バーガンディでも、バーミリオンでも、チョコレートブラウンでもない。その絶妙な中間地点にて「朱殷」というカラースタイルを獲得した1着。
日光というコントロールが利かないフィルターを通したとき、包み込まれる特別的なあたたかさ。スタティックでなければむしろダイナミック。肉厚でありながら軽やか。濃密でありながら現実的。上等な毛布のようなフィジカル。偽りのない具体性をもった強力なエネルギー。
触れようとも、たとえ、触れずとも。
フードという機能と、フードの淵を絞ったり緩めたりできる機能と、ウエストを絞ったり緩めたりできる機能。
そんなことは横に置きましても、“ 驚くほど軽くて、驚くほどあたたかい ” アントワープの地で巧妙に仕掛けられたHooded Coatというその1着は、敢えてそうジャンルを設けずとも完璧に身体を包み込むオーバースタイルの1着として強い完結力をもったコートでしょう。
事務的に眺めましても、やはりそう思います。
90s Dries Van Noten oversized hooded long coat
朱殷の正体をこの辺りで。
弊店にとって大事な要素のひとつであるドリス氏のプロダクトですが、コートという区分におきまして、目にしてきたその全てがハーフ丈のスタイル。
意外にもロングスタイルのコートは、初のお披露目でございました。
素直に、素晴らしい洋服でございます。どうぞ、ご賢察のほどを。
SURR by LAILA 小林
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