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二十四節気の雨水を越えて啓蟄の季節となり雪解けから鳥や虫たちが春のために動き始めたので日中だいぶと暖かくなってきてSURRでもやはり一年を通じて特に心地良いと思わずにはいられない窓大全開期がやってきましたが、となるとイコール花粉の季節。ということで今年も店頭でお辛かったりされましたらお気軽にお申しつけ下さいませね、即座に閉めますので窓。
ものぐさであり諸々を削る方が心身に合うので着る服も減らせるにこしたことはないタイプのためふと暖かったりすると嬉しくなってアウターを排除したくなるのですが、往々にして帰り道で凍えるはめになるのでまだまだ我慢。3月初旬の15℃前後は陽がないなどの条件と時間帯によってはシンプルな冬の体感でシンプルに風邪ひいちゃいますから、まぁ皆さまは大丈夫かと思いますが一応お気をつけくださいませね。でもやっぱりアウターを排除したくなるんだよなぁーって言うか大好きなセーターONLYのすっきりスタイルがしたいんだよなー早く。だから条件が整った日差しの心地良い日中のSURRとか本当に最高なのよ、窓大全開でも寒くなくてセーターONLYで超気持ち良くってさ。
嬉しいなぁ、スプリングニット。

好きだなぁ、レザーエルボーパッチ。

好きだなぁ、サドルスリーヴ。

特に古い個体だなぁ、ざっくりボンバーシルエット。

歴代一位だろうなぁ、このMissoni Sport。

マジ稀有過ぎるなぁ、ピュアカシミアジッパーフーディーって。

美しい時代だよなぁ、ほぼ見えないロゴ。

これぞだよなぁ、最初期クリエイション。

New Vintage Makers & Designers Spring Knit Selection
今年はトップクオリティメーカーだけでなく結果的にデザイナーズプロダクトもしっかりと揃えることができましたので個人的には良い意味で褒め言葉として変な個体が様々あって嬉しいです。スプリングカシミア,カシミアシルク,カシミアコットン,メリノウール,ピュアコットンなどなど、引き続き“え、春にセーター着るの?”や“春にウールとかカシミア?”という御方もおられることと思いますが、引き続き曇り無き目にて“ええ!是非に”とお答えさせてください。次のフェイズはサマーセーターですがそれはまだまだ先になりますので引き続きその時々の旬を楽しみましょうぞ。
SURR 福留
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トーマス・マイヤーによるBottega Venetaの説明は過去のDiaryで触れていますので、今回は割愛します。 最近は暖かい日が続いていますね、春は例年通りシャツを多用することになりそうだな、と感じています。 シャツは着たいけれど、去年とは少し違うアプローチが欲しいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。 そこで今回は、コットン×シルクのシャツジャケットをご紹介します。




New 2008SS Bottega Veneta by Tomas Maier Cotton-Silk shirt jacket
シルク100%ですと、どうしても少し気を遣ってしまう部分があるかと思いますが、コットンがブレンドされることで程よく耐久性が増し、よりデイリーに取り入れていただきやすいかと思います。 また、シャツジャケットという位置付けですので、シャツとしてはもちろん、ライトアウターとしてもお使いいただけますし、季節の変わり目にさっと羽織れる一枚として、重宝していただけると思います。

新しいアプローチをお探しの方は是非に
SURR 古川
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スーツスタイルでヴィンテージやアンティークを取り扱いというコンセプトを休止し勉強しようとカジュアルと向き合い、それまで私的に好きだったものの仕事では一切穿いていなかったジーンズを穿いてSURRに居るようになってから数年経ちますが、今私は自分でも信じられないほどにヨーロピアン・ヴィンテージリーヴァイスにどハマりしています、なんなんだ というくらい。トリガーは元々いつか欲しいなと長年薄ぼんやりと思っていたものの特段積極的に探すというわけではなく、でもふとした機会に出逢えたフレンチリーヴァイスのブラックジーンズ。よしよし目的達成、はてさてどれくらいのワードローヴになるかな?と気楽に向き合ってみたらまぁ大変、今では週のほとんど登場するメインメンバーになってしまいました。
私はかねてよりヴィンテージリーヴァイスのジーンズと例えばバブアーのINETRNATIONALとかフレンチワークジャケットとかヴィンテージレザージャケットとかを絶対に組み合わせなかったんです。理由は自分にとってそれらの属性が同じオリジンヴィンテージで、言ってしまえばリーヴァイスのデニムジャケット×リーヴァイスのジーンズや上下Hermes hommeみたいなもので世界観が同じもの同士のセットアップという組み合わせを自分自身では頑なにしたくなかったから、昔からずぅっと。でもフレンチリーヴァイスのブラックジーンズはバブアーともフレンチワークともレザージャケットとも無理なく組み合わせることができました、何故ならヴィンテージリーヴァイスであるもののどこかフレンチ特有のファッションの香り,自然体な御洒落感が漂ってくれるから。正直に言って何がどう違うのかを仔細知らないので滅茶苦茶に着まくった野生の勘みたいなものなのですが、しかしながらMADE IN FRANCEと刻まれているのは事実だし糸も染料もパターンも本国MADE IN USAのそれと同じかというと違うはず。その点がこれまでの私の見識を優しく力強く覆してくれ、ファッションの楽しさをアップデートしてくれたのです。
ということで例によってヨーロッパ各地のコレクターに協力を仰ぎ例によってひっそりとヨーロピアン・ヴィンテージリーヴァイスをセレクションしましたので御興味頂けましたら宜しくお願い致します。
ちなみにヨーロピアン・ヴィンテージリーヴァイスと言っても本国MADE IN USA企画をヨーロッパ目線で踏襲したクリエイションと、それらを踏襲しないゼロベースからのクリエイションがあるのですが、後者は数えられるくらいながらこれまでに弊店でも御提案してきました。今回のセレクションにも幸運ながら二着のみあるのですが変で最高なんだ、これがまた。





競合他社のアチラ宜しくなワークカルチャー感満載のハーフコートカバーオール設計のこちらは明らかなるライトオンスの生地にヨーロピアンオリジナルの設計や意匠と本国のパーツが入り混じる良い意味でカオティックな世界観。これらは後のLevis RedやMADE&CRAFTEDの母体でして、その時代になるとパーツなども本国と区分けされるのでこの混沌感とユニーク感はマッチングはこのクリエイション背景,この時代ならでは、私はなぜだか愛らしさを色濃く感じてしまいます。このプロダクトデザインとして明らかなる本国との差異は多角的な近代リーヴァイスなら理解できますがこちらはしっかりとヴィンテージな1982SSクリエイション、楽しい。シルエットやスタイルも当然ながら既存のヴィンテージリーヴァイスと全然違くてファッションの風が吹きます。





