や夢想や考察とは全くことなる次元の御姿でして、ヴィンテージやアンティークならではの既にそのほとんどに着用例や着こなしの指南書が存在しないからこその, 御人によって異なる視え方の, 千差万別で全てが異なる方向に向かい全てが等しく正しい解と成ってくれる愉しさを認識させて頂いていたにも関わらず、優雅さや麗しさをこのように “ 手懐ける ” 着地点に出逢ったことがありませんでして、心から驚きました。手懐け制御しきる御姿と成ることが稀なのか否かはまだ解っておりませんし、もちろんそうすることだけが本品との向き合い方においての解ではありませんが、この驚きによって改めて装身具で手元を彩ることでの豊かさとなにより Tiffany & Co. の偉大さを再確認させて頂きました。

 

 

 

 

 

early80s Tiffany & Co. silver 925 triple loop brecelet.

 

 

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涙とハンカチ / Diary733
28.6.2019

七石のダイヤモンド, 流線形とサファイヤ, 正統的男性用様式, 大胆な美麗さ, 現代性 etc 。不定期で御提案させて頂いております区分であるアンティーク・ファインジュエリーからの新作群は、先のアンバーリングを筆頭とした装身具としての個の派生から影響を受け、これまでで最も存在感としても現実的な質量としても大胆でデコラティヴな面々が揃うことと成りまして、もちろんのことこれまでの御提案とは異なる品々, 時に近しい要素が在りながらも全く異なる顔立ちやそもそもにおいて全く異なる要素や様式など、に分布しているのですが、それに加えて前回のエントリーにも記しました通りこの度は初めてしっかりと編集させて頂くメイカーのヴィンテージピースも併せて御披露目させて頂いておりまして、同社は弊店にとってこれまた心の底から尊敬し愛し, その上下左右・縦横無尽に飛翔する表現力に感嘆し, 時にとてつもない熱量で発される遊び心に心酔する存在であり、それこそ我々ごときが御提案するもの甚だしいほどの存在価値を社会的にも歴史的にも既に提示している大変に立派なメイカーなのですが、永きに渡る歴史と表現力ゆえに数多の作品を世に発表してきており物質として幾つも存在しているにも関わらず、これまで弊社においてしっかりとした編集が叶わなかったのは引き続き我々の勝手千万な判断基準によるものでして、その刻印を眼にする機会があったとて連れて帰るに至らないたびに幾筋の涙を流し幾度もハンカチを手もみ洗う日々を過ごしながら、時にビールやウイスキーやカラオケで心を奮い立たせつつゆっくりと、一歩一歩進んでこの度の御披露目に至りました。

アンティークだから良い, メイカーだから良い、古い年代の方が良い, この国だから良い、18K だから良い, ダイヤモンドだから良い などの論点で装身具を御提案させて頂いたことは、これまでに無いと私は想っておりまして、いずれの背景にせよ要素にせよ、引き続き皆様方それぞれが有する、それぞれの方向に向かって, いずれも等しく正しく美しい感覚と判断基準に則ったうえで、もし弊店の御提案する装身具の中に相応しい一品がございましたら心の底から真に光栄に想いまして、その時に流れる一筋の涙とそれに伴うハンカチの手もみ洗いは前述と正反対の意味合いとなります。

 

 

 

 

 



Newarrival
Antique fine jewelry.

 

 

 



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70 – 80s Tiffany & Co.

