Category Archives: 未分類

移ろいゆく時節に応じて定期的に発表しております弊社表現。昨今における考え方によっては “ 古き方法 ” とされるかもしれませんが、弊社にとって紙に載せる表現は “ 良き方法 ” と捉えておりまして、2018AW 期も遅ればせながら完成致しましたので本日からお届けさせて頂いている方もおられることと想います。なお、仕上がり形状の都合により、御人によってはポスト投函不可が想定されます。その場合は手にして頂くまで御手数を頂戴せざる得ないかと想いますが、御容赦頂けましたら幸いです。
従来であれば先月の半ば頃にお届け出来たらと想ったのですが最善を精査しましたところ今と相成りましたので、結果的に私の心情と致しましては 2018AW お披露目を 2 度おこなえるようで、なんだか得した心持ち。
つきましては 9/15 ( 土 ) に 2018AW 期弊社表現 “ Slow Motion ” の掲載新作を一挙に御披露目致します。これまた最善を精査した結果、全てが既に御披露目致しました品と同じく極めて濃厚な布陣となっておりますので、御都合叶われる暁には御期待お寄せ頂けましたら幸いに想います。

SURR by LAILA “ Slow Motion ” LOOKBOOK Collection
9/15 ~
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]

//
弊店の空間に並ぶお洋服の、主に設計を手掛ける、つまりは製作者=デザイナーに対する憶いというのはおおかた、1着を通じて理解し、好意を寄せ、精神的レヴェルにおいての 敬意 が生じるものですが、国や時系列を飛び出しても尚、総括製作者の意図や考えや願いというものが、まるで紙に書いて記されているように、其の1着を通じて受理することが叶う此のシステム、プレタポルテというのは物事の程度に見当がつけられないナニカのように、あるいはとてつもなく美しいConfection(仏訳)と憶います。僭越ながらわたくしには、心の内に神のように崇める方はおりませんで、精神的支柱の如くスピリチュアルフィールドに内在する特定者もおりませんで、常時熱視を注ぐデザイナー様も居りませんで、販売業を生業としながらなんともつまらなく寂しい人生なわけでして、前述の通り、1着より感動を憶える実例が数多く、その刹那、確かに特定者への圧倒的敬意が発生致しますが、同社同氏の作品すべてを素晴らしいと讃える程の圧倒的敬意、では御座いませんで、感動を憶えるはあくまで其の1着なわけであります。

そのように敬意や好意やらを遥かに凌駕する感動、を憶える程の訴求力に近い熱量をもつ其々は、わたくしがそう感じるのみであって皆様其々違う種類の感情を抱くことと存じまして、ミッソーニの良き一例とも存じますが、そんな蟠りをも越える程の熱量を感ずるは、正真正銘どころの 感動 であろうと自身で自身の背中を押す始末。わたくしの中ではそれほど感情が動かされる基準点なるものは、何一つとしてなく、共通点も見出せず、そこをアグレッシブルに追求していけば自ずと視えてくるナニカが有るのでしょうが、敢えてと謂いますか、フラットな平常心を意識的に保ち続けているもんで、結局何も視えてこないというのが常。
ただひとつ、ただひとつだけ強いて申し上げますと、ただひとりの人物については奇妙にもゆっくりと心惹かれる静謐な情調、のようなものが御座いまして、常時厳しく精察してしまう癖然り、特にそう、メゾンにおいては「美しくて当然」が基準であり、さぁその基準をどこまで超えてくるものかとフィジカルな期待を寄せて眺めるなんとも偉そうな無礼者で御座いまして、ただひとつ、ただひとりの人物がつくる其の衣服だけは、弊店設立より約4年の間エントリーさせて頂いた9点の作品も同様、一貫として、こゝろ動かされる事実を横に、ほとばしる熱量を必死で抑えながら、いとも簡単に「美しくて当然」を超えて良いものであろうかと憶う事実も横に、マイクローゼットへ迎え入れて仕舞いたい人間らしい欲望を多重設計の蓋に押し込み、途轍は当然のように無く、あるいは紙に書いて記されているようなメッセジを受け取ることも困難で、無垢な少年性とフレンチ・シックな服の在り方は理解し、あとのすべては体感のみで承知し、わたくしの中では異例であり、不規則的であり、変則的であり、極めて特例的ポジションを陣取るわけであります。 Jean Paul Gaultierという人物と、同氏が設計する作品というのは。


この度、ご用意をさせて頂きました個体は、製作年代で謂いますと同社紳士服レーヴェル始動から3年後の着手、そしてオートクチュールコレクション直前の其々で御座いまして、いずれも異彩と圧倒性を見事に放つ、10着目と11着目の極品で御座います。
何卒、御賢察の程を。





Newarrival 1987s Jean Paul Gaultier sport blouson







Newarrival 1996s Jean Paul Gaultier short jacket
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]

//
私は Gianni Versace や Best Company や Ermenegildo Zegna と同じく、佇まいや風情における “ イタリアの風 ” の要因を担った一つとして C.P.Company を捉えています。それぞれ異なる初期衝動や運営意図であったかと想いますが、その根底に流れる素材への尊敬心や機能美への探求心が共通していると美しき作品群を目にすると, 手にすると強く強く感じるからです。設立者マッシモ・オスティが居た時代と居なくなってからの時代を分けることはもちろんですが、それ以上に現代の品との違いとして直感的に感じるヴィンテージ・ピースそれぞれが目指していた ( であろうと想像させてくれる ) 豊かな出で立ちや、よりクラシックを基軸とした知的な構築などに類似のない個性を感じ御提案してまいりましたが、この度の御紹介はそれらの感情を全て一蹴する、ある意味一着の服としての力でねじ伏せるほどに圧倒的な、私にとって問題作とも言える一品です。
オスティ氏が個人収集していたミリタリーピースがクリエイションの根幹となっている背景と、同社において重要な研究課題であった素材によるコントラストを単純明快に表現し、かつ現代に至るまで象徴的なモデルと相成った当モデルは、元々 1988 年に同社が主催したモーターサイクルレースのために設計されました。極めて特殊な防具から着想を得て生み出された、衣類としてのみならず根本的な機能装飾の観点でも明らかなる異物と捉えられてしかるべきなパーツは、しかしながら着用において不要かと言えばそうではなく、日常において一切活用されないかと言えばその逆であろう、誕生からちょうど 30 年たった今においても独創的であり独善的でもありながら現実的な、C.P.Company の哲学と存在価値をそのまま具現化したかのような要素です。



