【冬の革】Vo2. vintage bag / Diary466
15.11.2017

不詳私めは世界中から探してきた品々を皆様にお届けすることを生業にしておりまして、それらは1点ものであるがゆえ言うなれば 惚れた女性とは決して結ばれない という文字にすると切なさ満載な定めなのですが、既に人生の常になっておりますので構いませんものの、幾つか決定的に困った状況に陥っているのも事実でして、その最たる例、現状において最も現実的に直面しているのが “ 120% 気に入ったバッグを一つも持っていない ” でございます。
この時のあの子, あの時のこの子など、これまでに弊店で御提案してまいりました中で胸に去来するバッグは幾つかあるものの、全員出逢った瞬間に別れが決まっていた、惚れた女性とは決して結ばれないばかりか、どなた様かと御縁を結ぶお手伝いをする という文字にするとオイディプス王も真っ青の悲壮感を何度か経て “ もう120% 気に入ったバッグを手に入れることはないのではないか ” という言い知れぬ境地に辿り着きながらも、希望は最期まで捨てない熱意と共に、逆転の発想的に可能な限り荷物を持たない、そんな日々を過ごしております。

あくまで私個人の価値観において判断するあたって厳しい基準を設け、当然ながら常に感覚の更新を心掛けておりますが、やはり重要な要素として “ 質 ” そして “ 利便性 ” と “ スタイル性 ” がございまして、ことバッグにおきましてもそれは共通しているのですが、この度 【 冬の革 】 としてお披露目させて頂きます Goyard の一品は、これまで御提案してまいりましたあの子やこの子と等しく、特出した存在です。

 

 

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水夫の着ている衣類から着想を得、自然素材の混紡による自然な撥水性を実現した Goyard 最初期のゴブラン・マテリアル。その代名詞的テキスタイルデザインと心地良く調和するミッドナイトブルーのレザーコントラスト。 “ ボストン ” というスタイル特有の非装飾性もまた、120% の満足感に繋がる要素ではないでしょうか。

サイジングに関しましても、仕事時にある程度の荷物を持ち運ぶ私にとって理想的でして、PC, 仕事小物, 弁当箱を入れてもプラスアルファが叶うしっかりとした容量であり、かつ日常的に活用しやすいサイズとなっておりますので、きっと社会に生きる男性であれば御満足頂けると信じております。

 

 

 

 

 

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50s Goyard, boston bag

“ これを見た息子がさ、これちょうだいよダディって言ってきたんだけど、お前には早いよ馬鹿って言ってやったよ ” と、これを譲ってくれた、結婚20年以上経ってなお奥様にぞっこんなフレンチダンディが言っていたのですが、その息子さん ( 中学3年生とのこと ) が将来オイディプス王も真っ青な言い知れぬ境地に辿り着かぬよう、私は祈らずにはいられません。

 

 

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