はい出ました何これー。上のは創造的ながらデニム素材なので合点が行きますがこれはピケだしシャツにしてはジャケットとコートの中間みたいな不可思議なプロダクトバランスだし裾のロゴはLとVとUだけなんかデカいし1997AWコレクションって言われてもーって感じでもう“ゼロベースのヨーロピアンリーヴァイスです”とかうんぬん抜きにして単純に面白い、そしてただ癖と個性があるのではなくファッションの在り方としてしっかり成り立っている、だから単純に格好良い。こういう優れたヴィンテージプロダクトには本当に癒されます、あとシンプルにホワイトトーンのピケがめっちゃ好きなんです私は。あとXLサイズ表記ってのも幸運なんだろうなぁ、オーセンティックブランド特有の素直なサイズバランスなので単純に大きいんですよね、それが良き。

New 1982SS&1996AW Italy Creation Levis
引き続き面白いヴィンテージを通じて2026年のカジュアルを楽しみましょう。
SURR 福留
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70s Levis 66前期 505と90s Armani Jeans work-style shith。ほんの少しだけ近い。でも、基本的には遠い文脈にある。 私自身、所有しているデニムパンツはほとんどリーバイスなんですよね、デザイナーズとのミックスが丁度いいというか、心地いいというか。 なので、今回はこちらの2着を使った3スタイル。



店頭にあるBottegaのジャケット。締まりがほしかったので、シャツのボタンは全締め、ネクタイ巻いてもいいし、大きめのバッグとか合いそうですね。

ポイントはポケットに付けたブローチ。ただ羽織ったって思われたくなく、少しのこだわりを残したくて。

最後は全身デニム。なんかいい古さだけ残って好きです。何履こうってワクワクさせてくれます。
デニム地の衣類は他にもご用意がございます、ご自身のお好みの色味、合うサイズを是非お探しに来てください。
SURR 古川
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この設立直後に紙面を飾った広告の言葉に沿って徐々に認知を広げ1980年代には多数の顧客を抱えるようになったもののその後の販売戦略によってロゴを装飾として押し出してから低迷し経営難に陥った当時のBottega Venetaを救ったのはトーマス・マイヤーという一人のドイツ人ファッションデザイナーでした。
Sonia RykielやHermesといった名だたる名門で経験を詰んだ彼がトム・フォードからの命を受けて就任したのは2001年のこと、元々は名が現す通りVeneta(イタリアのヴェネト州)のBottega(職人工房)という存在だった同ブランドを在るべき姿に戻すべく躍進し、装飾ロゴの廃止だけでなく設立直後の広告と創始者考案のイントレ・チャートを再象徴化やファインジュエリー,ファニチャー,テーブルウェア,フレングランスなどといった分野に進出しブランドの在り方を拡充、2006年には職人の養成学校を開校しイタリアの財産でありボッテガの基盤である職人技術の伝統を永遠に守る取り組みを行っています。
最上質な素材,卓越した職人技術,現代的な機能性,時代を越えるデザイン。以上の4つを哲学とした彼が2006SSから始動したのがBottega Venetaにおけるメンズのプレタポルテクリエイション。後年のダニエル・リーやマチュー・ブレイジーによって一層の人気を博すBottega Venetaのメンズクリエイションですが発起人はトーマス・マイヤーで彼は十七年間という長い時間をかけてイタリアの財産であるヴェネト州の職人工房という土壌を耕し続けたのです。


2007SS


2008SS


2008AW


2009SS


2010AW
これよりSURRでもトーマス・マイヤーによるBottega Venetaのメンズクリエイションを可能な限り遡ってひっそりと御提案致します。Sonia Rykielで培ったメンズの世界とHermesで培ったウィメンズの世界、それにマイヤーの独特なスタイル哲学と色彩哲学がマリアージュしたうえでBottega Venetaという職人至上原理に則って産み出されたファッションの世界観、現代の目線で捉えてもはっきり言ってかなりかなり独特で堪りません。良い意味で近代の同ブランドとも異なりますが皆様方でしたらそこに潜む源流性を感じ取って頂けることと存じますのでその他のモードカルチャーと同じく良い意味で直感的に向き合って頂けましたら幸いです。

New 2007-2010s Bottega Veneta by Tomas Maier Selection
“When your own initials are enough” 自分のイニシャルだけで充分。
SURR 福留
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弊店が御提案するヴィンテージ区分のうちオリジンヴィンテージとデザイナーズヴィンテージ、前者にはフレンチワークもアメリカンジーンズもミリタリーも含まれて、いわゆる70年代から日本にも存在したヴィンテージ(古着と言った方が正しいですかね)カルチャーを指しまして服飾史やモードカルチャーにおいての原点的要素性が色濃いことから勝手ながらオリジンという冠にて区別しています。後者はそのままですね、デザイナーによるクリエイション。前者は以前はヨーロピアンカルチャーはほとんど皆無だったとはいえかねてより日本にもありましたし欧米諸国ではより一層確固たる地位を築いていたのは御周知の通り、かつ文化の振り幅も広いし歴史も長くて流石に滅多に出逢えなくなったものの100年前なんてザラに存在しますから。対して後者はメンズクリエイションとなると最古でも60年代となりますのでオリジンに比べるとどうしても若いです、がもちろん60年代以降に一挙に発展した世界観と勢いと天才・鬼才・奇人それぞれの目線による創造性は圧倒的な求心力ですから、幾つかのヴィンテージ区分がある弊店の主軸は何かと問われたらやはりデザイナーズヴィンテージです。
でも私はオリジンもデザイナーズと同等に好きよ、とは言えそこまで深掘りも深追いもするきっかけが無かったし教えてくれる人も居なかったし憧れる人もいなかったですが自分なりに楽しんできました、オリジンヴィンテージ。で、思うのですがオリジンの存在価値がとっても“難しく”なっているなぁ…と、まぁ単純に古い個体だとほぼ絶滅危惧種なので言うまでもなく貴重なのですが、それを踏まえたとしても“難しく”なっているなぁ…と思うのですよ。でも普通に現代の目線で楽しむファッションとして抜群に格好良いプロダクトは格好良いので正面から素直にフラットに向き合って楽しみたいのですが、それがなかなかどうして叶わないヴィンテージカルチャーの時代になってしまったなぁ、と。
だから探していないと言ったら変な言い方になってしまうのですが、そうなんです。だからこそ出逢える時は出逢えるので、この50年代フランスのダブルブレストのバイカージャケットは驚きました。文化としても世界規模で芽吹いたばかりの時代におけるバイカープロダクトで良い意味で普遍的なスタイルながらしっかりと濃密にFrench、こんな個体見たことがありませんし50s USや50s UKは想像したことも遭遇したこともありますが50s Frenchの存在は想像も遭遇も皆無でした。しっかりとバイカーですべからく男らしいのですがポケットの意匠性やシルエットバランスがやはり“さすがモードの本国”な洗練性で、ウエストベルトも切れていないしリアルファーの着脱式付け襟もリアルムートンの着脱式ライニングベストも完備と、もう最高過ぎる。コンディションはヴィンテージの風格ながら十分に綺麗で、やはり革質には圧倒されます。正面から素直にフラットに向き合って楽しみたいオリジンヴィンテージの真髄が詰まりまくりです。





