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pure wool / Diary 779
19.10.2019

詳細は明日に。なんて気軽に書いてしまった昨日をとても悔やむ程、今回の一着は実際に見て・触れて・袖を通して欲しいと強く願う逸品で御座います。ある種、感覚的な要素が自分がモノを選ぶ際に動き、考え、特にヴィンテージと言う区分はこれを逃したらと検討する猶予も無い、現行の御品に比べるとより大きい要因だと。面白味、未視感、何事に措いても興味を抱く一つ醍醐味だと考えますが、” 雛型 ” と言うに申し分のない御紹介をさせて頂くと同時にもう一度お伝えしますが是非に袖を通してと強く願います。

80s Cerruti 1881 bal – collar ” pure wool ” coat

1957 年に別名義 ( 当時 Hitman ) でメンズの Prêt-à-Porter としてコレクションを発表、彼の Giorgio Armani 氏も Cerruti の元でデザイナーとしての礎を築いた事柄も弊店の Diary を御読み頂けている方々なら御存知だと。高品質な純毛から構築された正当的なバルカラーコートと古典的な型ですが、立ち襟で着用頂いても決して厭らしさの無い若干の丸みの帯びた衿先、セットインスリーブも古めかしさの無い程良くショルダーラインを主張するイタリーらしい身体に沿うモダンな型。 ( 個人的ですが小襟に比翼と言う組み合わせに非常に弱いのです ) 当時、生地の生産から衣類の生産まで作り出す一つの形態はかなりの少数派、2000 年初頭まで代々受け継がれる家族経営からなされる高いクオリティーコントールから生み出される妥協の無い物づくり。とても男性的ですが” pure wool ” が織成す温かみと厚みがありながらとろみまで備わるマテリアルに伴う、重圧無く身体に合わせ沿うパターンメイクにより全てを中和するような優しさのある一着です。何と言ってもやはり1881 年創業の綿・毛の紡績から始まったイタリアのビエラ発祥の高級生地メーカーとして生地、オリジナリティ溢れる例えの出ない色調が抜群で御座いますので勿論バルカラーコートを御持ちの方、お持ちで無い方もこちらでバルカラーコートのお買い物は終わらせて頂いても宜しいのではと御推奨させて頂きます。

 

真冬に羽織ってコンビニ行きたい。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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777 / Diary 777
17.10.2019

何事に措いても順序が必要となる訳ですが、私はどうも其れが苦手でして。計画的に物事を進めるに当たって何から初めて、経由して答えに辿り着くのだとすればそれは当たり前の流れなのですが、仮に出出しが 1 からでも無く 3 から何かを始めたら答えは変わるのだろうか、もしかすると同じ答えの計算式だけ違い、それを模索しても返ってくる答えは一緒ではないかと度々想うことがありまして、結果的に動けてない自分に腹が立ち、でも自分ってそういう人間だもんなと肯定して均衡を保っています。俗に言うメンヘラってやつに浸かっているのかもしれませんが。一つものを書くにしても題材を決めて写真を撮り編集し、ものを書くという一連の流れもそうですし、生活のルーティーン、仮に異性へのアプローチ一つ取っても、もう決められた中で行動しているのかと思うとどうも身体が動かずに、只々面倒なのかもと。

さてと。
解決方法と言えば単純明快に私は装うという行為しか思い浮かばず、気持ちの昂る御披露目となっておりますので特別な逸品を御紹介させて頂きます。
ファンシー ・ ツイードと括るとシャネルツイードの様な上品で可憐なモノトーンベースを想定されると思いますが、極めて今回の一着は異質なカラーバランス、ある種我儘な力強い太番手の糸と色彩が生み出す芸術的なアプローチにより、粗く、分厚い生地を繊細な技術により防寒性を伴う構成に繋がっております。シルエットとしてはリラックスなムードを感じさせる丸みの帯びたクラシックな型にスタンドカラーもまたマフラーやスカーフを巻かずとも寒さから身体を守ってくれる、是非冬の林道を共に歩いて頂きたい一着です。

New arraval ,70s Missoni Uomo knit coat

 

 

SURR by LAILA

鈴木

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SURR by LAILA / Diary776
13.10.2019

Diary001 から五年と四カ月ほど経ちまして、渋谷駅に大きなビルが建ったりあの歩道橋が無くなったり, 近所のお店でタピオカミルクティーが飲めたり愛するあの店が無くなって銀座まで行かなくてはいけなくなったり, 白髪が数本増えたり健康診断の結果が悪化したり, 友人が失恋したり向かいのヴァージニアクリーパーが消え去ったりと、変化する様々が在れば変化しない様々が在りまして、しかしながら港区北青山 3-15-13 は基本的には本当に穏やかで弊店は数店舗分かのような陽射しを浴びながら静かな静かな時間を時にコーヒーや日本茶を呑みながら過ごし、いらっしゃいませの暁にはどなた様に対しても頭の中で “ こういう装いが似合うのではなかろうか ” と勝手ながら夢想し時に御興味頂けたり時に御興味頂けなかったりと、時間の流れが心地良く不明瞭な毎日を過ごしておりまして、この点はそれこそ SURR と成る前, 旧 LAILA VINTAGE の時代から本当に変化しない事柄だなぁと折りに触れては, それこそ今ジュエリーケースの上にパソコンを置きハイスツールに座ってこれを叩いているこの瞬間にも想い、続けさせて頂けていることの有難さを噛み締めています。