世界中に収集家と専門書が存在する同社において、前述の通り現代においても象徴とされている当モデルですが、私にとってそれらの要素が野暮に感じるほど純粋に格好良いと想わせてくれる, その点において一着の服として全ての理由と背景を一蹴するほどの力を持っていると素直に感じることの出来る稀有な一着。同モデルもしくは当要素を用いたモデルは現代においても目にすることが出来ますが、私はより永く相棒として愛でたいと想う判断において、素朴とも言える初期の研究素材表情と初期時代ならではのクラシックを基軸とした不変性に軍配が挙がります。


1990s C.P.Company goggle jacket
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]


//








Vintage personal military collections
弊店にとって大切な要素のひとつである “ Personal piece ” という領域は、ときにビスポークから生まれ、ときに手数多き修繕を確認し、ときに特定の目的や思慮深き意思によってカスタマイズされた其々をそのように呼ばせて頂いておりますが、包含されている共通項としましては「特定/不特定個人の痕跡を確認できる」、で御座います。
限定的なフィールドで活躍するため、又は着続けるため、他と差別化を図るため、純然たる個人表現、誂え、それらの土台を経て確立されるは根本的に特徴的で匹敵するものがない 唯一無二 の特性で御座いましょうが、明日より御披露目させて頂くは、各国各年代の個人より愛されてきた各個体であり、純一かつ最高のヘヴィデューティーギアと引き続きエントリーをさせて頂いてる “ Military ” のフィールドで御座いまして、ときに手数多き修繕を確認し、ときに特定の目的や思慮深き意思によってカスタマイズされた其々である以前に、屈強性,頑丈性、筆舌に尽くし難い物理的強靭さとフィジカルを備える区分、その布陣というので(久しくエントリーさせて頂いていない事実も含めて)襟を正し、背筋が自然と伸びる心地よい手応え/感覚を抱いております。
けれどもそう、極めて特質的で特異的で異質を放った性格を有する個体が2点、混在している事実も綴らねばならず、内1点というのは40年代イーストヨーロッパ地方で製造された未確認/初見の化け物(プロトタイプの可能性も視野)である事、内1点というのはとある国のとある路上にてヴィンテージレコードを販売していた初老の男性が実際に着用していたミリタリーピース(セレクションが最も困難な道のり)である事、特に後者に関しては、目視で確認できるパーソナルディテイルは少なく、彼が軍に所属していた当時より習慣性をもって着用していた個体でありながら/実際にミリタリー製造の事実を有しているかも不明でありながら、とはいえそんな詳細は差し詰め重要ではなく、あまりにもヘヴィデューティーな実相なもんで、純然たるデイリーギアとして心より推奨させて頂きます。(また追ってご紹介叶いましたら幸いです。)
それでは、皆様のご来店を心より御待ち申し上げております。

New arrival 1962s U.S military waterproof short jacket

New arrival 1948s British royal army bush jacket

New arrival 1945s British royal army jungle jacket “Chindits Special Force” with rank higher patch

New arrival 40s US military M41 tunker jacket

New arrival 60s US combat jacket

New arrival French military or anonymous piece from old mans record collector



New arrival 40s East euporean military over coat
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
バイカー・ライダースのデフォルメとは真逆に位置する本作は、アンティークディテイルを再解釈した本作で御座いまして、極めてモダンな詳細を有する本作で御座います。80年代生産環境が潤沢であった当時にしてはラグジュアリーではないレザーの採択というのも、ヨーロッパでも雨天が多いドイツという国で生まれた以上決して文句も謂えず、基本的にはデューティーギアこの上ない逸品と先ずはご理解を頂きまして、そうはいっても英国某社のカルチャーを生み出す威力も備える名品達やリアルバイカーへ向けた黄金期プロダクトと比較しても一切引けを取らない核心的理由というのは、フィッティングプロポーションこそ然りで御座いまして、大袈裟に前振りもしておらず、大袈裟な身幅の提案もなく、アームフィットの余白を残した均衡も運動量を現実的に保つために選定のうえ、ショートスタイルは自明の理のように訴える同社固有の独自性も素晴らしく、どの方向からねっとり視られようとも見事なモダンプロポーションなわけでありまして、これを仮にも輝かしい比率とお認め頂けるならば、すっかり孤高の域で御座いましょう。迚もかくても、製作資料が1900年初頭出土の個体ともあれば。








New arrival 80s Hein Gericke leather riders jacket, early1900s style
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//









この美しいスモーキーブルーは謂わずもがな仏正統性を捉えたバルマカーンコートで御座いますが、敷居を跨げば七人の敵あり男性の身体を支えるため服飾史に外套種として名を刻み、その紳士外套としての詳細があまりにも力強いそのバルマカーン/ステンカラーのシステム、そこに僅かの塩と極少量スパイスのみで、つまりはカラーコントロールと余分な肉を削ぎ落とした襟型によって超越的なほどモダンに仕上げる同社の抑制術、そのうえ、外套本来のはらたきを実践的に据えた打ち込みが恐ろしい天然木綿/all cottonは瑞々しい上質生地の上澄みの上澄みを躊躇もなく惜しげも無く採用した1着を縦上下におおきく振るいますと、例によってえぇげつないほどコクのある音を鳴らすもので、例のごとく、木綿外套の見事な形様と心より。当時、同社はテーラードや紳士物の外套を確実なグレードにするためイタリアをメインフィールドに選択した事実も当然。
素晴らしいコートで御座います。

New arrival 80s Lanvin cotton balmacaan coat
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]

//




New arrival 90s-early00s Dries Van Noten
華の週末に皆様のお時間を搾取してしまってはわたくしも心が痛みますので、要を得た簡潔的構成(いつもそのつもりですが)を試みたいと改めて気合いを入れよう本日は、イタリアのテーマを設けておりながらA/W御披露目より店内構成のおよそ10%を占めるベルギーという要素について具体的に触れようと思いまして、その要素の殆どを占有するのはS/Sに引き続き早速の構成プログラムとさせて頂きました、ドリス氏の作品で御座います。

ウィンドーペーンの1着をエントリーさせて頂いてから2年か3年は経過しているはずですが記憶にまだ新しいというのは歳を取っているのかいないのか。わたくしにとってドリス・ヴァン・ノッテンというページに “テーラード” を記さないまま捲ってしまうことはできず、とりわけ90年代における同氏表現を具したテーラードというのは、ある意味においてはビスポーク・テーラーの世界から最もかけ離れたテーラードシステムのように憶えてならず、プレタよりエントリーされるテーラードと前者は全く以て別世界の別区分の別物で御座います故、当然と謂えば当然、にもかかわらず、仏、英、伊、白のメゾンより具現化されるそれらの中でも突出して、格段に、特別なまでにポジショニングされるは90年代同氏のテーラードであろうと僭越ながら私的見解を述べさせて頂きます。



