メゾンのフィールド外において、独自の発展と成長を続けてきた内容は、workであれ、militaryであれ、そのような【区分】として括ることができる “ 専門性 ” で御座いますが、いずれにしましてもそれらの根幹には「行動」というキーワードが内包されているようにも思いますし、根から伸びたツル、さらにその先、枝の先端まで追ってまいりますと、【区分】という太い根では括れないほどの強烈な “ 限定性 ” がくっきりと存在している具体例は昨日のお話。いきなり表出したようなピンポイントスポット。枝の先端どころか新たな種のように別の地に根を生やし、グングンと独自の成長を続ける。それにもかかわらず多面的な広がりはまるで見受けられないそれらの専門性(限定性)。あまりにもわかりやすい,たったひとつの「目的」のために存在している究極的な絶対的相互関係図。それが可能なかぎりニッチで、マニアックで、偏執的な目的であればあるほど、合理的意思を超えたところでなんとも愛おしく魅力的に思うのは、統計をしっかり録りますとおそらく10人中2人とか、きっとマイノリティな枠に入れられるのでしょうし、だからそう、わたくしは近場のサロンスタッフにサイコパスだの言われるのでしょう。
しかしながら如何でしょう、そのようなある分野における専門的衣類が、なんとも爆発的なリアリティを放っていたら。
「hiking jacket」
一例、
ハイキングと密接しているジャケット、総じて「ハイキングジャケット」は、具体的な意図が露出した、やはり “ 専門的 ” な衣類といえるでしょう。ハイキングすることを前提に作られたのですから。ハイキングまたは湖を周回したりウォーキングやライトウェイトなアウトドアを愉しむというベクトルと力強いポテンシャルを孕んだ本ナンバー。本作も同じく英国に独自の根を生やし、独自の発展を遂げてきた集団によるプロダクトですが、英国を代表するその冠の発展を支えてきた実際的な内容こそ、本文中の命題ともいえる “ 専門性 ” で御座います。しつこいようで誠に恐れ入りますが、その “ 専門性 ” のレヴェルは、ごく控えめに申し上げましても、遥か上の上。実際的に備わるハイ・グレードは「これはこのために使える」というアペンディックスな要素ではなく「そのために作られた」というやはり宿命的なもの。限定的な世界。対面する1着から見受けられる莫大な時間,背景,歴史がぎゅっと凝縮されたような具合、遥か昔から、まるで専門的に精査されてきたように。(良き具体例は此方より)
model “ Lakeland ”
米国への憧れが強いためか、実際に世界各国の丘を廻ったかは知る由も御座いませんが、初代オーナー様のカスタムピースであるということはあくまで副次的な魅力。最大値のパフォーマンスが発揮されるのは、言わずもがな、ハイキングを心置き無く愉しんだ時。肌寒いエリアでは襟を立てる実際的な意味を知るでしょうし、雨が降ればジップに収納されたフードをここぞとばかりに登場させ、気温が下がればウエストコードを絞る。身体全体の運動に淀みなく追随するコットン本来の温度、身体を離れた際に知る衣類としての実態、頼もしいプログラム、休憩がてら食すコンビニエンスストアのカツサンドに罰ゲームかと思うほどのカラシが塗られていたことから、この種類のサンドウィッチは機械ではなく人の手によって作られているという事実。
頂上に着けば、あとはもう。
70s Belstaff model “ Lakeland ” hiking jacket,personal custom piece
SURR by LAILA 小林
03-5468-5966
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