変化する様々と変化しない様々。後者はヴィンテージ / アンティークという存在そのものに対する興味で、これに関しては一層強まっているように想えるのですが、きっとここ数年に限らず常に時流に沿って変化し続ける “ 現代 ” の服飾からの影響はやはり在ることと存じます。そして前者は弊店にとってのヴィンテージ / アンティークの捉え方に関してで、これは御客様方はもちろんのこと弊社各店スタッフや本社スタッフとの交流時間から影響を受け “ どのように捉えるべきか ” という明瞭なようで不明瞭なようで明瞭な、弊店にとってとても重要な課題が数年前に文字通り芽吹き育っておりまして、五年と四カ月ほど前の時点でモードとしての看板を Maison vintage、服飾史において近年に誕生したモードの看板を Recant maison vintage、非モードでありながらそれらと密接に関わることと成った Military と Work と Antique 、そしてこれら全てに属さない Other。以上の六つを軸とさせて頂きましたが、徐々に弊店において Maison という言葉の意味が濃縮化されると同時に、Maison でも Recant maison でも Mlitary でも Work でも Antique でもない職人の稀有な技術力を活かした新たな看板軸の重要性が形づくられてゆき、軸の再構築が必要となりました。

それでは再構築に伴いサイトの構成も変更しよう と想い5月初旬より着手しておりましたが、ようやく御披露目の目途が立ちましたので御報告させてくださいませ。切り替えの完了は 10/13 の夜間, おそらくは丑の刻頃となり、併せまして以下に記します新たな六軸が始動致します。
*それまで移行の手続きによりサイトの表示が乱れる場合がございます。何卒御容赦くださいませ。

 

 

前置きが長くなりましたが以下より 776 回目のエントリーである “ SURR by LAILA / Diary776 ” となります。変化する様々と変化しない様々がございましたが、改めて始めさせてくださいませ。

 

 

 

 

 

初めまして、SURR by LAILA ( シュール・バイ・ライラ ) と申します。元々弊店の空間は 2003 年より LAILA VINTAGE の名称で運営しておりましたが 2014 年 4 月に女性要素が近隣に独立し、男性専用のヴィンテージ / アンティーク専門店の “ SURR by LAILA ” として心機一転致しまして、この度は約五年半経ってからの軸の再構築ならびにサイト構成の変更に伴い改めて御挨拶をさせて頂いております。

ファッションとはモードとは女性のために在るものだ と五年半前にも, そもそもにおいてそれ以前より強く想っておりまして、今なお現代の品々しかりヴィンテージやアンティークの品々しかり、女性に向けられたそれらの多彩で芳醇な魅力と豊富な世界観と選択肢に嫉妬と申しますか素直に羨ましいなぁという気持ちがございますが、しかしながら男性に向けられた品々は女性ほどの選択肢はないものの、幅が広がらなかったからこその縦軸に太く繋がり続ける、受け継がれ続けてきた様々な要素の時に明らかであったり時に微細であったりな “ 変化 / 差異 ” や、受け継がれ続けてきたからこそ密接に寄り添いそこかしこから香り立つ、時に単体的な時に複合的な “ 文化の気配 ” が力強い存在感であり価値として求心力を有し続けるのではないでしょうか。

 

 

 

Designer vintage、 Maker vintage、 Military、 Work、 Antique、そして Other

弊店では上記六つの軸より ~ 04 年まで ( 2019年時点。時代を遡るうえでの制限はございません ) に製作された品々を世界各国に点在するコレクター様方より選別し、現在の装いの一つとして御提案する男性に向けてのヴィンテージ専門店です。

機会ございましたら、御興味頂けましたら、どうぞ宜しくお願い致します。

 

 

SURR by LAILA 福留

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19 号 / Diary 775
11.10.2019

明日 10 / 11 ( 土 ) から新作の Knit Collection を御披露目させて頂きます。
pullover , cardigan , tailored , jacket etc …
maison vintage を主軸に anonymous vintage まで様々な織り、編み、色彩、糸で。

と言いたいところですが台風 19 号の影響により明後日 10 / 12 ( 日 ) の御披露目になる可能性が御座います。

詳細に関しましては追って綴らせて頂きます。

※台風の影響により、明日の天候次第では臨時休業を頂く可能性が御座います。
営業の有無につきましては明日ご報告致します、ご迷惑を御掛けしますが御了承下さいませ。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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便乗 / Diary 774
10.10.2019