 

 

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手元に関わる装身具 / Diary732
27.6.2019

この度は弊店都合により 11 日間に渡っての御休みを頂戴致しまして、大変に失礼致しました。期間中に幾人様かがドアの前までお越しくださっていたと当マンションの管理人さんから伺いまして、多大な御迷惑をお掛けしてしまったこと、猛省しております。また御問い合わせなどに関しましても順次御返信させて頂いておりますので、御人によってはもう少々御時間を頂かざるを得ませんことお詫び申し上げます。

 

先日の店舗運営の再開より手元を彩る新作群を御披露目させて頂いておりまして、私は以前より装身具の中でも手元に関わる存在を愛しているのですが、それは本当にかなり以前からのことですので最早きっかけを想い出すことが叶わず、しいて挙げるとしたら父から使わなくなった腕時計を譲り受けてからかなぁ といった本当に未成熟な時代からなのですが、どうしてかは分からないまま変わらぬ熱量でそれらを愛していたところ、確か昨年頃だったでしょうかとある読み物で “ 人の一生で自分が一番視る自身の身体の部位は手元だ ” といった記載を眼にした時、手元に関わる装身具を訳もなく愛してきた自分が私の中で腑に落ちました。

人の手は本当に美しい存在ではないでしょうか。美しさの概念は人によって異なることと想いますが、私はどんな手もそれぞれの方向に向かって, それぞれに等しい強さで美しいと感じます。優しい手, 綺麗な手, 力強い手, 儚い手, 枯れた手など、どれもが純粋に強烈に美しく、それらの所作には時に言葉に勝る説得力と表情に勝る表現力があるように想い、そんな手元と調和する繊細であったり, 大胆であったり, 無口であったり, 多弁であったり, 雄々しかったりといった装身具を目の当たりにすると、勝手ながら心から豊かな心持ちになります。

 

この度の新作群は 1864 年から 1980 年代までに分布しており、初めてしっかりと編集させて頂くメイカーピースの御用意も叶いました。繊細な品, 大胆な品, 無口な品, 多弁な品, 雄々しい品など存在としての着地点は様々ございますので、もし僅かでも御興味頂けましたら是非にと想います。誤解を恐れずに申しあげますと手元に限らず装身具の類はお手持ちになくとも生活において困ることきっと無いことと想いますが、しかしながらそれら装身具が在ることで得られる心の豊かさは何とも比べられず何でも測ることができないものである と信じて。

 

 

 

 

 

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Antique fine jewelry and vintage maker jewelry.

 

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ある日は / Diary731
12.6.2019

ジャケット、香水、充電器、Wifi、水、腕時計、ブレスレット、書類、ロッテアーモンドチョコレートと共に街を。

 

 

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鞄を終わらせる鞄 / Diary730
11.6.2019

ミリタリーやワークの区分でも同じくですが、何かを製作するうえで存在する趣意に対する追求心や深刻性が強ければ強いほど、注がれる要素や配慮に強烈に無垢で美しい存在感が備わると感じているのですが、ミリタリーの趣意軸が “ 生きるため ” であったりワークが “ 働くため ” だとして、例えば “ 救うため ” という趣意軸があり、それを踏まえて最上の職人技術と感性が創り上げた物質があったとしたら、私はどういう感情を抱くのであろうか? とかねてより考えていたわけではありませんが、それはそれは豊かで忘れ得ぬ体感でした。

 

これまた様々な側面を持つイタリアにおいて、その一つである小さな小さな, 御伽噺かのように愛くるしい街のとある空間にて熟成された紳士より譲り受けた一つの鞄は、従来であれば美術館や博物館などのガラスを隔てた環境が相応しく、極々稀に出逢えたとて状態や実用性などに対する評価を踏まえると我々にとって現実的ではないがために、出逢いを求めるもののそれを願うことに虚無感を抱くほどの存在なのですが、私の腕時計を何故か気に入ってくれている紳士にとって特に秘蔵であった約 80 年前に一人の医者による個人発注品であり、現代よりも往診の機会が多かったために当時のその医者にとっての利便性, 実用性に対して極地的に真摯に向き合って設計され、結果的に今を活きる私たち, 特に男性にとって馴染みの浅い形状に仕上がったその鞄を、私は訳あって数時間ほど ( 使ってみたいという想いが無かったと言えば嘘になりますが、使わざるを得なかったのも事実です ) 活用させて頂いた時にふと、例えばペットボトルを立てて収納できたり, 小分けの香水瓶が特殊仕切りに収められたり, 歩きながらでも好物のロッテアーモンドチョコレートが取り出せたり, 畳んだジャケットが楽に収納できたり, 地面にそのまま置いても問題なかったり, 鍵をかけられたり等の驚異的な利便性と実用性と、何よりそれを手にして歩いているという事実から得られる心の豊かさを体感したことによって、救うための趣意軸があり、それを踏まえて最上の職人技術と感性が創り上げた物質が存在するという現実と、これが私の相棒に成ることはないという現実と、これを貴方様にとっての “ 鞄を終わらせる鞄 ” として御推奨するという現実が頭を錯綜し、うっかりジェラートを食べ忘れるところでしたが、なんとか空港で食べることができ、甘さと苦さが混ざり合うこの味もまた鳴々一つの人生か と独り想った次第です。

