Goethe / Diary440
4.9.2017

 
 
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everything’s a metaphor / 世界の万物はメタファーである
 
ゲーテはそう唱えましたが、世に実在するあらゆるモノは、隠喩的存在,または曖昧なモノ,若しくは留まらない流動性など表した説。10代の頃はこの一説に対して否定的な見解のみを攻撃的に持ち合わせていましたが、20代中頃になりますといつの間にやらしっかりと心中に結びついておりました。それをヒトは「成長」と呼び、かたや「頭がおかしい」と謂うのでしょう。
 
道中の脇に生えている1本の木、それをみた彼は直入に「ただの木である」と思い、一方で彼女は「辺りには友達や家族がいない寂しそうな木である」と脇目に見ながら思う。その木の真実は「ただの木」であり、「辺りには友達や家族がいない寂しそうな木」であり、植物学上は「樹皮に猛毒をもった世界一危険なトウダイグサ科の樹木」であります。そしてその木も世界の万物の片鱗であるならば、メタフォリカルな木でありましょう。「世界の万物はメタファーである」とは、人によって、モノ/コトを見るためのレンズが異なっていることが前提として成り立つ理論である、ということに20代中頃で考えていたわたくしの真実は「頭がおかしい」ボックスの中に収まりそうです。
 
 
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1着のライダースジャケットを目の前に、A氏は「いなたいレザージャケット」と謂い、B氏は「このカスタム、やばい」と謂う。その光景を遠目からみていたC氏は「美しいバーミリオンオレンジだ」と謂う。このライダースジャケットの真実は「1970年代アメリカの都心から離れたとある地で、バイカー乗りが大事に着用していた証を背面で理解できる1着のライダースジャケット」でありますが、あくまでこの真実もメタファーの顕れであり、固定性のない一例でしょうか。本当の真実は「いなたいレザージャケット」であり、「カスタムがやばいジャケット」であり「美しいバーミリオンオレンジ」でしょう。世界からみれば、この1着の真実など無数に存在するメタフォリカルなシンボルであると同時に、ファジーな個体でしかない,万物の片鱗に過ぎないのかもしれません。
 
因にわたくしは「シャツにトラウザーにストレートチップ。男性が正しい場で着用する一張羅」と謂います。
これも、そう、メタファーに過ぎませんが。
 
 
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70s U.S vintage real riders jacket “ personal custom piece ”
 
 
とはいえ、シャツにトラウザーにストレートチップを揃えておきながら、バーミリオンオレンジ色のカスタムライダースジャケットのみを一張羅とし所有している紳士も、世の中に少なくとも“ひとり”は実在すると思うのです。世界の万物がメタファーであろうがなかろうが、夢は常にもって参りたいもの。おそらくその紳士、周辺の方には「頭がおかしい」ボックスの中に収められていると思いますが。
 
 
それでいいのです。

 

 

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