普段からニュースを見る習慣は正直稀ですが、たまたま目にすると某有名人夫婦の娘が初のミラノコレクションを歩いたと取り上げられていまして。まずショー自体あるの?と思いましたがデザイナーが変わり初のランウェイ。タイミング良く?弊店にも Made in Italy プロダクトの ” FILA ” の御案内が御座いまして早速ですが便乗させて頂きます。まず、 FILA と想像すると勝手ながらスポーツ衣料の区分に属すと思われがちですが元を辿れば 1911 年からイタリアのある地方にて衣類の生産を行う列記とした衣料メーカー。昨年のメゾン、ストリートブランドとのコラボレーションにて再熱しているスポーティ且つ、エレガンス、その物づくりに御興味お持ちの方もいらっしゃるかと存じます。勿論、他王道スポーツメーカーも面白味のある均衡のとれた物づくりも多く、愉しいですがある種外れた ” FILA ” という存在。私の勝手な想像ですが今回のスポーツジャケットには何故か音楽の匂いと共に ” Casuals ” 的着こなし ( 良い意味でなんでも成立してしまいますが ) を御提案したく、 80s 気分でデニムやノータックの普通なチノやウールトラウザーズ。ジャケットは開けずに全部、もしくは半分閉めて、足元は有りがちなキャンバススニーカーで。と是非に雑に考えずに楽しく御推奨させて頂きます。

70s Italy FILA sports coat

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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明日は週末に向けた御紹介を。

 

欲_ size44 の silk100% でございます / Diary 773
6.10.2019

肩であったり脇であったり、腰であったり足であったりと幾カ所にて程好さを御判断頂くスーツという存在はヴィンテージ / アンティークを専門とする弊店にとってそれら品々が時代を経る過程で離ればなれになってしまう運命を辿ることが多いなどゆえ御提案が容易ではない鬼門の一つであり、男性であれば頻度は人それぞれながら好き好みとは別に必要な機会が必ずやってくる存在であり、そう成った時に探しものは見つからないメソッドが発動しがちであり、時流によってはより御注目頂く御方が増えたりとするようですし、根本的にやっぱり格好良いので御提案を模索しつつもなかなか叶わず、叶った暁には例え身体のどこかが寄り添わなかったとて全体的な調和などなどを鑑みて御推奨させて頂く時は御推奨させて頂きますが、やはり光栄にもどれほど好ましく想って頂けたとて御推奨が叶わない機会, 前向きに御止めせざるを得ない機会がどうしてもございまして、その際に贈る言葉で “ 次の旅で必ずや ” と申しあげられればどれほど良いかと想いますが、我々の力不足ならびにヴィンテージ / アンティークの世界が残酷にも突き付けてくる現実という名の鬼門から、スーツという存在に対してこれまでにその言葉を口にすることはございませんでした。

ゆえに先日の旅にて海沿いの田舎町で数多の仕立服を所有するコレクター様の下でそれら全てを仔細に眼を通す過程にこの一着に出逢えた後に海沿いで呑んだビールは、結果的に膨大な貯蔵量の中でそのサイズ表記ならびにフィッティングが一着のみであった事実と、最良の一つである素材感である極上の条件と、敬愛するイタリアン・モードデザイナーにおける稀有な時代の一着である事実が相まって、それはそれはそれは美味しゅうございました。

 

 

 

 

 

独自文化の一つであるサルトリアルならではの柔軟性ならびにお国柄や人々と結び付けずにはいられない美的な軽やかさを土台に、UOMO 初期時代ならではの古典性と前衛性を兼ね備えた各所は、リラックス・テーラーリングの呼称に相応しい余白の魔力とリラックスさせながらも縦軸の美しい洗練性が入り混じる出で立ちで、結果的には不変的でありながら上品な苦みを御体感頂ける装いになることと想います。男性的な肩の色気ならびに強さはございますが決して過剰ではございませんで、前立てはさも縦に引き伸ばしたかのような抜け感が従来威厳味に溢れるダブルブレストにほど良い柔和なスパイスを追加し、トラウザーはウエストポイントの高いツータックにてこれまた強い男性性とドレープの妙技とヨーロッパ文化が培った曲線美を存分に御愉しみ頂けます。

上記全ての要素は size44 の silk100% という条件下にて構築。

 

 

70s Valentino uomo silk suits

50, 52 ばかりか 54 や 56 も当たり前の世界で出逢えた 44 。前述の通りヴィンテージ / アンティークでスーツに出逢えた暁には例えどこかが御身体に寄り添わずとも御似合いであれば御推奨させて頂きたい所存ですが、本品であればより寄り添う御方も多いことと存じます。それがシルク。シルクでございます。しつこいですがシルクでございます。

 

 

SURR by LAILA 福留

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欲_これぞなツイード / Diary 772
5.10.2019

ツイードという存在の表情であったり特性に対しては素直に惹かれているものの私はなかなか選ぶことができませんでして、その理由は肌触りと重量という単純明快ながらツイードそのものの特性に伴う要素ゆえ非常に歯がゆい心持ちになりますが、選べないものは選べないものとして前向きに捉えて旅を続けますと稀にこれぞなツイードに出逢えることがございまして、それは本品にせよこれまでの数点にせよ “ ツイードを専門的に手掛ける看板ではない看板が製作した品” もしくは “ 専門的な看板とそうでない看板が手を取り合って製作した品 ” のどちらかです。

 

 