 

 

 




 

 

 

 

 

40s Hermes personal order doctor bag

実用品として是非に。

 

 

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0614 – 0624 / Diary729
9.6.2019

いつも御愛顧くださり、ありがとうございます。弊店は都合により 6/14 ( 金 ) から 6/24 ( 月 ) までの期間、店舗運営を御休みとさせて頂きます。それに伴い期間中に御注文頂きました ONLINE の御配送は 6/25 ( 火 ) 意向の御手続きとなり、メールなどの御問い合わせに関しましても御答えが叶う状況と叶わない状況が予想されますこと、大変に恐れ入りますが御容赦頂戴できますことをお願い申しあげます。

勝手申しあげまして、大変に申し訳ございません。6/25 ( 火 ) 12:00 より通常運営が再開と成りますので、その暁には失われる 11 日間を補ってなお有り余るほどの編集・御提案が叶うよう孜孜忽忽と臨ませて頂きます。

 

 

 

引き続きの御愛顧を心より御願い申し上げます。

 

 

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趣意 / Diary728
7.6.2019

品質と世界観に対する嗜好をこれでもかと詰め込んだ30年前の綿のカーディガン、着飾るためではなく働くためという無垢な目的が結果的に着飾るに値することと成った70年前の起毛綿のトラウザー、ほんのささやかな異文化要素 ( その判断と部位に愕然 ) によってモードと日常の両面を現わした50年前のシルクのシャツ、とある医師の要望を具現化した80年前の革の鞄、など。この度の新作では様々な方向性で等しく濃密な ” 趣意 ” にまつわる品々を編集させて頂きました。
 

 

 


90s Best Company / “ スタイル ”

 

 


50s French work /個人愛注いでます

 

 

20s France / 美意識

 

 


70s Yves saint Laurent rive gauche homme / “ ワークシャツ ”

 

 


40s Hermes / 個人発注品

 

 

 

 

 

Newarrival / 趣意

御興味頂けましたら是非にと想います。

 

 

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騒めき / Diary727
5.6.2019

私自身が品そのものや御客様方との交流にて強い影響を受けるという性質が主たる理由ではありますが、御陰様で綿のテーラードジャケットを着るという行為そのもの, 着るという選択肢が “ 在る ” ということ自体に強い愉しさを感じ、改めてこの生業はなんと有り難いものであろうかと想いまして、様々な襟の形状やポケットの構築性, ベンツ有り無しといった各所の部位に秘められた意思の発信はどれも装うという根本的な愉しさを高い純度にて表現してくれますが、こと綿のテーラードジャケットに関しましては素材の表情, 細やかで素朴なそれらの優しく乾いた表情に一層の説得力を感じるのですが、この度の新作に在ります一着に対して密やかに抱いていた、それらを踏まえたうえでも特に問題児かもしれないという直感はやはり紛れもない確信に変わりまして、大いなる心地良い心の騒めきを独り胸に秘めております。純白であるという時点で既に一つの極地的な独善性にも関わらず、それを頭に過ぎらせないほどの要素を集約させたその出で立ちはもちろん特別ではあるものの、それ以上にこれまでの感覚や判断基準が心地良く騒めくような特異性を秘めているのです。

