まともではない作品群 / Diary663
30.1.2019

つい先日に過去6年間の社歴を振り返る必要がありましたので、様々な記憶と感情が錯綜しました。元々設立のきっかけが一個人が勝手に日本に存在しない感じた概念と文化を根付かせたいという想いであり、その現在進行形で変わらぬ想いを軸に服飾に関わる社会における ( いまだ分からないことだらけですので、あくまで自身の体感とそれに基づく推測ですが ) 慣習や風習, それら傾向, 予定調和や空気的なしきたりなどの優先順位を意識的に低くする, 意図的に排除する, と申しますか不要に想う考えを有しているがゆえ、いまだ私の親や兄弟は私がなにを生業としているか皆目見当が付かないように弊社はほとんどの方に知られていない、本当に まだまだ な小さな会社ですが、服飾に関わる社会における小さな会社として精一杯取り組んできたかと問われたら食い気味に “ はい ” ですので、今となって過去6年間を振り返ってみても濃密だったと申しますか、今となって考えても本当に類まれなる御縁によって類まれなる方々と触れ合い, 取り組ませて頂けてきているな と素直に想えますし、その中でも Karim Hadjab は誤解を恐れずに申し上げますと様々な意味合いにおいて 浮いているな と想いました。

私には両親以外にファッションデザイナーで 3 人、芸術家で 3 人、音楽家で 1 組。計 9 人の心から尊敬する人物がおります。もちろんまだお逢いしたことが無い方もおられますが、基本的に人柄にしっかりと触れ合ったうえで心の尊敬引き出しにしまうのですが、中には 10 年以上前にしまった方もいれば昨年しまった方もおりまして、それこそ一人が Karim Hadjab 。2018年5月のことです。 

 

 

 

 

彼ほど純真無垢な人物, そして表現における推進力を有した人物は本当に貴重だ と社歴を振り返っていて改めて想いました。服を放置するという行為は何度御客様に御説明していても口にしていて不思議な気持ちになりますし、愛用して幾年経ってもそれらはやはり誤解を恐れずに申し上げますと社会的な ( 大して知りもできておりませんが ) 存在感として異質な, まともではない作品群であると想うと同時に、だからこそ彼という人物が貴重であると心から想います。初めて自身の一着である 4Saisons のテーラードジャケットを手にしてから 5 年経ち、短いとは言え私自身にも心身ともに変化が少なからずあったのですが、必殺の一言 “ 付け髭です ” を会得した今でなおそのジャケットを着た時に想うのは “ 5 年前より今の方が似合っている ” という幸せな感情でして、それこそカリームからすれば 服は生きている なのでしょうが、私からすれば単純かつ無垢に 良い服だ という感想です。私はいくら服に出逢ってもどんな経験をしても想うのですが、上質な組成の品や理念や感性はいくら時を経ても色褪せるどころか輝きが増し、こと服飾に関しては身に着ける人の様々をさりげなく押し上げてくれるような存在であり、良いか否かは言葉も知識も必要がないそれこそ感性のみに基づくことができると。

 

 

 

 

 

なお、上記の紐付けに際しまして “ Karimへの想い / Diary540 ” は接続詞や単語を一部改正致しております。私は過去に行った事柄に時を経てから部分的な改正を加えることや時を経て改めて行うことに対して前向きでして、その考えは前述の 9 人のうちの 2 人である電気グルーヴから学ばせて頂きました。

 

 

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