そんで私ごとなのですが、もういつ買ったか忘れてしまったMYバディことBarbourのINTERNATIONAL SUITS、もう15年?とか毎年着ているのですが去年末から今年にかけてなんだかやたらめったら着たくなってしまって、こんな熱量になったのはここ15年とかでも初めてだったのでちょっと不思議なくらいなのですが、眠くないなら眠くなるまで寝ない派なので気が向くままに着たろうじゃないか と思ったら最近はほぼ毎日に近しく週四やら週五やらで公私問わず羽織っています、今も羽織りながら書いているし先日の法要にも着て行きたくなりましたが施主なので流石に我慢しました。だって格好良いんだもの、そしてとにかくとにかく機能性が抜群なんだもの。超格好良いと思えて機能性が自分と超マッチしているって否定材料無さすぎじゃない?はてさてこの気分はいつまで続くことやら、まぁこれは間違いなく時代の気分というやつなので存分に享受しますよ。
ということでINTERNATIONAL SUITSのアレンジ個体であり短い期間で廃盤となってしまったモデル,BEACON JACKETへの愛もひとしお。INTERNATIONALとの大きな違いは同時代だと胸元に付くパッチが存在しない点、襟裏がコーデュロイからレザーに変更されている点、そして最大要因はライトウェイトの生地に変更されている点です。土台となるスタイルはほとんどそのままINTERNATIONALなのですがこの三つの変更要素性はデカくて、ミニマム感もレザーアクセントも軽い生地感の柔らかなファッション性も格好良過ぎる。バブアーは元々港町の小さなメーカーだったので初期時代は灯台を表すBEACONの文字と灯台のイラストが記されていたのでそれを想起させるモデル,BEACON JACKETに存在価値を深読みせずにはいられないのですがなぜ短期間で廃盤になってしまったのだろうか、2000年初頭のクリエイションリニューアルを機に整理されてしまったのだろうか、そして改めてINTERNATIONALを台頭させたかったのだろうか。いずれにせよBEACON JACKETが早々と廃盤になったことで自ずと希少性が高まり御提案の機会が極端に少なくなってしまったことは残念な限り。

New 50s French double breasted leather biker jacket & 1998s Barbour “BEACON JACKET”
超絶怒涛の余談ですが今しがたふと思い立ってGoogleでBarbourと検索したらサジェストに“流行りすぎ”と出ました。流行り過ぎているらしいです!バブアー!
以上、新作群から抜粋の二着のオリジンヴィンテージでした。
SURR 福留
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2026年も気づけば1ヶ月半が経ち、年明けから山に登ったり、朝まで飲み明かしたり、長く聴いてきたアーティストのライブに足を運んだりと、振り返るととても充実した良いスタートを切れたと感じています。一方で、洋服はなかなか買えていないのですが、「こんなものが欲しい」というイメージはいくつかあり、あとはタイミング次第かなと思っています。 その中のひとつがニットポロです。ほどよく厚みがあり、さりげない個性はありつつも、あくまでシンプルなものに惹かれています。そんな中、まさに「これだ」と思える一着が弊店にあり、それをきっかけに改めてポロシャツの魅力を感じました。今回は、そちらをご紹介いたします。



ワンボタンのデザインに目が行きがちですが、実はこのやや大きめに設計された襟も、大きな魅力のひとつです。主張しすぎることはありませんが、着用した際に自然と存在感があり、全体のバランスを整えてくれます。 ボタンを大胆に開け、襟を立てるようにしてアウターの中に重ねるスタイルもおすすめで、首元に程よいボリュームと変化が生まれ、いつもの着こなしにさりげないアクセントを加えてくれますし、出番の多いアウターの気分を変えたいときのアレンジとしても取り入れやすいかなと思います。

春先の提案として、テーラードジャケットのインナーに取り入れるのもかなりおすすめです。程よく力の抜けた表情が加わり、ドレススタイルの中に自然な抜け感を演出してくれます。ドレスの中にある抜け感っていいですよね、その役割を過不足なく担ってくれる一着だと思います。
まだまだ寒いけど春物も気になるって方にオススメですよ。
SURR 古川
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サルトリア工房“LONDON HOUSE”出身で1930年代に考案したアンコンストラクテッド構築によって英国様式であったイタリアの仕立てにナポリ様式という独自性を付与し、結果的にそれが新たな文化となった世界三代仕立てブランドの一つでありその中で最も小規模アトリエゆえの希少性で知られるアットリーニ。弊店はそんなアットリーニを仕立て=テーラー=サルトリアの文化における最高位として認識し尊敬し憧れて続けてきました。

“人間の身体は不完全であるからこそ不完全な服を仕立てるのが優れたサルト”という哲学によって30年代にアンコンストラクテッドを考案した初代アットリーニであるヴィンツェンツォさん、非構築的手法による構築という禅問答のような技術力は全てを手縫いで仕上げることでも知られ、ハンギングの状態では従来のシルエットが出ないため本来では生じない箇所に皺が寄り浮かない箇所が浮くという現象が視認できるのですがそれで正解であり、身体を包むと全てが解消され驚くほどに軽やかで滑らかな,寝られるほどの着心地を産み出すことで世界中の仕立てを愛する人々を熱狂させてきました。
そのアットリーニによるナポリ様式のサルトリア文化はそれこそ弊店がこれまでに何度か言葉や文字にしてきた幾つかと同じく“わざわざ我々が御提案するものではない”=既に絶対的な存在であることは一ミリも疑いようがありませんし、餅は餅屋理論でいったら特級ですし、弊店を御愛顧くださる中にはその文化におけるスペシャリストも多数いてくださいますし掘り下げの興味深さもそれゆえの独特さも尋常ではありません。それがサルト最高位のアットリーニとなると特級度合いも興味深さも独特さもとにかく尋常ならざるもので真正面から向き合うと骨の髄まで魅了され抜け出せません、きっと身に付ける様々も生き方も所作も立ち居振る舞いも必然的に決まってくると思います。
そんな真面目で絶対的な文化に触れると弊店が自分がいかに不良であるか、服飾史を積み重ねてきたファッションデザイナー達がいかに不良であるかを改めて認識するのです。もちろんここでの不良という言葉はネガティヴなものではなく、歴代のファッションデザイナー達はそれら仕立ての文化もしっかりと学んで理解したうえで時に変えたり時に壊したりしていましたので、それは適材適所であり適者生存でしっかりと棲み分けできている文化の違いでありいずれも正解で正義であると改めて思います。
元々スーツスタイルONLYだったこともあって敬愛していましたが、とあるファッションデザイナーとの秘密裏な繋がりを知ってから一層好きになり憧れにまで昇華したアットリーニ、11年前に一着だけ御提案して以来となりますが今のような時代だからこそ改めて不良の立場で御提案したく僭越ながらセレクション致しました。