 

 

 

と、続いて特異性に関して綴っておりましたが 446 字まとめたところで一服した後、思い立って全て消去致しました。題目と致しましては仕立て文化における主に 1940 年代以前の “ 袖の付け方 ” と “ フランスにおける男性性の美意識表現 ” と この一着に秘められた “ とある融合性 ” が在るのですが、それによる心地良い心の騒めきは文字からではなく実物からの物質的な印象を皮切りに抱いて頂きたいと、ふと強く想った次第です。現段階で不肖な私が抱いている印象とは全く異なる着地点があるのではないかという予感を抱きつつ、いくら千差万別とは言えどこまで予想外な姿を魅せてくれるのであろうという未知への畏怖も抱きつつ、このような現代社会の装いにおける異物的でありながら有意義な存在感、捉えきれない不確定な予感でありながら高ぶる感情を抱かせてくれるこれらヴィンテージ / アンティークという世界は、引き続きなかなかどうして蠱惑的であると、独り口角を上げながら当エントリーを閉めさせて頂きます。

 

 

 

 

 



 

 

 


30s Belle Jardiniere double-breasted white cotton summer tailored

 

 

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Je te veux / Diary726
30.5.2019

ささやかな勝手な願いの一つに “ テーラードジャケットを沢山の御方に御愉しみ頂きたい ” がありまして、一個人的な印象で恐縮ながら日常的に, 日常的でないものの布陣の一つにされている方とされていない方がはっきりと分かれるように感じており、それは SURR 設立から現在に至ってなお変わることがございませんで、男性における 不変中の不変 という表現がこれでもかと似合う存在でありながらも、これまた私のささやかな癖である行き交う人々を眺めていた ( in Japan) 時にふと、テーラードジャケットのような男性における不変的な装いの方が “ 今 ” は街中で際立つのではないか?という想いが去来し、とても不思議かつなんだか愉快な気分に独りで成った瞬間がございまして、季節を問わず時流を問わず不変中の不変を纏う愉しさを直線的に実感でき、季節に応じて時流に応じて細やかに, 時に大胆に変貌を遂げるそれぞれが常に不変である意義を示し続けるテーラードジャケットは、やはり男性における数少ない男性としての存在意義を具現化した存在で、基本的にモードは, ファッションは女性のためのものと考える私にとってテーラードジャケットに袖を通した際に湧き上がる “ 男性として命を受けた喜び ” を共有させて頂きたく 引き続き僅かでも御興味頂けましたら是非に を胸に、僭越ながら今夏の御提案は純白ないし乳白の綿でございます。

 

 

 




幾つかの時代, 背景, 目的性に分布しながらいずれも夏季に羽織ることを目的として産まれた品々は、皆様方にどのような感情にて御査収頂けるのか、初めて KARIM HADJAB や Antique fine jewelry を御披露目したあの時のように心躍りつつ正直に申しあげましてどこか不安でもある自分が居り、本品らに関しましては私も街中などで着こなし例を眼にした機会が少なく、そもそも街中などで眼にする可能性が低いであろうと想われるそれぞれに異なるながら等しく “ 品位溢れるえぐみ ” が極端に秘められた品々ですのでやはり妄想・夢想が叶いませんが、それと同時に皆様方との化学反応の具現, 御人によってきっとやはり異なるであろう千差万別で全てが正しい御姿を陰ながら拝見できる瞬間を心の底から心待ちにしている素直な自分も居ります。

 

 

 

 

 

Newarrival,1930 – 1999s White cotton summer tailored.

Je Te Veux の旋律のように不変的で、足が躍るような爽やかと共に明確な説得力を御愉しみ頂けますことを願って、これからマツモトキヨシに行ってまいります。

 

 

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