故に、プレタであろうがなかろうが、ドリス氏の作品であろうがなかろうが、身体隅々まで合わせるという意味においてのフィッティングを綿密に検討される方にはそもそもとして別世界の別区分の別物をお勧めしておらず、あるいは明確なまでに、ドリス氏のテーラードは推奨致しておりません。それほど「生地の分量」という点を先ずは記さねばなりませんし、その分量配分が特記すべき魅力点であることも然り、何より「生地とパーツ」こそ熱度が込められた驚異点ということも然りで御座います。とある国のクラシカルな生地,釦を購入していたと検討協議が必要な噂も御座います程、温かみとリアリティを感じる素晴らしき其々ですが、クラシカルというより“シック”という表現が上手に収まりそうな肌馴染み、そして20年後にはヨーロッパはどこぞの田舎のどこぞの老紳士が身体の一部に成っている様を容易に想像叶う程、やはりと謂いますか、やはりとてつもなくシックなわけでありまして、その感覚というのはおそらく同年代同氏のテーラードを愛する傾倒者ならば御共感頂けるものと存じます。都会というより喧噪離れた1着というのも腑に落ちる次第。その説得力の欠片もない例説は、およそ生地の分量然り、特異的なフィッティング哲学に起因するものと存じます。





前身頃にも後身頃にもこの生地の溜まりが生じるもので特にバックフォルムというのはそれはもう見事な程。特に、背のフィッティングに関して僅かな歪みも許さぬビスポークテーラーの規律に準じない自由奔放な選択は、ドレープというには大袈裟でしょうし、只只おおきい、と解釈するにはステータスが足りぬ程に 見事 で御座いまして、ここでフィッティング検証をするならばおそらくショルダーのみで御座いましょう、それは身体に沿うではなく 添う という意味性がおおかた正しく 纏う ではやはり誇張なもので、オーバーフィッティングという語句で収めてしまうのは捻くれ者のわたくしが許しませんし、いずれにしてもここまでの分量分配の技を落とし込んでも尚エレガントに落ち着くのは同氏の 術 としか謂いようがなく20年後老紳士の着用をリアルビジョンに空想すると同時に圧倒的 色気 を感じずにはいられない 魔法 とでも謂いましょうか。後にも先にも、同年代頃の同氏が得意とした空間支配と紳士性の再提案という表現においては、極上の シック・テーラード で御座いまして、そこにプレタアプローチを如実に把握できる詳細をワンポイントだけ抑えておきますと、エントリーシーズンによっては「釦の数の多さ」と「あまりにもお茶目であまりにも短すぎるセンターベント」で御座います。ツーポイントで御座いました。

New arrival 90s Dries Van Noten tailored jacket , cotton corduroy “ camel ”

New arrival 90s Dries Van Noten wool tailored jacket , “ chocolate ”

New arrival 90s Dries Van Noten wool tailored jacket , “ houndstooth ”
宜しければ、この機会に。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
ひとつ気付いたことと謂いますか、再考の余地ありと謂いますか、わたくしの其の認識を改める必要があるなと、振るい起こしスイッチを押すこととなった前シーズン(というより最近)。お洋服に載せられたテキスタイルや色彩/彩色というのを感覚分野において直感的に美しいと捉えるか、または、美しくないと捉えるか、でなければ、おそらくこれは美しいだろうけれどある一定上の美しさに留まるだろうと捉えるか、もしくは、その判断は蓄えられた知識に起因するか、あるいは、本能的に感動を憶えるか。

けれどもたしかに、いずれの見解を述べるか初見判断を下すかフェイバリットテキスタイルにプールするかは、他が決して侵略できない絶対的テリトリーで在ろう事、ピエトモンドリアンの直線と単一的な色彩を美しいと絶賛を寄せる方もいれば、そもそも抽象派が好みではないと述べる方もおりまして、極めて “ 絵 / 画 ” と向き合う様子と近しいのだろうと思うわけでありまして、そう「Missoni」のテキスタイルバランスにおいては特に。

「ミッソーニの色彩コントロールがいかに有効で、そのうえ、美しいか」を、多様な角度からシャッターを切り、様々な表現方法を持ち出そうとも皆様の絶対的テリトリー内に侵入しよう試みるほど無遠慮な事も御座いませんで、かたや抽象派の絵画すべてが美しいと思うわけでもピエトモンドリアンの作品すべてを愛しているわけでもない明確線というのは、その目の前の1つを美しいと判決下すか否かの分水嶺であり、思う/思わないの一線であり、ミッソーニは目の前のクレイジーパターンを美しいと思う/思わないの、分かれ道で御座いましょう。
そのようにして、振るい起こしスイッチを押すこととなったわけであります。皆様に、さぞ当たり前かの如く、さぞ自明の事のように、さぞ周知の事実のように、同社作品の美しさをエントリーさせて頂くなど烏滸がましいったらありゃしない。それは先日、お客様と過ごす時間の中で濃密に感じた内容で御座いまして、初見判断で「クレイジー」と捉える方と「ビューティフル」と本能的に感じる方と、くっきりとした様子をお見受け致しまして、あるいは当然どちらがどうというお話では御座いませんし、そこに真実があるならば「ビューティフル」であり「クレイジー」であるのでしょうが、しかしながらそう、さぞ当たり前かの如く、さぞ自明の事のように、さぞ周知の事実のように同社作品の美しさを直感的にも本能的にも感じずにはいられないわたくしは正直なところ歯がゆい想いを抱きながら、エゴを述べるなど烏滸がましいことはなかろうと、妙な葛藤に苛まれながら本作のエントリーを迎えておりまして、こんな事を青山通りを闊歩しながら考えているわたくしも随分まともではないのでしょうが。しかしながら本作において、果たしてこの1着をわたくしが美しいと憶い、皆様に美しいと御感取頂けようものかどうかなど悩ましい悩みや葛藤も吹き飛ばす程、わたくしの背中をそっと、力強く推してくれる絶大かつ驚異的な特異的要素が御座いまして、それはおそらく平面な絵/画ではなく、最高グレードのお仕立てと生地、イタリメゾンの神経が注がれた生地、そのように「お洋服」である事が、簡潔的かつ簡約点と先ずは述べさせて頂きます。

上画像のようにリバースしたところでその色彩は薄れる事はなく保たれるものですが、トラウザーは裏を返せば良い仕立てか解る、ロジックと同様、粋な照合をしたいのではなく、謂わずもがな驚異的な魅力を秘めたるは生地の組成で御座います。ミッソーニテキスタイルを全体から精察しますと極めてダークトーンに分類される本作の中心色は、スモークピンクやスチールブルー、コルクベイジュで御座いましょうが、そのスモーキートーンに制御された色彩調和と色調均整に現実性を与えるため,力強いテクスチャーと強度を保つべく精選されたメインファブリック天然木綿、そこにブレンドされたし弾力性と強度向上、天然艶、モヘアを混紡させたような頼もしい手ごたえ、人肌を温め得るフィジカルな感触、そのように全体の調整役として採択された稀少繊維 “キャメルヘアー” と解ればもう。