ヴァージンウール,フランネルウール,ピュアコットン,ピュアシルク,カシミア×コットン、90年代から2000年初頭まで分布した“Sartoria” Attoliniの仕立ては素材感のみならず色調もサイズ感もシルエットバランスも様々。きっと真正面から向き合う際にはフィッティングやインナーやサイズ感などなどに様々な慣習,時にマナー,時に決まりごとがあることと思いますが、きっと弊店は勝手ながらそれらを認識したうえで皆様方が楽しいと思って頂けるか否かを最優先にさせて頂くことになるであろうと想像しています。もしかしたらそれはサルトと真正面から向き合う人々にとっては非常識かもしれない、もしかしたらヴィンツェンツォさんもその息子で現当主であるチェザレさんも怒るかもしれない。でも弊店は真正面から不良なのでファッションは自由であるべきものでファッションは楽しいと感じられるものであることを優先し、北青山の裏路地のマンションの一室でヴィンテージ・アットリーニをひっそりと御提案しようと思います。

New “Sartoria” Attolini Selection
普通にテーラードジャケットをサラッと羽織っている方が目立つという楽しい楽しい時代になって少し経ちますね。弊店にとって欠かせない要素の一つであるテーラードジャケットにアットリーニ一族というNEWメンバーが追加です。
SURR 福留
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春物が少しずつ気になり始める季節ではありますが、朝晩の冷え込みや日によって変わる気温を考えると、まだまだアウターを手放せないという方も多いのではないでしょうか。実際、私自身も含め、今の時期は「春らしさ」と「防寒性」のどちらも妥協したくないと感じている方が多いように思います。 そこで今回は、インナーを調節することで冬から春先まで長く着用でき、オンタイムで即戦力として活躍してくれるハーフコートをご紹介いたします。



ピエール・カルダンの中でも、特に実験的なアプローチが際立ち、デザイン性の高さが魅力となっている「ESPACE」(エスパス)というラインのデザインハーフコート。随所に前衛性を感じさせながらも、可変的な首元の仕様は決してやり過ぎた印象はなく、日常のスタイリングにも自然に取り入れやすいバランスで、シルエットはカジュアルに寄り過ぎることなく、すっきりとスタイリッシュで、どこかドレッシーな雰囲気も感じました。また、ライニングには軽量なパデッドを採用しており、寒暖差の大きい春先の不安定な気温にも柔軟に対応してくれる点も魅力です。

今の時期のインナーには、カシミヤの上にカシミヤを重ねる、いわゆる“カシミヤONカシミヤ”のレイヤードを取り入れています。最近はほとんどこの組み合わせばかりで、完成度の高い着心地で、肌に直接触れてもストレスがなく、柔らかさと軽さがありながら、保温性も申し分なく、シンプルに言ってしまえばとにかく暖かいのが魅力です。 今の時期によく耳にするヒートテックなどの機能性インナーも、防寒性という点では非常に優れていると思いますが、個人的には一枚で見せることのできる「魅せられるインナー」を選びたいと考えています。アウターを脱いだ際や、レイヤードの隙間から覗いたときにも様になるインナーの方が、スタイリング全体の完成度を高めてくれるように感じます。

個人的には、春先になると自然とシャツを手に取る機会が増え、つい出番が多くなってしまいます。軽やかさがありながらも、きちんとした印象を与えてくれるシャツは、季節の変わり目のスタイリングにおいて欠かせない存在だと感じています。昨年は、サックスブルーのシャツを探している方を店頭でも多く見かけましたし、各コレクションや街中でも目にする機会が多かったように思います。 今年はそこから少し気分を変えて、トーンを抑えたラベンダーカラーなどを選ぶのも良いのではないかと感じています。淡い色味でありながら、ほんのりと個性があり、春らしさも程よく演出してくれる点が魅力です。襟元をラフに開けてみたり、アウターやニットの袖口からあえてシャツの袖を覗かせたりと、着こなし次第で表情が大きく変わるのもシャツの楽しさのひとつ。細かなバランスを意識することで、スタイリング全体に奥行きが生まれ、春先ならではの装いを存分に楽しめると思います。
気になりましたら是非に。
SURR 古川
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“フレンチワークウェアにおける最象徴” そう言って差し支えないのでしょうか?どうなのでしょうか?私はかねてよりそう思っているのですが、モールスキンジャケット。ファッションの嗜好もスタイルの思考も様々で然るべきだからこそ時と場合と時代と気分において推移するのは必然だしなんだったら気分がちょっとずつ変化して装いの心持ちも同じく変化するのって楽しいじゃん良いじゃんと思うのですが、その度に思うのが“なんだかんだ帰結するプロダクト”ってあるよなって、そしてそれがこのモールスキンジャケットであったりそこから発想を得た別の名作であったり。まぁ後者も含めると現代装いのほとんどが含まれちゃいますけどね、ハッハッハッ。まぁいずれにせよ完成された良い服というのは良いものです、50年代個体特有の個性に奇跡的に成立しているアートリペアの圧倒的な求心力は言うまでもなくね。



セイリングカルチャーからのインスパイアを得たお国柄満載なイタリークリエイション。独特な軽やかさ,いや重くなさ?なんとも不可思議な重力の感じさせ方に良き時代性を感じさせるマルチポケットのプロダクトデザイン感、フンワリかつモッタリとしたドレープと全てにおいてモダンの可能性を予感させてくれます。シンプルに良い一着だとシンプルに思いました。



スポーツジャケット型と思わせて胸ポケット付きでテーラードジャケットのスタイルバランスという相も変わらず“読めない”ミウッチャさんのファッション哲学でこのバランスは初めて出逢いました、そんで1995-1997sのメンズ最初期ピリオド と。でもね私はもう逆に驚かなくなりましたよって言ったら変な物言いですが、自分なりに真摯にVintage PRADA Uomoのファーストラインに向き合い続けることでいかに彼女の世界観が高度過ぎる成熟具合から始まったかをこれまでビシバシと容赦なく実感してきましたから。最初期ピリオドの時点でシルエットバランス及びスタイル提案の軸がない自由型だし独創度合いもクリエイション目線も完成され尽くしていたし ということでそれ以降って最初期ピリオドのアレンジであったり再解釈であったりREテイクの連続じゃない?と思っても致し方ないくらい成熟して完成されていたので。ですからこのようなキメラ系統と出逢ったとしても驚くけど驚きません。