私は基本的に服飾の品々を着るもの / 身に着けるものと捉えておりますので、アートである, 芸術的である等の表現を容易に行うことを良しとしませんものの、こと同社の織り表現に関しては芸術的であると素直に想うのはやはり夫妻がアートの作品群から得た刺激を服飾製作に活かしていたからかと想いますが、羊毛を主軸としたツイードの織りは専門看板のそれら的な重厚感と説得力があるうえで、それらではなかなか得られない領域の素材表情となにより軽やかさとしなやかさによる装いの存在感は少々異常でして、屋上や道路や廊下やベランダで試行錯誤してみたものの眼で感じる圧倒的な “ 強さ ” をカメラに収めることは叶わず、この生業に就いてから常に感じ続けている “ どれだけ撮っても実物の魅力には到底敵わない ” という法則を改めて切実に強く感じ、人の眼はすげぇなぁ~という想いと、写真と実物の印象が良い意味で乖離する尊さと、それがツイードで在ることの喜ばしさを抱いた次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

80s Missoni uomo, tweed bal-collar coat.

私は身体つきであったり顔立ち ( 道端でスカウトされて10分後に明治時代を舞台とした映画のエキストラを演じなくてはならないとしたら、そのままいけると自負しております ) を踏まえて紆余曲折を経たことで、クラシックな品であったり古典的な装いが好みであると同時に、前衛的であったり現代的な品や装いは心に寄り添わなくなりました。しかしながら強い雛型性とデザイナーの感性が融合すると、稀に本品のような古典的な装いと現代的な装いの両面を備えた存在が産まれることに気付き、私自身の在り方にも新たな欲を抱き愉しく想っている次第です。簡単に申しあげますとダンディズムを好む人が着ればクラシック・スタイルに, 洗練性を好む人が着ればモダン・スタイルに という柔軟性ですが、これは相当に相当に面白いです。

 

 

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欲 / Diary 771
4.10.2019

Coming soon. 80s Missoni tweed bal-collar coat 

 

 

Coming Soon. 70s Giorgio Armani double – breasted wool suits

 

 

Coming Soon. 70s Valentino Uomo double – breasted silk suits

 

 
 

Tweed 、Silk 、Wool 、其々マテリアルに力のある繊細な表情の Made in Italy 達。

 

明日 10/4 ( 土 ) 上記 3 点を御披露目させて頂きます。

詳細は追って。

 

 

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ご自由に / Diary 770
1.10.2019

New arrival 1997s Jaen Pual Gaultier complex trouser

スカートと言えば女性像を思い浮かべることが一般的な解釈となりますが、元を辿れば男女平等な衣類、労働者向けの衣類にも属し単純に男性が時代と共に履かなくなったと。19世紀から女性の衣類としての認知度が強く時代と共に社会性を影響から丈長さは変化し、現代にいたるまで女性向けの衣類に区分されています。その中でも巻きスカートと言えばキルトが思い付きますが、こちらもハイランド ( スコットランドの地域 ) にて 15 世紀後期から発祥の男性用正装と共通してスカートは男女の境目のない衣類に価します。さて、現代におけるメンズスカートは今や当たり前のように多くのメゾンから提案され、最早典型的にも感じるスタイル。私の中でメンズスカートは「黒の衝撃」の印象が強く、頭に思い浮かびますが今回の異質で、性差を超えた先日の Diary で触れさせて頂きましたが、 Jaen Pual Gaultier の一着を御紹介させて頂きます。
胴回り” 1.6 M “と書かせて頂きましたが勿論の事、そのまま履く訳でもなければ、ベルトで強く縛ってなんていう訳でも無い、構築的な物づくり。随所に仕掛けられたボタン、ボタンホールが計算された型を生み出し、半分に折りキルトの様にベルトで右脇に固定すると完成された形へ。レーヨン混合のとろみが織成す美しいドレープは歩く度、優雅に身体には沿わずに独立した存在感を放つ異端なシルエット。ラップスカートの様な形状ですが、形としてはトラウザーですので履いて頂くと判りますがとても男性的でクラシックな装い。写真の様な王道ギャルソンスタイルでも、気持ちの良い程たっぷり布を使用している為、可笑しなボリュームを愉しんで頂けます。こちらのトラウザーズの合わせに関しましては前合わせで巻きスカートの様に合せても、後ろに回し前から見るとパンツルックの様な井出達で御使い頂いても、

 

 

ご自由に御使い頂いて。と私は御推奨させて頂きます。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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裏切り / Diary 769
28.9.2019

 

 

弊店では今季 ” 雛型 ” と一つ題名を定めて御提案させて頂いておりますが、今回の新作に関しましては気持ちの良い程の ” 裏切り ” を御推奨させて頂きます。

 

New arrival , 1994 SS Jean Paul Gaultier work – style docking jacket

 

New arrival , 1987 AW Jean Paul Gaultier Malle spangles sleeveless tops

 

本日より新作として Jean Paul Galtier Collesions を御披露目致します。

どれも前衛的且つ異彩を放つクリエーション。当時のコレクションに目を通しても Haute couture か Prêt – à -Porter の見定めの付かないパンキッシュな力強さを感じる独創的な物つくりですが、現代のフィルターを介しても新鮮味のある決して衰えの無いある種、芸術の様。数々の映像又は音楽家達の衣装を手掛けるマリンボーダーがお似合いの彼の作品を是非御覧頂きたく願います。個人的な好みですが、特に私は 97 年のコレクションに度肝を抜かれまして、ジェンダーレスと言う言葉では物足りない。他を寄せ付けない一つの文化に感じてしまう程のショールック達に心躍り、それを御提案・拝見出来る事にとても幸せに感じます。
是非、胴回り ” 約 1.6 M ” の逸れに脚を通しては如何でしょうか?

