際々に際立ち / Diary269
10.6.2016

様々なスタイルより気に入ったワン・スタイルを毎日楽しむことを好み、極論毎日同じ格好であることに一切抵抗がないタイプです。
特にボトムスはその傾向が強く、幾つかのジャンルを循環させるサイクルを何年も続けておりまして、少し前から一人のデザイナーズのトラウザーを穿きこんでいたのですが、ヴィンテージデニムの新作が揃い、それをご紹介しお客様がお試しくださる様々なスタイルを目にしますと、私自身も案の定ヴィンテージデニムが穿きたくなりまして、楽しんでおります。

基本的には良い意味でオーセンティックであり、ある種どなた様でもお楽しみ頂ける世界観かと思いますが、不変的だからこそ、ヴィンテージデニムと調和する御姿を目にしますと純粋に掻き立てられます。しかしながら私自身、ヴィンテージデニム愛好家かと問われると別段そうではございませんでして、そもそも私にとってそれは好き嫌いを越えて在って然るべきと申しますか、ワードローブの一つであることが自然と申しますか。ゆえにきっとこれからもコレクターにはならず、ヴィンテージデニムを純粋な一着の洋服としてリアルクローズとして、そのスタイルが自分にとって格好良いと思えるか否かを最も重視して楽しんでゆくのだと思います。

この度は御自身に合う一本を求めて足を運んでくださるお客様や、予定していなかったものの出逢ってくださるお客様がいらしたりと、心から嬉しく楽しい限りでございます。僅かではございますが新たなメンバーのご用意が叶ったのですが、その中に類似の無い、いや類似があってたまるものかな一本がございまして。

 

 

 

SDIM3300
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年代を推測する要素はほとんど失われておりますが、デニム・テクスチャーから推測するに 60-70 年代 Big E 時代の 501 が土台となっているのでしょうが、各所に施されたアレンジはもはや酔狂の域で、表革, 裏革, ファブリックなどをマシンとハンドを駆使して縫い付けた尋常ならざるパッチワークのカスタムメイド。乱雑なようで整然と、推測や想像を嘲笑うかのように成立したこのバランスは何人のフィルターを経ているか不明ですが、段階的に行われたであろうそれにはやはり偶発性を多分に含んでおり、だからこそ私にとっては何より価値ある存在。

デザインとして独創的でありある種に独善的であり、スタイルとして際々に際立ちますが、501 の不変的なテーパードにパッチワーク・カスタム特有の微細な “ 歪み ” が調和する独自のシャープ・フォルムと、ヴィンテージデニムならではの奥深いテクスチャーから、充分に美意識を感じて頂ける一本として自信を胸にご提案させて頂きます。

 

 

 

 

 

SDIM3300
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なにがどうやってこうなったのか。しかしながらいずれにせよ私は、ここまで手間と時間とおそらく心が注がれた一本は幸せだと思います。

 

 

SURR by LAILA 福留

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