親愛なるセラファン、の中でも特に愛すべきはヴィンテージ年代における創始者エンリ・ジョルジュ・ザックスによるモード目線のデザインクリエイションライン。既存のセラファンがファッションブランドとしてではなくレザーウェアメーカーの側面が強かったために相反する世界観として存在したそれは、各社に提供していた最高峰のレザークオリティをザックス自らの手でモードデザインに昇華させたという上質な目線と贅沢な要素性を煮詰めに煮詰めたある種の究極的なクリエイションでありイコール変態的なクリエイション。御手本のようなボンバーシルエットと特徴的な意匠からは心地良いモードの迫力を,信じられないほどに美しいと同時に強度も兼ね備える最高峰の革質からはファッションの喜びを,ウールカシミアのライニングからは上質な目線の尊さを,そして落としたら絶っっっ対に替えが効かないであろう染色鹿の角ボタンからは変態的クリエイションの中毒性を。本当に凄まじいです、これ。



撮っててミカンみたいーって思いました。今回もパッと持っていってきますでポイっと置いてただいまーでそれが何より幸せ。



防水コーティングが施されたSPECIALITY ALL WOOL “BURELLA”個体のご提案はかなりに久方ぶりな気がします、BURELLAって確かアンブレラからでしたっけ?可愛いネーミングですよね。いわゆるウールギャバジン系統かつ屈強な素材感なのでこちらのようにしっかりとしたヴィンテージ風合いも合うなって思えました、独特な光沢もやはり粋。時代を経たからこその茄子紺のテクスチャーも幸運にも条件が揃えばやはり最高に格好良い、生き様がそのまま現れるのは人も服も一緒だなぁとまたVintage Burberryに教えられました。デザイナーズよりもデザイナーズなオリジントレンチコートです。

New
SURR 福留
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少しずつ春物が気になり始める時期ではありますが、実際にはこれからが冬の本番ですよね。まだまだ防寒対策は欠かせず、日々の装いにも冬らしさと実用性の両立が求められるかと。そこで今回は、今まさにオンタイムで活躍する、発色の良さが印象的なコートとニットをご紹介いたします。冬の装いはどうしても色味が落ち着きがちなので、鮮やかさを取り入れることで、重くなりすぎず、気分まで明るくしてくれる気がします。


弊店ではお馴染みのBallantyneより、スコットランド製ウールを使用したアーガイルセーターで、サイズ表記は46のリブ部分は強すぎず弱すぎず、全体のバランスが非常に取りやすい一着です。さりげなく寄り添うシンプルなセーターももちろん魅力的ですが、一方で、コーディネートの主役になるような主張のあるデザインにも惹かれるものがあります。このセーターは、伝統的なアーガイル柄が程よい存在感を放ちつつ、品の良さを感じさせてくれます。加えて、Vネックの深さも絶妙で、シャツとのレイヤードを楽しんでいただけます。



1940年代頃から、一般的な軍服にはカーキをはじめとする保護色が用いられていましたが、それとは対照的に、医療スタッフは「ロイヤルブルー」と呼ばれる鮮やかな色が採用されていました。このロイヤルブルーは、英国王室のオフィシャルカラーに由来するもので、戦場において軍医や医療従事者を即座に判別するために選ばれた、きわめて実用的な理由を持つカラーで、混乱の中でも一目で役割が伝わるよう配慮された色使いではありますが、初めて目にした際には、そうした背景を知らずとも、機能性以上に強いファッション性を感じさせる印象的な色でした。

コートは全体的にオーバーサイズなシルエットではありますが、肩まわりに癖のある張り出しはなく、細身の私が着用しても無理のない、自然な馴染み方をしてくれましたし、分量感がありながらも着られている印象にならず、バランスの取りやすさを感じました。そこからふと覗くアーガイルのセーターが、程よいアクセントを添えてくれ、ここで色を逃さず取り入れて良かったと素直に思いました。ブルーとグリーンという近接した二色が重なり合うことで全体に深みと表情を与えてくれます。
気になりましたら是非に。
SURR 古川
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服飾史目線においてもスタイル文化において重要であり個人的にも物凄く好きではあるのですが、いや、だからこそ御提案を諦めるに至ってだいぶと,おそらくは10年ほど経つのがヴィンテージ・ルイスレザーという存在でして、前回幸いにもセレクションできたのが5年前でそれははっきりと申し上げてコロナ禍という世界的に特殊な状況だったからこそ叶った,端的に申しあげて“特殊な状況”だったからこそ従来であれば出回るはずがないもが出回ってくれたという特別な特殊な御縁だったわけで以降も変な言い方にはなってしまいますが探すことすらしていない、でもずっと好きだし格好良いなと思い続けていて,極稀にお召しの御客様がいらしたら反応せざるを得ないし,って言ってもそんな機会ほとんどないけど,そして猛烈に幸いなことにだいぶと昔に自分用と出逢えたこともあって毎年袖を通して愛でられているし,この前なんかも出勤中に道端で外国人にスナップ撮られちゃったりして“あぁやっぱり俺ってこれ超似合ってるよな”ってニヤニヤしたりなんかして,でも買い付けの旅順でも昔から全然出逢えないし出逢えたとしても服飾史目線においてもスタイル文化においても重要であることに相応しい存在価値だし,さらにそのカルチャー特有の特に強いヴィンテージ感有りがほとんどだから色々な意味合いにおいて“難しい”し,でも超格好良いのは永遠に事実だし,でも追い求めるのは本当にリアルじゃない。御提案を諦めてからずっとその繰り返しなんですよ私ってば。




あーもうマジで格好良いぜ。バイクも乗らないし特段UKオタクでもないしロックンローラーでもないしシド・ヴィシャスも別に好きじゃないし昔聴いてたSEX PISTOLSを今聴いても間違いなく刺さらないしカムデンでモヒカン達を見かけてもなんとも思わないけど、あーもう本当に格好良いぜヴィンテージ・ルイスレザー。色々なデザインコンセプトやスタイルの方向性がありますが、私が本当に運良く出逢えた個体が“ルイスレザーが当時のアメリカ市場を意識して製作したモデル”でこれも同コンセプトという点も堪らなさ過ぎる、本場で本粋だけど本筋から意図的に外されてるって最高じゃない?
あとコンディションが本当に良くって嬉し過ぎる。バイカーにとっては防護服だしロックンローラーにとっては破壊の対象なので変な言い方ですがボロボロの方が正解みたいな存在ですから、でもボロボロってやっぱり弊店にとっては難しいですよ自分でそうさせるのは全く問題ないのですが、ボロボロが格好良い美しいって相当難しい存在確率ですから。ちなみにMYバディはもう何年着ているか分かりませんが全然余裕でリアルに着用が叶うコンディションを維持しまくってくれています。もうレザーケアなんか全然していないけどヴィンテージ風合いも最高だし、本当に頑丈で良い服なんだなって毎年ハッとさせてくれる存在です。んで私は超似合っていると、最高じゃな?