New arrival , 1997s Jean Paul Gaultier Complex wool trouser 

 

詳細は追って綴らせて頂きます。

 

 

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おもいついて / Diary 768
20.9.2019

New Arrival , Late 70s Piere Cardin design trench coat

80s Armani jeans beanie

50s British royal army combat trousers scar repair

60s Tiffany & Co . key holder

 

 

 

New Arrival , Late 70s Burberry’s trench coat one-piece sleeve

80s Levi ‘ s 501

90s Tricker ‘ s suede loafers

Late 90s Alain Mikli oval flame

 

 

明日9月21日 ( 土 ) より上記 2 点のコートを新作として御披露目させて頂きます。

ふと思い付きでスタイリングに至りまして、こんな着こなしをさらっとしている人がいたら素敵だなと。
写真に使用しました商品も店頭にて御案内が御座いますので是非、御参考頂ければ幸いです。

 

 

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おもいつき / Diary 767
19.9.2019

思い付きとはとても不思議なもので、勘違いする程自分の才能に酔わせる感覚と、時には不適切な情報を表してしまう発作的な言動、脳から伝達され何も通さずそのまま口に出してるなんて私のフィルターだらけの頭には羨ましく、一つの表現方法なんて考えますが。自分の思い付きを普段に当て嵌めると写真を一枚撮るのもそれですし、洋服をどう並べよう、何を書こう、場で繕うのも一つだと考えると日常的に人は思い付きの中で生活を営み正解の無い中で暮らしていると一人で思い耽っていたりします。思い付きの中でも直感的行動力と考え過ぎて行動に移せない慎重な姿勢の二択しかない答えの無い話ですが、考え過ぎて行動に移せない状態の上、更に考えて俯瞰的でそれを見る歯痒さも私にはあり、処理できず永遠と考え過ぎる無限ループに陥ってしまうと友人に話したのですが、理解ができない様子でしたのでこの奇妙な感覚を共感頂ける方がいたらそれは不味いことですが気持ち的にとても助かります。

 

60s Burberrys bal-collar cotton coat , khaki

先日新作として御披露目させて頂きました、 Bal-Collar coat collection by Burberry’s ですが既に旅立った者も御座いますが御紹介と御推奨させて頂きます。こちらは 60 年代 ~ 70 年代に掛けて生産された綿 100 % から織りなすシャンブレー織りの光沢のなんとも美しい玉虫色。そこからの歳月による経年変化、褪せた表情は色彩とマテリアルの化学反応により言葉で表現するには難しく、とても厄介な逸品へ。当時の持ち主のものへの愛情が伝わる上襟をかがる様に施されたハンドリペアが跡がまた唯一無二の存在へと昇華させるそれはまるで手作りのような一着で御座います。思い付きでパリに一人で行き、偶然入ったヴィンテージショップにて目にした典型的な一着を拙い言葉で購入したのが、私にとって初めての Burberrys のコートでした。それを選んだ理由は特に無く、本当に ” おもいつき ” こういう感覚は大切にしたいですね。現行の物造りにおいても妥協を許さない ” 雛型 ” という言葉が相応しい形、勿論当時のからクオリティに関しては御存知の通り、紳士的且つミリタリーウェアに価しますので御持ちのトラウザーズ達に思い付きで合わせて頂いても親和性の高い逸品だと。

 

今回で私の Diary は八回目となりますが、御客様方から 「 毎回楽しみにしてます。 」 と御声を頂くととても嬉しく思うのと同時に恥部を見られている様な感覚もあり、まだまだ胸を張れない私ですが今後共御付き合い願います。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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雛型 ≒ 例外 / Diary 766
13.9.2019

 

 

 

 

 

素材名であり、コートの代名詞と呼ぶに相応しい Burberry’s 。
18 世紀中期小さなブティックから始まり、19 世紀末陸軍高官達によって発注されたものがオリジナルだと言われています。
元を辿れば英国軍将校のオフィシャルコートとして採用され、第一次世界大戦ではコート=バーバリーと最もポピュラーな存在に。
驚くことに第一次大戦中の2年間で50万着もの生産があったらしく、その理由の一つにバーバリーファンが多く、官給品と別にプライベート用に残していた事柄は当時からクオリティーの高さが伺えます。

 