New arrival 70s Missoni shirt , cotton & camel hair
どこまでも自由にお召し頂くことを推奨している理由として本作独自の組成と立体性こそまさに叶うもので御座いましょうが、具体案を述べずしても今シーズンのテーマがイタリアの風、と引き続きなもんですから、自由に、どうぞ御自由に御愉しみを頂けましたら何よりでありまして、タックインだろうがアウトだろうが折角の贅沢な生地がたっぷりとあるわけですから、制限なくたっぷりとお召し頂かないことには勿体がないと謂わざるを得ません事、そんなわたくしも精神を研ぎ澄ますことやら此のシャツを助長する役割として選択したわけでもなく、無の境地の中、店内新作トラウザーより2本を拝借の上、自由気ままにたっぷりと愉しませて頂きました。しかしまぁ気が付けば妙な葛藤も歯がゆい想いもなんもかんも消えてしまい、ミッソーニのテキスタイルは誰がなんと謂おうと美しい!と声を大にしたい想いに完敗し、奮い起こしスイッチをまた押し直す事に終結し、文頭からの論述を台無しにして本日はここまで。





SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
元々親愛なるトラディショナルではありましたが、年次を重ねるたびに愛が深まり、また一層に雅さを重んじる気運となって私的な時間でもドレスシャツ・ドレストラウザー・革靴で田園都市線が最も心身に沿うこととなった私にとって、このような品との出逢いは純粋に喜ばしい限りでして、それが昨年度に自身用として思い描いていた, そして最終的には出逢えなかったスタイルと近しいとなると、その高揚感と嫉妬心は一層です。

一着のコートとしてある程度の時代を越えてきたことはこの生業ゆえ一目で判断できますが、それ以上に圧倒的に不変的な上質さを感じさせる総合的な出で立ちの秘密は、前立てを開くことで即座に明るみに出ました。
サルトリアという分野に対して実直かつ丁寧に向き合ってきた Tomboini 社と、生地・素材, 特に織物に対してを最高水準を掲げ続けてきた Loro Piana 社が手を組んだクリエイションとなれば、その上質さも納得。と申しますか、納得するしない以前に直感的に圧倒されてしかるべきに想います。極めて不変的なトラディショナルであり、雅さ, 優雅さが強ければ強いほど、そして伝統的な要素を尊重するために余計な諸々は注がないと “ 判断 ” されていればいるほどに土台となる仕立てとそれを構築する素材が申し上げるまでもなく最重要な核となります。私にとってその 2 つの核はある種の残酷性を有するほどの要素力と想っておりまして、例えば圧倒的な才覚によって天才的な設計がなされたとて、仕立てと素材を誤れば凡才, もしくはそれ以下になる と考えているほどです。




late 70s Tombolini, chesterfield coat fablic by Loro Piana
時流にも国にも年齢にも左右されない不変性だからこそ心に寄り沿う一着との出逢いは稀有であると私は昨 AW 期の時間を丸々費やして再確認致しました。これがどなたのどのような一着となるかは夢想の枠を越えませんが、いずれにせよ御心の高揚と “ 個 ” の底上げ に繋がることを切に願います。余談ながら、私は以下のように着るのが今の圧倒的な気分ですが、心身ともに無造作に羽織ってもそれはそれは雅だろうな、とも想います。それは着用者の心が雅でさえあればという絶対的な前提に基づきますが、ここでいう心の雅は “ 現代社会に属して、真面目に生きている ” を指しますので、まぁなんと申しますか、きっと結局のところ皆様方全員が当てはまることでして。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]

//

この個体を一体どのように御伝えすれば、一体どのような方式をもってご紹介すれば、いかなる時折が望ましいか、わたくしのこの抑えも利かぬ熱量を、一体、どのようにして、どのようなふうに、如何様な程に、御伝えすれば宜しいか。そもそもとして、弊店のフィルターを通した表現方式で正しいか、表現媒体として「Diary」というシステムは相応か、わたくしの私的文章を公式的にタイプし続ける事は然りか否か。これらを総称して「緊張」と謂いますし、コントロールの効かぬ不可抗力「重圧」とも呼びましょうが、生憎ながらわたくし、いずれも当て嵌まらず、好奇心というエンジンがかけられたし一月前から極端に暴走している私的欲求で御座いまして、その源にただふたつ謂える事としましたら、“ この服、この空間に在って良いのだろうか、 ” という素朴な男の素朴な疑問と、“ この服、この空間に在って嬉しい、 ” という思慮深い男の単純な感想で御座いました。
その源に据えられた簡素で単純で明快なわたくしの感想を具体化すべく横付け可能な理由というのは、「文化的共有資産」という意味性がまさに適合であるように思いまして、服飾史的見地からも文化保全的見地からも資料的見地からも護られなければならない種類の稀少かつ貴重な衣服であることは自明の通り、「ナントカ財団」だとか「ナントカ歴史資料館」だとか「ナントカ博物館」だとかに貯蔵され管理され魅せられる種類の衣服であることも自明のように勝手ながら捉えておりましたこの年代の、この衣服。
そのようにして避けようもない実相が御座いますが、しかしながら弊社秘密の部屋行きの切符も発行されずして弊店空間に佇むこの衣服というので、それほどの希少性やら圧倒性やら文化的共有資産やらの避けようもない事実は当然消しようもなく、今から約140年前に仕立てられた事実も、仏銀行家が着用していた事実も、「敬意」という札を貼り、引き出しにそっとしまったとして、この見事なコンディションを保つため保管管理に心血を注いできた,この1着を今目の前に存在させることを許した,この1着に関わってきたすべての人々に深く御礼を述べた上で、わたくしのこの抑えも利かぬ熱量と一月前から極端に暴走している私的欲求をご説明とさせて頂きたい所存でありまして、大体をもって、1900年以前の衣服というのは「work」であれ「military」であれ「bespoke」であれ、コスチュームとしての視認性が強く、キャラクターとしての視認性も否定できず、観察物としてのスペクタクルな具像をもった実態、が、その殆どであろうと思いまして、つまりは現実性がない、と不時着致しますが、2018年今現在とこれからを生きようとする我々が生活的に「着用をする」ベクトルを向けたとき、たとえそれがファッションで在れ勿れ、不適応な衣服が多く、文化的共通資産であろうが服飾史的にどれほどの希少性を持ち合わせようが、ひとりの男性と向き合わせた時には其れは跡形もなく観覧用に成り得るのだろうと、興奮と落胆を憶えるのはやはり“Special antique”という区分。