New 70s Lewis Leather double breasted leather jacket
この一着も俺って超似合ってんじゃんって最高に胸を張れてテンションが上がりまくって一人で幸せに成りまくれる誰かにとって最高なヴィンテージレザージャケットになってほしいなぁ。
SURR 福留
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数年以上前のことになりますが、私は元々「ミリタリー」というジャンルの洋服があまり得意ではありませんでした。どこか無骨で、強さが前に出すぎている印象があり、自分のスタイルとは少し距離のある存在だったように思います。そんな価値観が大きく変わるきっかけになったのが、French Air Forceとの出会いでした、初めて袖を通したとき、無骨すぎるという先入観が一気に覆され、ただ純粋に「カッコイイ」と驚いた記憶が、今でも強く残っています。 機能服でありながら、どこか品があり、空気感はむしろモードに近い、その佇まいに、自然と惹き込まれていきました。元々デザイナーズカルチャーが好きだったこともあり、その相性の良さは想像以上でしたし、構築的なシルエットや素材選び、スタイリングの自由度は、デザイナーズの洋服と組み合わせることで一層際立ち、気がつけばほぼ毎日のように着ていた時期もありました。ミリタリーでありながら、スタイリング次第で表情が大きく変わる。改めて服の面白さを教えられた気がします。 今回は、そんな自身の体験も踏まえながら、ミリタリー × デザイナーズという組み合わせを提案させていただきます。


装飾も必要な分だけで、過不足がありません。「足す」よりも「揃える」ことで形を作っている印象で、色は深く、少し鈍さのあるグリーンで、明るさや鮮やかさはなく、その分、全体の印象を落ち着かせていて、背景を加味したイメージと自然につながり、違和感が残らない色です。 着ていて目立つというよりは、ふと目に入ったときに「いいな」と思わせる何かがある。そんな魅力があるなと毎度思います。


Louis Vuittonからショールカラースタイルのスカーフ。一般的な「巻くためのスカーフ」とは発想が大きく異なります。最大の特徴は、首に巻く行為そのものをデザインの中心に置いていない点です。むしろ、首元に預けるような感覚で成立する、極めて構築的なスカーフと言えます。首に触れる部分は柔らかく、圧迫感を感じさせない一方で、前に垂れるパネル部分はニットの目がしっかり立っています。これにより、無造作に掛けただけでも自然とVラインが整い、スタイリングに品と奥行きが生まれます。

全く文脈の違うもの同士を合わせることで、それぞれが持つ良さは削がれるどころか、むしろ輪郭がはっきりと浮かび上がり、ミリタリーの文脈は、スカーフよって中和され、反対にこのスカーフの持つ上質さは、ミリタリーウェアの実用的な空気感によって過剰にならず、自然に日常へと引き戻されます。全く文脈の違うもの程よりマッチする気がします。

インナーはお好みで。
どちらも手元にあれば、スタイルの幅を広げてくれると思いますし、何かときっかけを作ってくれるかと。
SURR 古川
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イタリアの上質なセーター文化には時代性を反映させた“当時の普通”というスタイルの要素が際立つのですが、時代を経ることによってそれらの普通が個性となり結果的にデザインスタイルと成るのは弊店にとって何より興味深く楽しく思えること。昨今のブルネロ・クチネリは御存知の通り総合的なファッションブランドの位置付けですが、この頃は御存知の通り純然かつ素朴なニットメーカーでしたから前述の要素性は顕著でして、特有のボンバーシルエットはまさに近代におけるデザイン性豊かなセータースタイル。ところでニットポロで首元のボタン一つってだけでこんなにもコンテンポラリーな雰囲気漂うって知ってました?

これはもっと遡って80年代のイタリーセーター文化、maloでここまで古い一着の御提案は弊店でも当たり前ではありません。よりボリューミーでよりボンバーで大胆なオーヴァーサイズ設計に心なしかいつもよりトロトロな内モンゴル産カシミアのモッタリとした肌触り、毛量もすんごいです。深いながら鮮やかな緑も良過ぎるなぁ。

こちらは90sなのでボリューム感も近代的なスタンダードに寄っているかもしれませんが今のそれよりもやはりデザインなスタイルバランス。しかしながらタートルネックでスプリングカシミアと呼べるほどのライトさって絶妙な存在価値かつ絶妙に出逢え無さ。タートルなのにスプリングカシミアって?ってティーンネイジャーの福留だったら問うていたかもしれないし場合によっては失笑していたかもしれない、そんな昔の自分を叱りたい首根っこ掴んで小一時間正座させるか代々木公園でバトミントンしながら説きたい、だってこんなにも有益なライフスタイルプロダクトなのだから。カシミアセーターの重ね着を昨年習得したからこそ尚更です。

細くなく太くもなく、どちらかと言えばハイウエスト気味でクラッシックながら腰回りの設計がコンパクトなので足の付け根にしっかりと太さがあったとてシュッとしたレッグラインになる。誤解を恐れずに言えばデザイナーズジーンズにおけるリーバイス501的存在感なこちらは、一見すると超絶普通ながら普通ではない“ファッションデザイナーによる設計”という意義が隅々にまで注がれています。なんせ32インチ表記にも関わらず実寸がウエスト29.9インチなのですから。デニムブルーも濃いったらないしレングスバランスも良くて満遍なく軽いエイジングがあるので裾の仕上げも最近ではないことが分かりますから、おそらくというか間違いなくこれはいわゆる“相当に良い個体”でしょう。

茄子っぽい色合いのいわゆるコットンツイル素材もまた如実なアメリカンカルチャー,デニムカルチャーの反映であると同時にカジュアルモードに相応しい個性と品の良さ。というかことコットンツイルに関してはオリジンのそれらが既に十分に品が良いのでファッションデザイナーの解釈が加わればそりゃ良いよな、と私は思います。でもあまりと言うかほとんど御提案したことがありませんのでなんと言うか当たりな印象、と言うかシンプルに洒落てるしスタイル表現の幅は正直ほぼ無限だと思うし季節の幅も広いし絶対良いっしょ、と私は思います。

胸元ポケット,マフポケット,サイドポケットが二重,そんでアヴィエイター的スリーヴポケットという有りそうでなかったマルチ構築かつハーフコートスタイルで少しだけバイカー感が香り立つ補強的なデザインスパイスという各所がかなり“キテ”るこちらは90年代頃と推測されるヨーロピアンアノニマス、匿名特有の何コレ感ギンギンであり稀に出逢えるもしかしたら○○が手掛けたんじゃ!?という不毛で楽しい妄想をギンギンに掻き立ててくれる感性ギンギンなレザープロダクトです。

ニット専門メーカーから総合的ファッションブランドに推移したからこそ如実となった“あれ、クチネリさんってレザージャケットめちゃ好きなんじゃない?”というフェチズム的な傾向、これもまた私がブルネロ・クチネリという存在を心から愛する要素性の一つです。私は良い意味で思うんですよ、ブルネロ・クチネリってデザイナーズブランドではないなって、創造するデザインスタイルではなく過去から現代に繋がり続ける文化を継承した真のコンサヴァティヴだなって、だから時に逆に新鮮だし徹底して素敵だなって。真のコンサヴァティヴ哲学によるフェチズムのレザージャケットってやっぱり凄い、猛烈にド直球だから猛烈に無骨で、だからこそ異常なまでの色気が漂うんですもん。これこそガンガンに着倒して相棒に仕上げてほしいレザージャケットだなぁ。
以上、私見と偏見による新作群のハイライトでした。
SURR 福留
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アウターはだいぶ揃ってきたが、ふとクローゼットを見ると「インナーが足りないな」と感じる方も多いのではないでしょうか。実際、私自身も今の時期になると、何を中に着るかで悩むことが増えてきました。 そこで今回は、今はアウターのインナーとして、春先には一枚でさらっと着られるカシミヤセーターを2点ご紹介します。


