Italy maison, 6つの項目 / Diary631
28.11.2018

 


 

 

1サルトリアの香り
2プレタポルテ的提案の有無
3生地への評価
4テキスタイルへの評価
6全体のプロポーション

 

 

80s Gianni Versaceのテーラードを精選するうえで欠かせない項目を挙げるとこの辺りが適当と憶います。氏に対して失礼ですが同社の提案がすべて素晴らしいと憶うわけではないのは仏H社も同様。今シーズン上記箇条要素を満たす個体との御縁は本作で2着目と幸運な心持ち、本作のおいては【3生地への評価】が過去検分最高位を更新した素晴らしい組成と皆様に是非御体感いただきたい wool & cashmere の織りで御座います。(cashmereとの出逢いは本当に恵まれました )

 

 


 

 

 

品質と同時に物理的(習慣的)強度を求める漢としてのわがままを基準値に設定する試みは 無謀 という二文字が追っては越えていきまして、御仕立て屋さんに注文する際よく店主の頭を悩ませてしまうわたくし個人の非抑制的わがままでありまして、テーラードという区分においては突出したグレードを求めてしまう非圧殺的な切望が御座いますが、本作の確かな厚みと柔らかな感触,暖かな触れ心地を成功させた細密な織り、掴む/握るを可能にする生地本来の復元力は80s Gianni Versaceが提案するテーラードで多く感取できる重要な意思表示でありテーラードと密接するひとつの国の文化や伝統性や発展性を凝縮した一例マテリアルのように憶い,スモーキーなグレイとネイヴィの構成色によってテキスタイル化されたwoolとcashmereの厳格な調和,約35年前後経過しようと失われない極上絨毯のようなテクスチャに驚かされながらテーラードで真冬を越したい欲望とも適合する兎にも角にも当方【生地】の素晴らしさ、非圧殺的な切望をものの数分で支配したカシミアブレンドの力と重なる御縁も有り難く憶い、身体で憶えたテクスチャと感覚を持って御仕立て屋さんの門を叩くわけです。またもや店主の頭を悩ませるために。

 

 

 

 

 

 

 


early80s Gianni Versace wool & cashmere tailored jacket

 

サルトリアを基底としながら紳士性を損なわない制御的かつ構築的なショルダーフォルムから色々削ぎ落としたアームフォルム,アウトラインの風味は2018年現代のテーラード見地では決して提案されない80s Gianni Versaceその甘い汁で御座います。長めの着丈から先入する深いサイドベンツの想像図を打ち砕く極短ベンツ、ダーツを一切用いない生地分量、6釦ダブルブレストとピークドラペルの美しきカッティングが息づく色香/ダンディズムを純然たる男性的所有物として可能にする【6全体のプロポーション】は伊最小フィッティングで在る事実は無論関係がない縦横の黄金比、その設計的美しさに起因する項目評価もお含み置き頂き、マイ・ジャケットとして御査収頂けるものならこんな嬉しい事は御座いません。御仕立て屋さんの門を叩かずして。

 

 

 

SURR by LAILA 小林

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