つまりは、そのような事前認識や固定見解や客観的考察というのをすべて完全に覆した此の“Special antique”との御縁は、その実態を自身の目で目撃し、仔細に眺め、思わず裏を返して「仕立て在りき」に唾を飲み、鉛筆でそっと線を引いたような設計美と、縮絨施術が施されたような力強い生地と、通気性,吸収性,発散性をもつ打ち込みの良いコットンリネン無垢の裏地、テーラードの前型でもなくそのまた前型とも呼べない限定的かつ仏的な前立てのカッティング/フラットアプローチ、エレガントな前振り袖,精妙なフォルム、多くの紙幣/金の出し入れを容易に遂行するため施された内側の約30×40cm巨大ポケット、袖丈を20cm前後調整可能なカフスの折り返し、何より、極モダンかつ圧倒的モダンかつ超絶モダンかつ驚異的モダンとも謂える同年代区分では絶対的に有り得ないこのフィッティングプロポーションというのを、袖を通して体感しようものならわたくしのドラマティックエンジンはいよいよをもって始動されるは不可避の事象で御座いまして、わたくしのこの抑えも利かぬ熱量と一月前からそのように暴走している私的欲求と、“超現実主義=シュールリアリズム” が見事に昇華されたこの個体を一体どのように御伝えすれば、一体どのような方式をもってご紹介すれば、いかなる時折が望ましいか、わたくしのこの抑えも利かぬ熱量を、一体、どのようにして、どのようなふうに、如何様な程に、御伝えすれば宜しいか、悩みに悩んで綴らせて頂いている只今であります。


New arrival & Special 1870-1890s France , Bankaers coat.
例によって、この時期のこのタイミングのDiaryへの選定というのは、選ぶも愉しい、しかし、絞れず、辛い、が、通説で御座いまして、パッと目があった個体を綴ろうと決めたり、勝手ながら私的ストーリーを持ち合わせた一品を選ばせて頂いたり、シーズンによって様々で御座いましたが、2018A/Wこの時期のこのタイミングのDiaryへの選定というのは、極めて例外的とも謂えるもので、当初から(一月前から)ファーストエントリーとして決定しておりました。それほどの訴求力とパワーをもった衣服は極めて少なく、デザイナーの手腕と熱量が注がれた個体、ミリタリーのパーソナルピース、個人が愛用した痕跡、世に溢れる衣服/洋服の中でそれは限りなく少なく、直感的に心震える感動を齎す衣服というのもそれ以上に少ないと思いますが、わたくしの場合、本作が其れで御座いました。著名のデザイナーが携わった服か、無名のアノニマスピースか、イタリアの巨匠が生み出すテキスタイルか、40sハンドニットの精妙さか、その感動というのは皆様それぞれで御座いまして、それぞれの「熱量」が備わるものと存じます。それが弊店の空間でなくとも、皆様にそのような御縁と感動がありますことを、心より、願っております。
ご挨拶が遅くなりましたが、A/W立ち上がり初日より御立ちより下さった皆様、本当にありがとうございました。
先日の福留と、本日のわたくしに続き、明日より1点(あるいは数点)ずつ、ゆっくりご紹介させて頂こうと思いますので、御暇つぶしにでも成り得ましたら幸いに思います。
まだ暑い日が続いておりますので、水分補給を忘れず、どうぞご自愛下さいませ。
弊店一同、皆様のご来店を御待ち申し上げております。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]

//
心から喜ばしく有難い限りな “ 何から御紹介するべきか ” 状況の中でも、この時節はやはり特出して悩ましい限りではありますが、いくら悶々としたとて最終的に選ぶのは私情をより強く反映させた品に着地することはここ数回を経て自覚致しておりまして、今期のそれは名を関する意味合いでの看板力でも歴史性でも文化力でもなく、一個人の感覚器において極上という数奇に悲哀なる意義の一着。

私はこの生業に就いて, かつ SURR という存在が出来てからは一層, そして自身の口から発するにあたっては特に “ 言葉 ” というものを重要視しており、それは第二者以上においておそらく重要ではなく, 特に必要でもなく, 時に無粋な観点であることを十二分に理解ながら人知れずひっそりと過ごしております。それにしても、時間や時代において変化する言葉の価値や意味合いや、何より自身における印象, 自身の中だけの意味合いの印象 には本当に強い機微を抱きます。( 直近では御客様から マジマンジ を教えて頂き、慟哭に近い衝撃を受けました )
ここ 3 年ほど折りに触れて考えており未だ答えが出ていないのは “ 製作背景が判明している品の名称区分け ” です。メゾン, デザイナー, アーティスト, メイカー, ファクトリーなど幾つかある中でそれぞれの品や存在をどのように捉え、どの区分けで表現するか未だはっきりとしておりません。
その論点で申し上げますとこの度の御品は メイカー に属しまして、名を馳せた創り手によるものではなく ( そうだったとしても現段階で私は知りえない ) , 由緒正しき背景があるわけでもなく, 根本として着飾るためのファッションピースではなく, そして広く視たときその分野に特別な崇高性があるわけではなく, 古い時代の品 ( 約 50 年前は充分古いといえば古いですが ) でもございませんでして、それでも御紹介させて頂くのは、私という不肖かつ矮小で何より性悪な一個人が純粋に感動したという豆腐よりも頼りない、かつ異常なまでの私情度合いによるものです。



服飾史におきましては数多のメゾンやデザイナーが名作を繰り出していた芳醇期であり、文化面におきましては様々が独自に発展し続け時に交錯した良い意味で混沌とした 1970 年代に製作された本品は狭義で捉えれば趣味区分, 広義で捉えれば労働服の類に属す、着飾るための衣類とは対極に位置する目的性のみに特化した背景を有します。その目的は象徴的は背面ポケットが雄弁に物語る通り “ 狩猟 ” です。私はこれまで前述してきた全ての要素を差し引いて ( というよりそれらの要素を認識するより先に ) デザイン精度, ディティールの独自性に心の底から強く強く感動し、お世辞にも便が良いとは言えない英国の土地に居を構えるコレクターさんのもとにて一人出逢えた喜びを抑えることができず、やたら興奮した不審なアジア人としての姿を孤独に晒したのでした。
上質さを論点としない工業的な縫製のせせらぎからシュッと斜めに伸びるバストポケットと、そこからグッとカーブしてシャッと終わるサイドポケット。利便性においても活動力学においても、そしておそらく製作効率においても理に適う、看板にも歴史にも文化にも属して語る必要性のない製作者不明の独自力。これこそ デザイン です。