New 00s German pure cashmere turtle neck sweater
New 00s Cristiano Fissore cashmere zipper neck sweater
カシミヤにカシミヤを重ねる、今の時期だからこそ楽しめるレイヤードですし、上質で軽い素材同士だからこそ成立し、シンプルながらも奥行きのあるスタイルに仕上がってくれます。 それぞれ単体でも十分に活躍しながら、重ねることで保温性と表情が増し、今時期は、特に重宝する組み合わせです。

アウターを羽織ることで、スタイリング全体に立体感が生まれますし、インナーがシンプルだからこそアウターの存在感が引き立ちつつも、決して主張しすぎることなく、全体がバランス良くまとまり、首元から覗くタートルと、ハーフジップのレイヤーが、しっかりと表情を作ってくれる点もいいですよね。

これは個人的に気分な合わせですね。レザージャケットは、スタイリング全体を引き締め、程よい緊張感を与えてくれます。レザー特有のハードさに対して、内側はすべてカシミヤという柔軟な素材でまとめているため、見た目と着心地のギャップを楽しめます。
皆さんのインナー不足が少しでも解決されたらと思いまして、優秀な2着をご紹介させていただきました。
気になりましたら是非に。
SURR 古川
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九日経ってしまいましたが、新年あけましておめでとうございます。今年は三が日に土曜日でしたから早速のお出掛けになられた方も多かったのではないでしょうか、弊店はややばかりのんびりと四日から通常営業となりましたが既に本日までに沢山の御挨拶をさせて頂け嬉しい限りでした。今年もSURRらしい流れと空気で皆様方を御迎えできたらと思いますのでどうぞ宜しくお願い致します。
そういえば昨年最後のDiaryにて2026年の目標を綴りましたが一つ書き忘れていました、それはSURR ONLINEの再始動です。不可抗力含む諸々によって昨年の3月末から一時停止していましたが御客様方に再開を問うて頂く機会がなんだかんだで度々ありましたので今年からまた定期更新を再開致します、ちゃんと。現時点だと土曜のアップデートを基本に考えておりますのでDiaryと同じく機会ございましたら覗いてくださいませ。ちなみに実は商品テキストの意義を自問自答しながら数年過ごしてきまして、場合によっては簡易版が時代の在り方なのだろうかなんて想いながらも変わらず内容の薄い文章を綴っており、年々“ONLINEにおける商品説明”という定義を満たさない=商品を説明していないような傾向にありましたが、それはおそらく加速する可能性というか現時点での私の気分ですので解りにくいやらそもそもにおいて意味を成していないなど御意見ございましたら御気軽にお寄せくださいませ、SURRの空間と同じく良い意味で柔軟に変化させられたらと思います。
ということで2026年最初の新作の御案内として二つの“変な鞄”を抜粋致しました。変って何さって話ですが直感的に変って感じです、色とか形状とか、背負い方とかギミックとか。これにはヴィンテージHermesのバッグプロダクトにおいて変わり種という意味も含まれますので極めてポジティヴかつ敬意を込めた“変”表現でして、本当に共に流石な抜群の存在意義と実用性を個性と求心力です。ちなみに共に90年代の終わりなのですが改めて鳴々やはりモードに,デザインに,ファッションの世界に,職人技術に勢いがあったのだなぁと目を細めて遠くを見つめてしまいますね。
New 1998s&1999s Hermes bag
どちらも大きくはありませんが小さくもありません、その容量の感じも絶妙に変な感じで良い感じ。今年も変だったり珍種だったり王道だったりのヴィンテージHermesバッグをひっそりとコツコツ御提案叶うよう頑張りますね。
SURR 福留
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皆様、明けましておめでとうございます。 本年度もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
新年を迎えて、皆さんは何か“初買い”はされましたか? 私はというと、STREETという雑誌を購入しました。 年始は関西の方へ帰省していたのですが、ふらっと立ち寄ったお店にこの雑誌が数冊並んでいて、思わず手に取ったのがきっかけです。 中身は2005年のパリ、ロンドンでスナップされたもの。当時の空気感がそのまま閉じ込められているようで、ページをめくるごとにとても新鮮に感じました。

去年あたりから意識的に雑誌を読む時間を増やしているのですが、改めて過去のスナップを見ていると、今のトレンドとの違いがとても面白いなと感じます。 例えば、ここ最近よく目にするワイドシルエットのパンツを履いている人はほとんどいません。 その代わり、スラックスやデニムにブーツをインしているスタイルがとても多く、足元を主役にしたバランスが印象的でした。



それを見ているうちに、「そういえば最近ブーツ履いていないな」と思い、秋頃から出番が減っていたブーツを、ここ数日また履くようになりました。 久しぶりに足を通してみると、パンツのシルエットやスタイリングの組み方が自然と変わり、気分も新鮮になります。 トレンドに流されすぎず、こうして過去のスタイルからヒントをもらうのも、服の楽しさのひとつだなと改めて感じました。
そんな流れもあり、 今回は「ブーツ」をと思います。