明日、9/14 (土)から新作として Bal-Collar coat collection by Burberry’s を御披露目致します。

40s~80s に架けて計6点、現代のそれらでも普遍的に美しさを感じる物造りですが、更新されずとも引きを取らない当時の空気に触れて頂きたく願います。私にとって Burberry’s のバルカラーコートはパリに訪れた際に何となしに入ったヴィンテージショップにて、年代は勿論、生産国に拘らずにフィーリングで購入したのが初めてでして、気付けば袖を通す典型的な形状と羽織れば他を選ばず許容のある面持ちに心惹かれる一つの定番。” 雛型 ” ですがそれらから滲み出る個性を表現するには申し分ない今回の ” 例外 ” を御披露目致します。

明日は表参道近郊は混雑が予想されますが、弊店にてごゆっくり眺めて頂ければ幸いで御座います。                                                            

 

 

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吾輩は / Diary 765
12.9.2019

表面をつくる者を世人は偽善者という。
偽善者でも何でもよい。
表面をつくるという事は内部を改良する一種の方法である。

 

 
形から入る事の肯定なのか、自分に自信が無いから振舞う ( 着飾る ) ことで内面も装飾されるという錯覚から現実に帯びてくる整形なのか、自分を騙しより良く暮らせるのならそれも一つと其々の解釈によって答えが様々ある私の好きな言葉です。その上で自分のブランディング ( 装い ) は他者にどう思われたいのか、また自己解釈による怠慢と言う名の個性なのか。含めて私は装う事はとても愉しいですし、他者評価なんてどうでもいい。その中でも共感し合える環境・人と密に接する機会は幸せに感じます。
自分が美味しいものは美味しいですし、好きなことは好きで、嫌いな人は嫌いです。当たり前ですが、言わない限り人の気持ちなんて判らないのですから自分が好きで、それを表現できる一つが装う ( 表面 ) という手段であれば素直に提示したいものです。

 

Coming soon. 60s Burberrys bal collar coat

詳細は明日更新させて頂きます。

 

 

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癪 / Diary 763
6.9.2019

昨日、友人から遅めの誕生日プレゼントだと一冊の本を頂きました。

それは私のリクエストでも無ければ、彼の趣味でも無い、お互いに言葉の詰まる一冊。

 

内容は 80 年代初頭に出版された ” IVY ” に纏わる著書でして、それもアメリカンカルチャーど真ん中では無く ” British Ivy ” という私としては馴染みの無いカテゴリー、内容は英国の洋服と当時のカルチャーを絡めたライフスタイル誌と言えばわかりやすいでしょうか。

私にとって英国は 14 歳の頃通っていた学校のカリキュラムにより2か月程ホームステイの経験があり、マンチェスター近郊からスコットランドのダーラムまで授業内容によって転々としていました。当時の記憶を辿るとホストファミリーに「 私は疲れた。 」と帰宅する度にそれしか無く話していた事や、コミュニケーションツールはサッカーしかない、取敢えず「 中田 」か「 中村 」と言えば何とかなると、その時から捻くれいたのか、只の馬鹿なのか、今思い返すと寒気がする程とても恥ずかしく身に為ら無い時間を送っていました。

さて、なんとなしにそれを帰宅後読み始めてみまして、当時販売されたばかりであろう英国の洋服と注釈が半数で残りは一つの題目に丸々 1 ページ。バーバリーから自転車、犬、コナン・ドイルの話まで良い意味でなんでもそうと言わんばかりの内容に愉しみながら読み耽って、気付けば朝方と本日は眠気と戦いながらに彼はなぜこの一冊を選んだのか、彼はベンジャミンという名のフランスと日本のハーフだったよな、と只々疑問に考えながら綴らせて頂いております。

 

 

この英国に纏わる文脈からバーバリーのバルマカーンコートについての御説明は何故か 癪 ( しゃく ) なのでまた良きタイミングで御提案させて頂ければと。

 

詳細不明ですが 50 年代英国で恐らくある地域で生産を営んでいた仕事服メーカーの一着。

バスドライバー用に作られたジャケットとなりますが、テーラードであり、ユニフォームであり、ワークウェアである様々な要素が混在した一品で御座います。

コットンツイル生地を用いて仕立てられたとても雰囲気があるマテリアル、そのバス会社は皆上衿が緑色で統一されていたのかと想像が膨らみます。色味もまた巧い。色調もこれまたミリタリーのエッセンスを取り入れたような穏やかなグリーンとベージュの中間色とでも言えば伝わりますでしょうか?先日の Diary 同様、是非実際に目で確かめて頂きたく願います。

着丈の長さは運転時邪魔ならないように短めである配慮と、袖口も当時の持ち主の為に設計された実用的な長さとライトウェイト且つボックスシルエットですので、是非これを着てバスの運転手になんて口が裂けても言いませんが仮に運転の際は理に叶うかと。

 

50s British work bus driver cotton tailored

 

余談ですが、彼から頂いた ” British Ivy ” にはバスの運転手やワークウェアに関する記述は一切無いのです。

 

友人に感謝

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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強者 / Diary 764
11.9.2019

久しぶりにテレビを見てみると、とあるお笑い番組で漫画を題材とした内容の話が。
40年続いたその漫画の中を抜粋して見所を紹介していたのですが、一つ共感した御話がありました。