70s Itary, hunting jacket.
最終的には本品がイタリアのクリエイションであることが判明して興奮は収束しました。この感性の自由さを感じさせる, 製作そのものとその後の活用を愉しもうとしているように感じさせる佇まいと ” イタリア ” という記号に対する私情が寸分違わず一致したことで腑に落ち、やたら興奮した不審なアジア人からただの不審なアジア人に戻ることが出来たのです。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
//












2018 A/W full collections 「イタリアの風 A/W編」
8/18(土)12:00 〜
明日より、A/Wコレクションを御披露目致します。
店内構成の一部を除き、全て新作としてご用意させて頂きました。
お誘い合わせの上、是非この機会に御立ちより下さいませ。
皆様のご来店を心より、御待ち申し上げております。
SURR by LAILA 福留 小林
03-5468-5966
[email protected]

Special , 1870-1890s France
//
『 2018 AW は、いったい何を買えば良いのやら 』 とあるメゾンから親愛なるデザイナーが去ることで全てが変わるため、そこで買い物する機会が無くなるであろうと、先日友人が鱧の天ぷらに舌鼓を打ちつつ嘆いておりました。
衣類や装飾品などが人生の原動力となる人々にとって “ なにを買う ” “ どこで買う ” というのは至極重要な話題であり課題で、特に時節の節目にはその重要性が一層強まるものでして、私は現代クリエイション部門において 2018 AW で個人的に好ましいクリエイションがございましたので幸いにも芳醇期となりそうですが、友人のような状況は決して他人ごとではございません。
既存の感覚を更新する不変的な出逢いや、その瞬間の刹那的な出逢いなど。最高に心踊る, 何にも替え難い人生の原動力はやはり、過酷な現代社会を活きる我々には定期的に必要と私は考えます。原動力を得て頑張り、また原動力を得て頑張る。その繰り返し。そして Memento mori でございます。
ちなみにその友人は食事を終えるまでの時間を活用し、翌日下着を新調して原動力を得るという決心に辿り着いておりました。下着しかり食事しかり飲酒しかり、旅行しかり音楽しかり映画しかり演劇しかり、はたまたお人によっては貯金という行為そのものしかり。千差万別な原動力がございますが、私はやはり純真無垢に衣類や装飾品が主な原動力な人間です。きっと皆様方と同じく。



さて、そろそろ時節の節目が近づいてまいりました。かねてより御愛顧くださっている皆様方におきまして、もし頭に浮かぶ何かがございましたらきっとそれはその通りでございます。そろそろ御報告の御便りが御手元に届く方もいらっしゃることと想いますので、お忙しいところ恐れ入りますが御査収頂けましたら幸いです。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
//

New arrival before 1901s Victorian 9K gold & sapphire ring

New arrival before 1901s Victorian 18k gold , sapphire & diamond ring

New arrival 1880-90s Victorian 18K rose gold & sapphire ring
愛とは盲目的な献身であるとディケンズは作中で説きましたが、その情愛哲学を他と自身に顕示するならば指もとにルビーの選択は必然。情熱色かつ深い愛情の顕示で御座います。しかしながら愛(作中の流れでは恋)は盲目モードに突入する前に真実を見極めようと常に理性を失わない慎重かつ用心深き男性には、ブルーサファイアの選択も必然。それがネイヴィサファイアであれば申し上げることは何も御座いませんで、ブルージーンズに信頼を寄せる貴方様であれば疑いようも御座いませんで、冬国の此の列島においてたっぷりとしたセーターに豊潤な金無垢とネイヴィサファイアを嵌めて頂くことに関して七転八倒も御座いませんで、数ヶ月ばかりの暑き日々でも、黄葉迎えるその時でも、春の陽気に出逢うして出逢った際にはその女性の後塵に拝する姿勢にて、どうぞ肌身離さず。ボディタッチがややばかり多めな相手様へ盲目になる前に、お手元の濃密な静謐を幾分と眺めて頂けましたら。
そのようにしてサファイアリング、大変お勧めで御座います。
1901年以前の英国はヴィクトリア王朝期、最上質なそれらで御座いますが、常に特異点をご所望になられる方には画像最下部、18kローズゴールドは極圧倒性を獲得して御座いますので、仔細に御賢察のほど頂けましたら。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//

その者にとって侵されてはならない神聖な領域であると同時に自由選択の結集であろう愛用品の数々。その中で、テーラードのように着なければならない場面というのもなければ指を彩らなければならない法も秩序もなく頑に選択を強いられることもない、こと “ 指輪 / Ring ” の世界は、身体全体を個人表現の場とするならば、最も私意が注がれ、最も個の感覚を必要とし、最も小さく、何より力強い意思表示であること、完全無欠のスピリチュアル・フィールドであろうことは古きブルジョワの人々より学べますし、私もそのように憶います。
そしてここまで約220文字を暫定的に肯定とするならば、1滴も漏れずに注がれた内容こそ、ファッションとして認知される遥か遥か昔より誂えられた個の絶対的意思の顕れ “ビスポーク / Bespoke ” であり、例えば産業革命後の豊潤な “ 純金無垢 / Pure gold ” であり、男性的主張や宗教的事由,あるいはオクタヴィアヌスが帝国敷地の3割と引き換えに手に入れようとした天然オパールを一例に爆発的訴求力を放つ “ 天然鉱石 / A gem ” でありまして、誠に勝手ながら我々が、鋭意精進の精神で個体収集に心血を注ぐ “ Fine jewelry / ファインジュエリー ” という区分であります。
【純金やダイヤモンドなど、質の高い天然素材を用いて創られる上質なジュエリー】

ごろりとした其れを親指に嵌めることに関して世界的権威でもあるかのような表情でごろりとした其れを親指に嵌めている弊店ディレクターや、利き腕の小指にロシアンリングを3つも嵌めているせいで物書きしにくいと常に愚痴る知り合いのおやじ、なにか特別な機会に特別な個体を選定しようと望みながらそもそも其の機会が訪れない店長のわたくし。そのように侵されてはならないスピリチュアル・フィールドは皆様にもお有りかと存じますし、それはお手元にこそ、表出するものでありましょう。貴方様の厳格でわがままで頑固で手前勝手でエゴイスティックな考えや想いや規律や無垢な感覚をしっかり放出いただき、天然鉱石/純金製のビスポークリングの詳細を超えた,指に嵌まるフィジカルな感覚,ダイレクトに伝わる温かさ、紳士的意味性を少しばかり感取頂けましたら、そして神聖なる絶対領域に叶う御品が御座いましたら、またその御品が、皆様の愛用品,常用品と成り得ましたら、成り得ます事、心より願いまして。









