とあるコート / Diary215
16.12.2015

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長くやっていても、時に “ 初めての衝撃 ” に出逢う事が出来ます。頻度は高くないものの、やはり各分野, 各文化が長い時間をかけて培った積み重なりは奥深く、例え何十年専門家として生業にしていようとも全てを見尽す事は叶わず、いつまでも心震わせてくれます。

その衝撃は時に直情的に手に入れたくなり、時にそのまま記憶するに留まり、時に取捨選択に迷う事がありますが、私にとって全てが本当に大切な瞬間です。特に、迷うという出来事には重きを置いておりまして、諸々の兼ね合いで難しさを感じながらも惹かれてしまうという感情の錯綜は、やはりどうしようも無いほどに楽しく思うのです。ネガティヴ要素を覆すほどの求心力は、滅多にございませんので。

 

ロンドンの田舎町に住む “ 仕事としてではなくライフワークとして心底楽しんでいる熟練のヴィンテージコレクター ” から譲り受けた一着は、驚異的な衝撃を私に与えてくれました。諸々の兼ね合いの中には 『 これを認めてくれる人がいるのだろうか 』 という疑問符も、正直に申し上げてあったのですが、それら微弱な懸念を跡形もなく吹き飛ばすほど “ 濃密なモード ” を感じましたので、悩みつつもほとんど直情的にセレクトしていました。私にとってこのモードを連れて帰らないという選択肢は、結局は初めから無かったように思います。

そもそも、 『 これを認めてくれる人がいるのだろうか 』 というアイテムを皆様にご提案するという行為が、私の生業において重要度が高いのではないかと強く感じます。それこそ仕事ではなくライフワークに近しい想いです。着る人が限られる, スタイルが限られる。難解だからこそ編集する意義があり、提案する価値があると心から想うのです。

 

 

 

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その特殊性ゆえクリーンナップに膨大な時間を費やす必要がありましたが、ついにお披露目の準備が整いました。

 

 

 

 

 

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とあるコート

 

 

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