それは「描けない」と名のタイトル。

その話は物語が思い浮かばず描けなくなった作者に漫画の主人公が手助けする内容でして、誠に恥かしながらほんの少し羨ましさを感じてしまいました。

長年休まずに描き続けてきた方と私とは比較対象にならない事位判ります。
毎日期限の中取り組み、試行錯誤の上より良いものを作るには覚悟して取り掛かかるのがプロフェッショナルな訳で、私のような新参者が既に書けないなんて弱音を吐くのも烏滸がましく、福留にこれを見られたらどんな酷い仕打ちに合うかと。

洋服が一着助けてくれる訳でもなく、話し掛けてくれる訳でもなく。

元々、読書も定期的に愉しむ程で活字に触れ合う事と離れていた私ですが、毎日アンテナを貼り、物事にあーでもとこーでもと俯瞰で見る癖は昔から持合せていたものの、実際に執筆となるとどうも頭が硬くなり「今日は9時に起きてシャワーを浴びて、朝ごはんを食べて~」なんてつまらない、どうでも良い日記のような事が頭を過ぎり、これは書けないし、勿論書かないしと考え過ぎて論点の合わず結果、深く溜息をつくのです。訪れたバーに梨でもあっても私には書けないし、先日のように友人が本でも買って来れば話は別ですが。

しかし毎日何かを書く=考える習慣はとても理に叶い、一つの題材や洋服に対して向き合えるはとても有意義で、時間が気付けば夕日が沈むなんて日も度々御座います。年月を経て、思い返してこれを見た時どんな感情が沸き上がるのかを一つの愉しみに綴らせて頂く、今回は自慰行為のようなものなので御読みの方々には大変大変失礼致します。

 

と綴りながらも勝手に訴えかけてくる強者も弊店にはをおりまして、個人的な好みも御座いますが是非御紹介されて頂きます。

 

90s Gucci by Tom Ford peak lapel wool taylored

 

お国によってはタキシード、モーニング、将又ディーナーと名称の代わる格式高いジャケットの一種。一説によるとアメリカで最初のフィルター付き煙草を売り出した煙草会社の子孫が発明し、郊外のタキシード・パークという市域のクラブにてその井出達を広めたと由来もまあ素敵。GUCCIの礎を築いた彼の存在は恐らく、弊店のDiaryを読まれる方々でしたら御存知だと存じますが、言うまでもなく ” ダンディズムの象徴 ”
完成品の為、本当に言うことが無いのですが御素材はヴァージンウールとサイズもこれもまた言うこと無いゴールデンサイズ。
御素材が美しいあまり、異なるウールトラウザーズと合わせてもそれに優ってしまう強さが御座いますので、デニムやチノ素材との組み合わたカジュアルダウンを私的には御推奨致します。

 

これを身に纏い葛飾区亀有辺りをふらふらと愉しんで頂いくのも一つ選択肢に如何でしょうか。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

03-5468-5966
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桜 / Diary761
3.9.2019

 

 

 

2003SS Gucci by Tom Ford shirt jacket.

 

雛型の中でも特に王道的な区分で、その区分の中でも特に王道的な様式を忠実に, 本当に忠実に再現すると同時に要される全ての職人技術を極限まで練り上げたうえで描かれた徐々に徐々に消えゆく桜。服飾史からお手本を見出しそれらに敬意を払いつつ、全く別の輝きと価値を獲得した、これこそモードという文言に値する存在。以前のそれとは異なる紋様の同じくな熱量の御提案が叶い、至極光栄です。

 

 

SURR by LAILA 福留

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BC / Diary762
4.9.2019

弊店を御愛顧頂いている御客様方なら一度は御覧頂いているとと存知ますが、今シーズンも Best Company の御提案がございます。

 

ものづくりにおいて一貫して Made in ITALY に拘る性質の利口さと反比例するよう “いなたい” 面持ち。

 

“外す” という言葉が御座いますが、恐らく “外す” 事すら拒絶してしまう唯一無二の力があり、写真では伝えられない程ある意味想像を気持ち良く裏切ってくれる色調ですので、店頭にて御確認頂けると幸いでございます。

不幸?幸い?にも「これ、めちゃくちゃカッコイイですね!」と仰っられた御客様を拝見した事は未だ無いし、今後も定かでは御座いませんが、袖を通して頂くと「何かいい。」とこの空気感を共感して頂ければと望んでいます。
 

 

 

90s Best Company work-style cotton jacket

 

一見すると既視感のあるオーセンティックな4ポケットのシャツジャケットの区分に価しますが、気持ち程度の小さな襟と台襟・比翼・ハンドウォーマーポケット裏に配色の切り替えが普通から “らしさ” へ昇華する Best Company らしいテクニックで仕立てている巧さが愉しませてくれる逸品。

ネーミングもクリエーションも意図してニッチな感覚なのか、または堂々たるそれなのかは我々も判り兼ねますが、個性を演出するには申し分の無い強さが其々ございます。

 

 

一周するという考えは持合せていないですが、された方へ二周目の御提案が叶えばと。

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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梨 / Diary760
2.9.2019