mid1800s〜1950s
Victorian , France
Twenty pieses
18k , 9k pure gold & platinum
diamond , ruby , sapphire , pearl , onyx , emerald , opal
8/11(土)12:00〜
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
遥か昔になんとなし選んだ丸眼鏡は当時周囲から事あるごとに指摘され、そのほとんどに誉れではない意味合いを感じておりましたが、時を経た今では市民権を獲得し今や女性が身に着けていることすら珍しくなくなりました。約 10 年ほど前でしょうか、これまたなんとなしに選んだ薄い色付きレンズもまた、当時の周囲から誉れどころか失笑の意味合いを感じる指摘を受け続けてきましたが、今や幅広い人々が御愛用されている印象です。その2つの逆転現象を肌身で感じ ( そして純真無垢な性悪人間への道を邁進し ) た私はある日 “ 全く市民権を得ていない印象の、大好きなあのオプティカルスタイルも近々日の目を浴びるのではないか ” という一つの愉しい未来の可能性に想い至りましたが、約 4 年ほど経った現在、その気配まるで皆無。


いくら記憶を掘り返しても掘り返してもそのきっかけは想い出せず、真の意味合いで気付いたら好きになっていた存在でして、遥か遥か昔、進学の節目に親族から頂戴した金一封でそのスタイルのサングラスを勇んで買っていたほどなのですが、どうしてもあの下膨らみに魅了されたきっかけを想い出せません 。ここ数日折りに触れては考えているのですが、やはり駄目です。
ファブリシオ・モレッティ → 彼より前に愛用していた。 『 ラスベガスをやっつけろ 』 → 観ていない。 シャネルズ → 聴いていない。 『 アルゴ 』 → そういう演者はいたけれど。 『 ナポレオン・ダイナマイト 』 → とても好きな映画だけど。
しいて、しいて言うのであればフィリップ・シーモア・ホフマンが何かの映画でかけていたような記憶 ( 劇中でボーダーのトップス着ていたような ) がありますが、曖昧です。曖昧なので違うのだろうと想いますが、しかしながらフィリップ・シーモア・ホフマンは心から尊敬する色気溢るる人間像の一人ですので、取り急ぎ暫定的に彼と致しましょう。
いずれにせよ、今回の新作群に私の想い焦がれる “ オプティカルとしてのそれ ” が在り、心から嬉しく想います。 “ オプティカルとしての ” という基準が極めて厄介でして、それら基本的にサングラスとしての用途が多いためレンズサイズがたっぷりしている品しかございません。そしてそもそも出逢える機会が少ないのはやはり需要と供給が天秤にかけられた結果なのでしょう。その残酷な現実は長らく魅了されてきた愛用者にとって不服千万以外の何ものでもありませんが、考えてみれば御客様方から御要望のお声を頂戴したことがございませんので、今回もまた独り善がりの狐でございましょう。

late 60s Algha Works, teardrop optical
本品が敬愛する名工 “ アルガ・ワークス ” の希少年代であることも大きな大きな喜び。金無垢をたっぷりと纏わりつかせたとろける金属質感と、アルガらしい角の強調された形状調和と、ティアドロップならではの広い視界とティアドロップならではのサイコパシーな色気をどなた様かと共有できたらと切に願っておりまして。これだけはどうか独り善がりのこんこんちきになりませんように。
SURR by LAILA 福留
03-5468-5966
[email protected]
//


英国で採択される鼈甲色調の生地は、とある時代を境に透明性の高い生地へとシフトされますが、60年代其れ以前における該当色、濃密かつ豊潤なカラートーンを具有した生地というのは、比較余地もないほど美しく、おそらく比較余地を検討出来るは英国産本鼈甲の其れではなかろうかと独断及び偏見を置かせていただきます。カッティングと構築のプロセスによって個体それぞれのライトトーン、ダークトーンのポジションが異なる=個体性が確立されるのは自明の事、当時の上質な生地において目視できるトーンバランスも魅力点として加算頂きたく、それは全体に気持ちよくブレンドされた混沌色の個体が確認できる中、たとえば初見段階で漆黒判断を下したかと思えば、おぉ、よく視ると鼈甲色じゃないですか、ほどの分かりづらさと、限りなく深いダークアンバーが80%占有する中で部分的に浮かぶ、イエロートーンまで抜けた精妙な均衡を脳が認識して初めて漸く、この男、徒者ではない 判断を下すと同時に豊かなジェラシーとは生じるのだろうと醜い嫉妬心を止められない私は憶うのであります。

けれどもたしかに、カルティエ社マストタンクがマストタンクである以上に小粒で硬質なヴェルメイユの実態そのものを魅力的に捉える一例と、天然鉱石/純金製のビスポークリングの詳細より指に嵌まるフィジカルな感覚,ダイレクトな温かさを魅力的に憶う一例と同義であるように、古きに製造された英国産の其々というのは物体として、構造物的実態として、無垢な道具として、筆舌に尽くしがたい魅力を備えたアイウェアであるように憶います。

故に、アイウェアを掛けていない初見段階において、この男、徒者ではない と暫定判断を下される力強い男性の個性は、より一層と男性的に増長されるわけでありますが、御優しい雰囲気を持つ男性にこそ、是非とも御所有を頂きたく憶い、是非とも、御愛用頂きたく憶う次第であります。それは極めて正統的かつ男性的,英国的,紳士的なフォルムであること、気品のある漆黒トーンも含めて、物腰が柔らかく、穏やかな印象を持つその方の,通常時は外界に放出しない色気と、静かに何かを守り抜く攻撃性と、本当は真逆の事を考えているサイコ性を程よく映し出してくれる魔法の道具と成り得るポイントも加味して、心より、推奨を致します。

New arrival 40s British 2dots , Amber

New arrival 60s British Dark Amber, model “ Scholar ”

New arrival 60s British 2dots , Black
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
我々が憶う,正統的個体により構成をさせて頂きました。
おそらく此のフィールドにおいては、初の御披露目となる布陣。
皆様の愛用品,常用品と成り得ます事、心より、願いまして。