New 50s French Army double Buckle Combat Boots
無骨さの中に漂う独特の品の良さ、軍靴でありながら洗練されたシルエットで、レースアップに加えて足首部分はダブルバックルのストラップで、これは砂や小石の侵入を防ぐための機能的ディテールであると同時に、視覚的にもフレンチミリタリーを象徴する大きな特徴となっています。単なる軍用ブーツに留まらず、ファッションとしても成立する完成度を持っています。
「道具として生まれ、文化として残った」一足です。
SURR 古川
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親愛なる敬愛なる皆様方のおかげで昨日2025年の営業が無事に終了し、本日古川くんの恋バナを聞きながら大掃除が完了しました。多大なる御愛顧に有難い新たな出逢い、御興味くださる皆様方と何より様々御認めくださった皆様方に心から御礼を申しあげます。昨日の閉店後に改めてじんわりと深く思いました、私は幸せものだと。
そもそもにおいてモードが本道だったり第一の場やメインストリームであるとしてヴィンテージは脇道であったり第二の場やアンダーグラウンドであると私は微塵もネガティヴ要素無く心から思っていたのですが、年々良くも悪くもその差異が曖昧になってゆきそれと呼応して文化全体に対する注目度と潜在客数が増え続けヴィンテージ戦国時代のうねりが留まることを知らないからこそ、これまで株式会社LAILAとして,そしてSURRとCHIRICOとしていかに我と意志を貫きある時は押し通させてもらってきたかを改めて思い返す一年でした。社会やヴィンテージカルチャーや御客様方や他ヴィンテージショップ様方やSNSやら弊社スタッフから本当に様々な刺激を感じていますし、社会人として様々去来しながらも結局のところそれを楽しいと思えておりますので、2026年は僅かささやかでもこれまで以上に皆様方の刺激要因に成ることを目指したいと思います。
あと来年の目標。往々にしてこういうの残すと後々後悔しそうな気がしますがここに記します、“自ら近代ヴィンテージカルチャーにおけるネガティヴ要素の話をしない”です。あくまで自分から、交流の流れだったりそういう類の話になったら口にしますが自分からは話しません、何故ならシンプルに楽しくないし話している自分がダサいと思ったから。これは私がタバコをすっぱり辞めたのと同じ理由と同じでタバコ辞める辞める言って辞めてない自分がダサいと思ったからすっぱり辞めました。なのでそういう話は酒呑んだ時に思いっきりしようと思います。
あと去年のラストDiaryで“忘年会でスタッフと今年のベストバイの話になったけど思い付かず悔しかった”と書いたのを覚えていたので今年はベストバイをしっかり心に刻んで忘年会に臨んだのですがベストバイの話になりませんでした。そしてビンゴ大会で今年の最低の位であるうまい棒セットを獲得しました。そして久しぶりに食べたら滅茶苦茶美味しくて自分でも買いました。うまい棒で感動、私って幸せものじゃない?

弊店の営業始めは新年4日の日曜、晴れ渡ってくれるといいなぁ。年始早々から昼頃や夕方頃にNew Year New Arrivalに関するインスタ投稿を連日行いますので機会ございましたら覗いてみてくださいましね。
それでは皆様、素敵な年末を御過ごしの後に素敵な新年をお迎えくださいませ。
SURR 福留
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年の瀬にオリジンヴィンテージど真ん中の不朽の王道名作を って気分になっちゃうのはやっぱり年の瀬マジックで、それで多角的な理由付けが叶っちゃうんだから人間って勝手よねと独り言ちながらもなんだかんだで年末独特の心地良い落ち着かなさと一旦区切ってまた来年感を楽しんでいたりしませんか?私は今年の気分が思いっきりオリジンヴィンテージで、名作が名作たる理由と意義と強さと間違いなさを改めて心に刻みました。

弊店はローデンコートを御提案する機会が少ないと自覚しておりまして、それには私のヨーロッパ,とりわけフランスの買付環境だとまだまだ出逢えるという点と、まぁシンプルにスタイルの方向性が理由な気がします。前回の旅順でもある程度の個体数を目にできたのですがセレクションに至ったのはこちらのグリーンとココアブラウンのみ。ブラック系統ダークトーン系統は全て直感的に選ばなかったのですが、先日の弊社忘年会でスタッフ各人のアウターが壁に並んでるのを目にして“やっぱり冬は黒ばっかだなぁ”と再確認できたので、まぁその判断は私にとってやはり正解だったなって。

Hermesのヘッドギア二種。私はとある時代におけるファッション雑誌の提案と純粋に品々と一人のとあるスタイリストの世界観が著しく好みなので個人的に数冊保管し続けているのですが最後の写真はそれに掲載されていたワンカットです。当時私はこのHermesビーニーに一目惚れしてブティックに駆け込みいまだにウィンターシーズンの最前線ヘッドギアとして重宝し続けています。ということでピンクのこれは2010年代、ヴィンテージと呼ぶには若過ぎますでしょうか?まぁ良いんです私はヴィンテージ/アンティークの文化に最大限の敬意を抱いて自分なりに最大限の誠意を胸に従事しているつもりですが“ヴィンテージショップで在ること”に最大限の重きを置いていないというか、なんだったらその看板でなくても良いと思っているので。それ以上に面白いカルチャーを、楽しいファッションの世界を御提案することに重きを置いていきたいです。

と言いながら思いっきりオリジンヴィンテージ。しかしこちらはアヴィエイターレザージャケットのようにど真ん中で不朽でありながら王道の真逆をゆく超絶変異体で、フランス陸軍の名作フィールドジャケットの類でありながらフリースライニング×着脱式フルウールライニングという寒冷地仕様。見た目は親の顔より見た爽やかな御馴染みコットンキャンバス、でもパデッドと言えるくらいの内部構築によるスタイルの癖と個性、そして50年代というしっかりとした古さによるオリジンヴィンテージの強さによって2025年を締めくくる“こんなんあったんだ”シリーズと相成りました。温故知新とはなんとまぁ楽しく豊かで幸せなことか。
ということで2025年の新作御披露目、2025年最後の週末に機会と御縁ございましたら宜しくお願い致します。まぁ年の瀬と言っても所詮は月が更新されるだけで弊店は来月=来年も変わらずに粛々とヴィンテージやアンティークの世界を、ファッションの楽しさを御提案していく所存ではありますがまぁなんかくだらないお笑い番組とか見るでもなく見て昼日中から酒を呑んでもまぁ許される感じは一つの区切りとして言ってしまえば旬の一つとして楽しいっちゃ楽しいですしね、近所の和菓子屋でもつきたて餅の販売がある事ですしね。
ってことで年の瀬です。
SURR 福留
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本年も残すところわずかで、今年の最後のDiaryとなります。 平素より弊店をご愛顧いただいている皆さま、そして今年新たに足をお運びくださった皆さまに、心より御礼申し上げます。

長く通ってくださっているお客様、新しくご縁をいただいたお客様、その時間の中で、私は多くの「人の優しさ」に触れさせていただきました。 遠方へ行かれた際に、わざわざお土産を持ってきてくださったり、お洋服の話にとどまらず、新しい価値観や考え方、日々の中で大切にされていることを教えてくださったり、接客という時間を通して、服以上に大切なことをたくさん学ばせていただいた一年だったと感じています。改めて、心より感謝申し上げます。

私自身、入社してから今日に至るまで、服に対してさまざまな想いを抱いてきましたが、その中のひとつを、少しだけお話しさせてください。 知識が増えることで、これまで気づかなかったものを好きになったり、時には以前とは違った見え方をすることもあります。 深く知れば知るほど、今まで見えていなかったものが見えるようになり、逆に、はっきり見えていたと思っていたものが、少し違って見えることもあります。 そしてまた、元々見えていたものが、より一層美しく、価値あるものとして感じられる瞬間もあります。 服は不思議なもので、知識や経験、人との対話によって、その表情を変えていくものだと、日々の接客を通して実感しています。


最後はお気に入りの5着で締めたいと思います。
来年も、皆さまと服を通して向き合い、語り合い、少しでも心に残る時間をご提供できるよう努めてまいります。 本年は誠にありがとうございました。どうぞ良い年末年始をお過ごしください。
SURR 古川
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