先日の鈴木の綴りで言えば私もポケットがあった方が有難く想っておりますものの、装いとしてを論点としますと “ 在る ” “ 無い ” がどちらも成立する物質であれば無いことによる美しさにややばかり軍配を上げがちですが、とはいえ在った際には必要に応じて, それこそ鞄を排することが叶えばそれにこしたことはない派ですので、ポケットから “ おいおい、俺はここに居るけど何も入れない方が美しいんだぜ ? 仕付け糸あったろ ? そこまで入れるかね。あーあー ” というぼやきが聴こえてくるほど野暮に活用してしまうことも度々ですので、最も好ましいのはポケットが在ってこそ美しく、かつ活用すべき在り方という意図・意思・経緯で成立した衣類です。梨が入るほどの容量を、とまではもちろん言いませんが。

 

この度御提案させて頂きます一着は、それを成立させているのに加えそれ以上に極めて極めて厄介な求心力を私は一目見た瞬間に抱いてしまい大変に大変に困っておりまして、それは以前よりジレの類が好みで、その派生として “ 仕立て概念による袖が無いジャケット ” という服飾史においてどれほど創られてきたのかを想像すると極めて少ないのではないかというもはや偶像的雛型, 雛型として明らかなる稀有な存在価値を有しながらあまり引き継がれることのない存在を求めているという、それこそ厄介なほど強い強い願望を抱いているからでして、これまで出逢えたとて仕立て概念ではなかったり、仕事目的的な間 ( あいだ ) があまりにも強過ぎているがため私にとって美しさがもう一匙足りなかったりとで叶うことのなかった願望が、ある日のパリのある場所で実を結んでしまいました。しまった、生業において出逢ってしまった。君への溢れる恋心は実ることは、ない。と独り言ちたことはいうまでもありません。

 

1900 年代初頭のフランスにて個人発注によって製作された一着は、その道三十年のスペシャリスト・コレクターにとっても初めての存在であり、文化面にまで縦横無尽に波及して服の魅力を伝え続けてきた彼でさえ明確な背景が掴み切れない本当に厄介な存在です。仕立て概念のみで構築されていながら推測する限り日常的な利便性ないし様々な活動目的を集約させた間 ( あいだ ) によって雄弁な機能と美が溢れるポケットが前面に配置されていることで梨は入りませんが多岐に渡っての解釈が叶うだけでなく、一種類の生地のみでぐるりと身体を包み込む構築によって便宜上ジレと記させて頂くものの、弊店にとって本品は意思に則って袖を無くし着丈と襟を削ぎ落した美しい美しいビスポークのアクティヴ・テーラードという解釈となります。

 

 

 

 

 

early1900s France bespoke gillet for gillet.

この一着は私の中で数年前に発表されたとあるコレクションの記憶と結びつきます。未だに私にとっての歴代最高であるそれは、男性が装うという行為を “ 虚しい ” ものとして捉え、空虚な心を埋めるべく美しく彩り、美しく彩られたことで一層空虚さが際立つの男性像, いや、それこそ紳士像を表現したものでした。当時の職人が真心を胸に設計し, 構築し、百年以上の時を吸収したこちらであれば、もしかしたら虚しさも僅かばかり和らぐかもしれません。心の隙間は様々な方法で埋めていきたいものです。酒であったり食であったり、友であったり恋人であったり、バーカウンターで並んだ見ず知らずの人と共に食べる梨であったり。
 

 

SURR by LAILA 福留

03-5468-5966
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間 / Diary759
1.9.2019

とあるデザイナーさんと物の価値ついてお話する機会がありまして、彼は現代のものづくりに対し「間(あいだ)」がないものが増えていると。

 

本来はクリエイションの過程に意図・意思・経緯としての間があったにも関わらず、皆が声を揃え同じ方向を見るようになってしまったことで間が無くなり、結果酷似したものが流通するようになってしまうのかもしれないと、私は彼の言葉を聞いて思いました。

 

勿論、服や文化を愉しむ一個人として敬意のある方のクリエーションは無条件に好み、触れたいですし。それも捉え方によっては一つの「間(あいだ)」だと。

現代のものづくりに対して強い関心を暫く持合せて無いのと、物事を斜めから見てしまう私の物の見方としての一意見となりますが。


 

さて本題にはいりますが、 19 世紀から 20 世紀初頭のフランスの馬商、家畜の仲買人がきていた作業着の一種。

 

本来ハサミやブラシを収める大小異なる前後についた胸ポケットは装飾性の高く、先日の Diary にて綴ったように
私にとっては贅沢な逸品です。

ショルダーの仕様もスプリットスリーブ(前身頃がセットインスリーブ、後身頃がラグラン)とアクティブな可動域の広さ、
現行のものづくりにも通じるたっぷりとした身幅による包まれるようなフィッテング、
一見リップストックのようなコットンベースで化繊が織り交ざったしっとりとしつつもシャリ感を持合せた生地。

 

これら古くからその原型に変化の無い点からこの一着は、もはや更新する必要性の無い一つの典型であり、それこそ「間(あいだ)」そのものだと私は感じています。

 

 

うん、良いっす。

何と合わせても成立する許容の詰まった一着ですので、適当に扱って頂ければ幸いです。

 

 

 

50s French work coachman coat

 

 

SURR by LAILA 鈴木

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