1940s-1970s
United States , British , German , France
Twenty pieses
ESSEL,CONSTANTIN,PENINNGTON,Scholar,SUNMODES,MANHATTAN,BUCCANEER,
ALGHA WORKS collections,and more
8/4(土)12:00〜
皆様のご来店を心より、御待ち申し上げております。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]
//
直線的なブローライン、生地の厚さで緩急を表現したフロントシェイプ、キーホールを選択しないブリッジのフォルム。同年代のエントリーの中では圧倒的モダン性を獲得している本作、世界最古のグラスメーカーが大都市の名を付けた男性的スモークグレイ。次いで、前者名作と同時期に生み出された漆黒の個体。フォルム、シェイプ、カッティングなど変更点は一切加えず、ミッドセンチュリーの残り香を感じさせるダイヤヒンジのみを取り除いた実相。世界中から夢を求めて集結する上述大都市の自由意志を尊重した皮肉文句 “ バッカニア ” は単語本来の意味より “どこにも属さない” 主張として冠に名付けた本作共に、いずれも、傑作としての評価は引き続きで御座います。
元来、医療器具として認識されていた其々が、ファッションとしての力を持ち始めたのは英国某社の大きな功績でしょうが、しかしながら顔に乗せるだけで其の男性の個性や印象や性格やロマンティシズムというのを増長させる、魔法の道具としての理解は当時からもそうでしょうし、その道具其々に、其々の名前を付す、というのも当然、其々の想いを付すことと同義。所有する者としては、愛用品に迎え入れる者としては、常用品と化す場合においても、その名と、その想いに、尊敬をもって接することが、魔法の道具に留まらず習慣物として「壊して、直して、使う」を成立させるエンジンになりますし、甥っ子姪っ子へ請けが宜しくなくとも耐えうる強靭な精神力の土台となりますし、あるいは世界中を魅了する「律儀な犬」を物語として描き出すことができるわけでありましょう。本作の偏愛者、チャールズ・M・シュルツ故氏に敬意を表しまして。

New arrival 60s American Optical model “ MANHATTAN ”

New arrival 60s American Optical model “ BUCCANEER ”
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]

//
数年前、酒の席で友人に問われたことが御座いました。憶えば一度も考えたことがなかった、当然、心の引き出しに仕舞った記憶もなく、引き出しから取り出した事もなく、それは不意をつかれた瞬間でありました。とはいえ販売員を生業とする者であれば、あるいはファッションを愛する者であればひとりやふたり、心に留めているのが常であろうと思うわけでありまして、美味しいハンバーガーを作ることを業とするその友人に問われた際は、久方ぶりに冷や汗を滲ませたものです。捏造するわけにも参りませんので、いないものはいない、とビールジョッキをどんっと置いて答えるしかないのですが、販売員を業とする者の回答としてはいささか寂しいもの、これは酒の肴にもならん、そのように後ろめたさと回答を常備していなかった少しばかりの恥ずかしさをもってこのように切り込みました。「心して聞け、闇夜に烏雪に鷺である。僕は雪の日のカラスになりたいのではない。」何かの引用を心の引き出しから引っ張りだしたわけですが、解釈しすぎた挙げ句、大迂回することとなったこの回答。当然「うむ、なるほど。販売員らしいな」とは成らず。
「おまえ、洋服を着るとき指標となる好きな人物はいるのか」

いないのです。全く以てお恥ずかしい。映画や音楽、カルチャーのフィルターを通られてきた方も多いと思いますが、そのフィルターが分厚くしっかりとしたものであるならば、おそらくひとりやふたり、お心に留められている特定人物、著名人、偉人などいらっしゃるのではと憶います。ファッションをお好きな方であれば。
姿形そうなりたいと想う「切望」とは少し違うかもしれませんが(そう想っている方もいらっしゃるのだろうけれど)おおかた、漠然とした特定人物像と漠然としたイメージ媒体として心の引き出しに仕舞われているのだろうと思案を巡らせるところ。質の良い筋肉をもった男のスーツ姿、であればカジノロワイヤル出演のダニエルクレイヴ、のような男性像、のように。広告映画色が一段と強まっている同シリーズものの中で彼が演じるダブルオーではカジノロワイヤルが好みでして、特に終盤、股間に太いロープを何度も打ち付けられる拷問シーンは彼の類のない裸の屈強さが収められておりますが、その数日後にエヴァグリーンを抱くのだから大したものです。
しかしながら友人に質問された際に「よくぞ聞いてくれた。僕が心に留めている特定人物とはまさに、股間をも見事に鍛えて上げたダニエルクレイヴである」とはならず、目指しているわけでもなく、スーツを着る際に思い浮かべるわけでも御座いません。そのレヴェルにおいて無意識に、漠然とした特定人物像と漠然としたイメージ媒体として心の引き出しに仕舞っているわけでありますが、強いて申し上げるならば、強いて、ただひとりを申し上げるならば、わたくしがヴィンテージアイウェアを選定するきっかけとなった人物で御座いまして、けれどもファッションとしてアイコンとして心中に留まり続けているわけでは御座いませんし、しっかりとしたセルフレームとジャストフィットのスウェットシャツの具像は確かに今でも心の引き出しに仕舞われている画、しかしながら言葉そのまま「きっかけ」にすぎず、それはピーナッツ原作者チャールズ・M・シュルツ故氏であり、同氏が普段日頃より愛用品として、常用品として、道具のひとつとして使用していた其のアイウェアで御座います。当時米国では珍しくも英国的アプローチが表出した正統的個体でありまして、米国某社が同時期にエントリーさせた同型の別個体も素晴らしいフォルムを放っていたりと、この辺りはまた別の機会と致しますが、いずれにしましても、同氏がわたくしのファッションバイブルとなったわけでは御座いません、ただ、わたくしが常用品を選定するうえで、闇夜のカラスを進んで模索するわたくしを優しく微笑みながらエスコートしてくれた著名人であることは確かで御座います。誠に、僭越ながら。
そもそもとして、気の知れた友人宅の敷居を跨ぐ前に手みやげを差し出す、あの紳士性をもった犬を贔屓にしているもので。

さて、先日の福留のDiaryですが、そのようにわたくしも懐かしんでおりました。わたくしが当店に立たせて頂く前、弊社別セクションにてキーボードをタイプしていた頃(かれこれ4,5年前でしょうか)、当時SURR専任であった福留が、時はたまにわたくしの居るセクションに出現し、キーボードをたたくことで一生懸命なわたくしに向かって不規則かつランダムな質問を唐突にも不可避のタイミングで繰り出すという運動が御座いました。さらにその質問に答えたとしても全く返りがなく、そうか、僕はこのように試されているのだ、と引き続きキーボードをたたく日々。「いま逢えるとしたら、誰に逢いたいか」、“ジムキャリー” と即時即答していた当時が懐かしく。そしておそらく、美味しいハンバーガーを作ることを業とするその友人に対する回答の正解は「ジムキャリー」と「股間を見事に鍛えた英国諜報部員」と「律儀な犬」だったのだろうと、彼が求めたのは真意ではなく酒の肴だったろうと。数年前の話ですが、次回があれば今度は同様の質問を浴びせてやるつもり。ちょっとやそっとの回答ではわたしの酒は進まぬぞ。
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
[email protected]

//
